産後から続く肩こり、何とかしたい! 育児合間にできるケア【産後の不調 #4】
産後は、体のさまざまなところに不調が出てしまいがち。なかでも赤ちゃんを毎日抱っこするようになるため、腕の疲れや肩こりに悩まされているママは多数。今回も、漢方美容家で美のスペシャリストである「余慶」さんに産後の肩こり対策について聞いてみました。
産後、ママの悩みあるある CASE.3
肩こりは悪化する一方!?
肩こり辛いですよね。赤ちゃんを抱きかかえると同じ姿勢のまま長時間いることも多いですし、スマホで、手や指のコリから肩と首が張ったり…。また、前屈みの姿勢が普通になり、肩が前に入ってしまって肩甲骨まわりが固まる巻き肩などなどの悪循環で益々、肩こり、首こりなど悪化していますよね。
私も実は肩こり、首こりが酷くて、常に対処法を模索しています。その中で、今回は、私も毎日のようにしている、肩こり、首こりを緩和できる簡単な方法をご紹介します。
肩・デコルテ・ワキの下の周りの筋肉をほぐす方法
①胸筋をひろげ、肩甲骨と背中の強張りと改善
1.肩を落としながらじんわり、ゆっくりと斜め下後方にストレッチする。
(※力んで肩を上げるのでなく、肩甲骨を中心に寄せ合うイメージで)
2.じんわりと伸ばしきったところで5秒間キープして、一気に組んだ手をほどきリラックスする。
【×3回 繰り返す。】
②肩回しで、肩周り、肩甲骨回り、上腕のコリを解消
写真のようにわきの下くぼみに親指をあてワキをつかみながら(ワキの下をほぐしながら)肩回し、腕回しをするとより効果的です。
③深呼吸で背中のこわばりを改善
大きく深呼吸してください、息を吸う際にろっ骨の1本1本を広げて、空気を思いっきり吸い込んでください。そうすることで体の側面から背中も大きくストレッチされます。また、リラックス効果で血液の巡りを良くなるので肩こり改善サポートします。
手のストレッチ
肩こりに見落とされがちなのが、実は肩からつながっている最先端の手。赤ちゃん抱っこや大量の荷物持ちで手から腕も疲れています。また、最近ではスマホや携帯、PCマウスなどを使う時間も長くなって、手の筋肉は緊張して、手のひらも肩同様に親指から母指球が内側に丸まっていてそのまま固まっている方も多いのです。そうならないために早めのケアをするのが大切。そして、肩こりに効果的なのが手のひら、指ストレッチです。
委縮している手のひら、指、母指球、手根の筋肉をジワジワとストレッチしていきます。勢いよくするのではなく、ストレッチはすべてじんわりとゆっくり反らしてください。反らした状態で10秒くらいキープして、それを2~3回繰り返してください。肩から首すじまでも刺激が伝わり、温まるのが実感していただけると思います。
手指は全身の縮図
指先ケアで姿勢を正す
手指は全身の縮図とよく言われます。その中で中指は体幹の部分に対応すると考えられています。
先ずは、中指のストレッチをし、前屈みがちな姿勢を整えます。
手の筋膜をほぐす
手の甲側の中指は、頭(後頭部)から肩、首、背中、肩甲骨 が対応します。お箸などを使って、指、手の筋膜リリースをしていきましょう。
先ずは中指から手の甲全体を下記画像のように、お箸などを使って、転がしていきます。
写真左の画像でお箸が置かれている場所が、丁度、第一関節くらいです。そこが首の部分に対応しますので、首こりが辛い方はこちらを念入りに箸を転がしてください。
写真右は、丁度、肩甲骨の部分にあたります。写真と反対の薬指側も同様に箸転がし、または、指と指でツイストしてみてください。なかにはかなり痛いという人もいるかも!
肩こりに効果的なツボ
また、肩こりにたいへん効果的なツボとして有名なのが、「合谷(ごうこく)」です。
親指につづく骨と人差し指につづく骨の間、ちょうど谷になっている部分から、約1cmほど指先に向かいまた、少し人差し指側にあるのが「合谷」です。ほとんどの方が痛いはずです。是非、小まめにおしてみてください。
手のコリをほぐす
また、手のコリを解消するグッズもお勧めします。写真は私が実際に愛用している「ぐりぐりボール」300円ほどとかなりお買い求めし易い価格で、しかもどんなにぐりぐりしても壊れません。多分、10年超えで使っています。このようなグッズを取り入れて、小まめに手指だけでなく、そこからつながる肩こり、首こりを緩和させていきましょう!
今回は少し視点を変えて、手指、腕からアプローチしてみました。カンタンな方法ばかりなので、是非、皆さんも試してみてください。
(余慶尚美)