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2022年09月21日 19:00 更新

コーヒー牛乳にカフェインはどのくらい?リスクはある?カフェインを減らす飲み方も紹介【管理栄養士監修】

コーヒー牛乳にはコーヒーが使用されているため、カフェインが含まれます。コーヒーよりも少なそうではありますが、気にせずに飲んで大丈夫なのか、気になりますよね。甘みがあって飲みやすいコーヒー牛乳ですが、どのくらいのカフェインが含まれるのか、また、妊娠中や子どもは飲んでよいのかなど、管理栄養士が解説します。

コーヒー牛乳のカフェイン量

コーヒー牛乳 カフェイン

コーヒー牛乳は主に牛乳、糖類、コーヒーが原材料となるため、コーヒー由来のカフェインが含まれます。だいたいどのくらいのカフェイン量となるのでしょうか?

カフェオレより少ない?

コーヒー牛乳のカフェイン量は、使用しているコーヒーの割合によって変わってきます。同じくコーヒーに牛乳を合わせたカフェオレは、一般にコーヒーと牛乳の割合が1:1とされますが、コーヒー牛乳には特にそのような決まりはないようです。ただし、コーヒーよりも牛乳がメインに位置付けられるとの認識があり、牛乳の割合の方が高い場合が多いと考えられます。

実際に市販されている主な製品を見てみると、100mlあたり5~15mg程度となっています。カフェオレにはだいたい30~50mgほどのカフェインが含まれるので、カフェオレと比べてコーヒー感が弱まるコーヒー牛乳は、カフェインも少なくなる傾向があるでしょう。

カフェインの体への影響

体に良くないと言われることが多いカフェイン。摂取量をゼロにしなければならないわけではありませんが、摂り過ぎてしまうと健康に影響が出ることもあります。

過剰摂取によるリスク

カフェインの過剰摂取により懸念される影響として、めまい、心拍数の増加、興奮や不安、震え、不眠などの症状や、消化器官が刺激されると下痢や吐き気、嘔吐などの症状があります[*1]。また、過剰摂取が長期にわたる場合には、高血圧のリスクが高くなる可能性があるとされます。

コーヒー牛乳はどのくらい飲める?

コーヒー牛乳 カフェイン

では、カフェインの過剰摂取を考えると、コーヒー牛乳はどのくらいの量にすればよいのでしょうか? 

カフェインのリスクから考える目安量

日本では、カフェインについての明確な基準や具体的な摂取量の目安は示されていません。アメリカ食品医薬品局(FDA)では、健康な大人の場合、1日あたりカフェイン400mgまでであれば悪影響はないとしています[*1]。

コーヒーの場合、100mlあたりカフェインが60mg[*2]含まれているため(※)、コーヒーだけで目安量まで飲むとすると、600~650mlに該当します。コーヒー牛乳ならば、これよりも多く飲めることになるでしょう。ただし、人によってカフェインの感受性が違うので、飲み過ぎないように心がけることが大切です。

(※)コーヒー粉末10gを熱湯150mlを注いで淹れた場合の値[*2]

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なお、コーヒー牛乳は、カフェインはそれほど多くないと考えられますが、一方で、市販品は甘味を出すために砂糖などの糖類が多く含まれるものも少なくありません。
カフェインが少ないからと思ってたくさん飲んでしまうと、糖類の摂り過ぎも気になるので、適度に楽しむくらいにしましょう。

妊娠中のコーヒー牛乳は?

妊娠中の女性は、非妊娠時よりもカフェインの摂取に気を付けましょう。カフェインを毎日たくさん摂取した妊婦は、出生時の低体重や流産、死産のリスクが高まる可能性があります[*1]。もっとも、コーヒーやコーヒー牛乳が飲めないというわけではありません。カフェイン量を1日200~300mgまでに抑えるようにしましょう。

また、リスクが高まるのは「毎日」「摂り続けた」場合なので、300mg以上摂取した日があっても過剰に心配せず、次からは控えるようにするといいでしょう。

子どもはコーヒー牛乳を飲んでOK?

コーヒーの苦みが弱く、甘みの強いコーヒー牛乳は子どもにも飲みやすいですね。

子どものカフェイン摂取量については、海外の情報を参考にすると、体重1kgあたり2.5~3mgを1日の推奨量と考えることができます[*1]。たとえば体重20kgのお子さんなら50~60mgとなります。コーヒー牛乳ではどのくらいになるかは、コーヒーの割合によるので一概には言えませんが、日常的に何杯ものむことは控えた方がよういでしょう。

市販品は糖類も多いので、虫歯などほかのリスクも心配です。甘いコーヒー牛乳は子どもも好みやすいですが、嗜好飲料なので注意してくださいね。

コーヒー牛乳のカフェインを抑える方法

コーヒー牛乳 カフェイン

コーヒー牛乳のほかにもカフェインを含むものはあるので、飲み過ぎないようにしたいですね。カフェインを控えながらコーヒー牛乳を楽しむにはどうしたらいいのでしょうか。

手作りでコーヒーを少なめにする

市販のコーヒー牛乳にはカフェイン量が明記されていないものもあります。自分でコーヒー牛乳を作り、カフェイン量を調節するのも1つの方法としておすすめです。牛乳を多めにしてコーヒーの量を少なくすれば、カフェインの量を抑えることができるでしょう。

また、市販品は糖類が多く甘めのものが多いですが、手作りすると甘さも加減できます。自分好みのコーヒー牛乳を楽しむのはいかがでしょうか。

カフェインレスコーヒーを選ぶ

牛乳を多めにするとコーヒー感がもの足りないと感じることもあるかもしれません。牛乳とコーヒーを同量くらいにしつつカフェインを極力、抑えたいのならば、カフェインレスコーヒーに変えてみてはいかがでしょうか。コーヒーを飲むと眠れなくなってしまうのを避けたいときなどにもおすすめです。市販のコーヒー牛乳でカフェインレスタイプを選ぶのもいいですね。

ただし、カフェインレスはカフェインがゼロというわけではなく、90%以上除去しているという意味なので、誤解しないようにしましょう。

コーヒー牛乳以外にカフェインを含む飲み物

緑茶 茶葉 カフェイン

コーヒー牛乳など、コーヒーを使った飲料にはカフェインが含まれますが、それ以外にカフェインを含む飲み物について、ご紹介します。

お茶やエナジードリンク

コーヒー以外にカフェインを含む主な飲みものは、以下のようになります。コーヒー豆同様、茶葉にも天然のカフェインが含まれるため、基本的に茶葉を使用したお茶にはカフェインが含まれます。一般的な淹れ方をした場合なので、茶葉を多く使用したりした場合には、この量よりも多くなるでしょう。

<おもな飲料のカフェイン量>[*1,2]

飲料名 カフェイン量
紅茶 30mg/100ml
玄米茶 10mg/100ml
煎茶 20mg/100ml
ほうじ茶 20mg/100ml
烏龍茶 20mg/100ml
抹茶 48mg
*1.5g(茶さじに軽く1杯)あたり
インスタントコーヒー 80mg
*顆粒2g(スプーン1~2杯)あたり
エナジードリンク 32~300mg/100ml
(製品により異なる)

紅茶:茶葉5gを熱湯360mlで1.5~4分浸出
煎茶:茶葉10gを90℃のお湯430mlで1分浸出
ほうじ茶:茶葉15gを90℃のお湯650mlで0.5分浸出
烏龍茶:茶葉15gを90℃のお湯650mlで0.5分浸出

※各飲料の浸出方法を詳しく見る

カフェインが添加されているエナジードリンクなどもあるので、飲み合わせも考えたいですね。なお、鎮痛剤や風邪薬などにカフェインが含まれているものもあります。

飲み物のカフェインが気になる方は以下もチェック!

まとめ

コーヒーを使用しているため、コーヒー牛乳にもカフェインが含まれています。市販のものは製品によって異なるので、栄養成分表示を確認するとよいですね。コーヒー飲料以外にもカフェインを含む飲みものがあるので、上手くつきあっていきましょう。

(文:二橋佳子 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、管理栄養士の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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