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2022年08月09日 17:45 更新

1歳の牛乳の量はどのくらい?何歳から飲める?1歳児が牛乳を飲むときのポイント【管理栄養士監修】

カルシウムが豊富な牛乳を子どもに飲ませたいと思う親御さんは多いでしょう。1歳の子どもの場合、どのくらい飲ませるのがよいのでしょうか? 子どもと大人では身体の大きさが違うため、迷いますよね。1歳児の牛乳の量はどのくらいか、そもそもいつから牛乳が飲めるのかなどを解説します。

牛乳は何歳から飲める?

コップで飲む乳児

牛乳は子どもの成長のためによい飲み物だというイメージが強いですよね。では、赤ちゃんは何歳から牛乳が飲めるのでしょうか?

牛乳は1歳から

牛乳は、調味目的で少量を使う分には離乳中期ごろから使用できる食品ですが、牛乳を飲み物として赤ちゃんに与えるのは1歳を過ぎてからにしましょう

1歳未満の赤ちゃんにごくごく牛乳を飲ませると、貧血を起こす危険があります[*1]。牛乳は鉄が非常に少ないため、牛乳でお腹がいっぱいになって離乳食が食べられないと、鉄が不足しやすくなるためです。また、含まれる栄養素が異なるため、母乳や育児用ミルクの代わりにもなりません。

牛乳を飲ませるのは、離乳食で食べられる食品が増え、色々な栄養素が摂れるようになってからにしましょう。

Lazy dummy

なお、料理の材料としての牛乳は、使う量も頻度も多くないことから、1歳未満の子どもの食事にも使うことができます。

牛乳はどの容器で飲むのがよい?

1歳頃は哺乳瓶でミルクを飲むこともまだありますが、牛乳をミルクと同じように哺乳瓶で飲むと、「泣いたから牛乳!」というように習慣づき、牛乳がミルクの代わりになってしまうことが懸念されます。牛乳はミルクの代わりではなく食材の1つなので、ミルクのようにたくさん飲んでしまうことを避けるために、牛乳はコップで飲めるように練習できるとよいでしょう。

牛乳は飲んだ方がよい?

骨をつくるのに必要な栄養素の1つであるカルシウムは、体が発達していく幼児にとっても欠かせません。牛乳にはカルシウムが豊富に含まれているうえ[*2]、食生活に取り入れやすいことから、大切なカルシウム摂取源の1つといえます。アレルギーの心配がなければ、色々な食品の1つとして摂取できるとよいでしょう。

1歳児の牛乳の量は?

マグカップ 牛乳

では、1歳の赤ちゃんが牛乳を飲むときには、どのくらいの量がよいのでしょうか?

初めて飲むときは少量から

牛乳や乳製品はアレルギーを生じる可能性のある食べ物です。ミルクや、ヨーグルト・チーズなどの乳製品を問題なく食べている場合、アレルギーの心配は少ないですが、初めて飲み物として飲むときには、念のために多すぎないほうがよいでしょう。目安としては、子ども用のコップで半分程度です。お腹をゆるくしてしまうこともあるので少し温めてから与えるなどし、様子をみながら増やしましょう。

1日の目安量は200ml

「1歳児の牛乳量の目安は1日400ml」と言われることもありますが、幼児向け食事バランスガイドでは3〜5歳児で1日200mlを目安としています[*3]。1歳児においても200ml程度を目安としましょう。どうしても、400mlほど飲んでしまうという場合は、少し減らしていかないと食事に影響すると覚えておくといいですね。あくまでも大切なのは食事バランスです。

牛乳が苦手な場合は?

牛乳にきなこやココアを溶かしたり、コーンポタージュやグラタンなどの料理に混ぜてみることで飲める(食べられる)場合があります。どうしても苦手な場合には、他の食品からカルシウムを補えるとよいでしょう。

ヨーグルトやチーズなどその他の乳製品、豆腐など大豆製品や青菜類・小魚・ごまなどもカルシウムが豊富に含まれているので、さまざまな食材から摂れるように工夫できるといいですね[*2]。

牛乳を飲ませるときの注意点

コップで飲む幼児

カルシウムが豊富に含まれるため、幼児期の食生活に積極的に取り入れたい牛乳ですが、以下の点に注意しましょう。

たくさん飲ませ過ぎない

牛乳はカルシウムが摂れるため、たくさん飲んだほうがよいと思われがちですが、お伝えしたとおり、1歳児の牛乳の量は200ml程度で大丈夫です。特に1歳ごろは、母乳やミルクを飲む代わりに哺乳瓶で牛乳をゴクゴク飲んでしまうことで、ほかの食事や母乳・ミルクなどからの栄養が摂れなくなることが心配です。

また、1歳以降、離乳食が進み主な栄養を食事でとっていくようになったとき、母乳やミルクと同じような感覚で牛乳を飲む癖がついていると、牛乳でお腹がいっぱいになってしまい、ごはんが食べられなくなったり、栄養が偏ってしまうことが心配されます。子ども用のコップに軽く1杯程度の牛乳を、おやつのときなどに飲むのがよいでしょう。

温度が冷たすぎないか注意

牛乳は冷蔵庫で冷やされているため、出したばかりの牛乳だと胃腸を冷やして消化機能を低下させてしまう可能性があります。少しだけ温めてから与えるなど、冷たすぎないように注意できるとよいでしょう。

まとめ

牛乳に含まれるカルシウムは骨や歯の成長に牛乳に含まれるカルシウムは欠かせないものなので、1歳児の食生活にも取り入れていきたいですね。1日の量はコップ1杯(200ml)くらいにしましょう。身体が大きく育っていくためには、十分なカロリーや多様な栄養素を摂ることも必要不可欠です。牛乳を料理に加えて他の食材を食べやすくするなどの工夫をし、色々な食材を食べていけるといいですね。

(文:奥野由 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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