トレンドフードとして大注目! ヘルシー食材「豆腐干」の使い方&レシピ
「豆腐干(とうふかん)」は、低糖質で高たんぱくな食材として話題となっていますが、みなさんは食べたことはありますか? 気になっているけれど、どんなもので、どのように食べたらいいのかわからない……という方のために、今回は豆腐干の調理の仕方や料理への取り入れ方をご紹介します。
こんにちは♪ キャラ弁・フラワーケーキ講師のよんぴよままです。
体調に気を配ることが多くなったこの数年、健康への関心がより一層深まり、ヘルシーな食材が注目されています。
特に
1. 低糖質なのに
2. 栄養豊富で
3. おいしい
ということが、人気が出るかどうかのカギ。この3つが揃わないと、なかなか支持されませんよね。ちょっと欲張りな条件ですが、それを叶えるヘルシーな食材が次々と登場し、それを活用した料理が人気となっています。
今回ご紹介する「豆腐干」もそんな食材のひとつ。トレンドフードとして注目され、さまざまな楽しみ方が広がってきています。
豆腐干ってどんなもの?
「豆腐干(とうふかん)」は漢字を見ると、日本でもおなじみの高野豆腐や凍み豆腐といった「凍り豆腐」を思い浮かべる方も多いと思いますが、豆腐干は製法も食感もまったく違うもの。
凍り豆腐は水分の多い豆腐を凍らせてから乾燥させるため、スポンジ状になり、独特の食感を生み出します。
対して、豆腐干は豆腐に圧力かけて水分を抜き、それから乾燥させたものなので、スポンジ状にはなりません。
元々台湾や中国では伝統的な食材として、日常的に食べられている豆腐の加工品。シート状になっていたり、幅が広めにカットされていたり、細長く麵のようになっているものは「豆腐干絲(トウフカンスー)」と呼ばれています。ほかにも「干豆腐」「豆干絲」と言った名前でも見かけます。
日本で販売されている物のほとんどは冷凍タイプですが、生タイプもあります。人気が出はじめているものの、まだ入手できるお店は少なく、中華食材の専門店やネット注文での購入が確実。
冷凍だと送料も高めになるので(商品より送料のほうが高くなることも……)そこがちょっとマイナスポイントです。まとめ買いすると送料無料となることもありますが、そうなると保管場所が大変。
今回使用したのはこちらの商品です。
こちらは1食分(100g)ごとに小分けになっている商品。3種類が4袋ずつ入ってます。
冷凍のまま調理という手もありますが、多くの商品は先にご紹介した「泰山干絲」のように1袋500g。この量を一度に消費するのは大変なので、まずは冷蔵庫で自然解凍させて使います。
凍っているときは黄色味が強かったのですが、解凍すると白っぽい色に。これは豆腐を冷凍させたときと同じ。
冷凍前に水分を抜いてある豆腐干は、解凍しても水分が出てびちゃびちゃになるということはありません。感触としては……古くなって縮れて伸びた輪ゴム? なんだか不思議な感触です。少しお豆腐の香りもします。
豆腐干のゆで方
基本編
解凍した豆腐干はゆでてから食べます。料理によってゆで時間など調整しますが、基本的には、たっぷりの熱湯で4~5分程度ゆでればOK。
ゆであがったら流水で熱を取りながら、2~3回水を変えて洗います。あまり乱暴に扱うと、切れ切れになってしまうので優しく扱いましょう。
ゆで立ての豆腐干は、ほんのり豆腐の香りと味がします。しかし食感は、豆腐とは全く別物。少し固めの蕎麦のような噛み応え。高野豆腐のような、もそもそっとした食感というよりも、ちょっとコシがある麺のような感じです。
水分をたくさん含んで瑞々しい感じになりますが、このまま使うと水っぽくなってしまうので、味つけする前にしっかりと絞るように水を切って使います。
※ゆでてから時間が経過すると、水分が出て食感が固くなることがあります。
応用編
豆腐干を麺の代用として使う場合にオススメなのが、重曹を加えてゆでること。
湯豆腐を作る際、重曹を加えることでやわらかいとろっとした湯豆腐にする裏ワザがありますが、豆腐干も豆腐から作られているので同じ効果があります。
重曹を少し加えた熱湯でゆでるとツルツルッとして、ふわっとやわらかな仕上がりになるんです。
やわらかいので、洗うときは優しく優しくしましょう。ちょっと絞りにくくなるので、水分が出ると作りにくい料理には向きませんが、ラーメンやうどんの代替えなどにオススメ。
塩を加えたお湯でゆでると下味が入るので、これもパスタなどの代替えとして使うときに◎。
料理によってゆで方を少し変えてみると、また違った味わいが楽しめます。
豆腐干を使ったレシピ
豆腐干はほんのり豆腐の味はするものの、主張のある味はしません。やわらかい状態にゆでたり、噛み応えのある状態にゆでたり、料理に合わせて食感も調整することもできます。
細い豆腐干絲なら麺の代替え食材としても使え、おかずにも主食代わりにもできる便利さ。元々は豆腐なので、低糖質で高たんぱくな上にグルテンフリー! 味つけや合わせる食材を選ばず、調理方法も限定しないため、かなり幅広く対応できますよ♪
豆腐干と春菊の中華和え
たっぷりの野菜と一緒に豆腐干も和えれば、ヘルシーで栄養満点のおかずに。香りのよい春菊を使いましたが、キャベツや小松菜など、冷蔵庫にある野菜でアレンジ可能です。
材料(2人分)
・豆腐干……100g
・春菊……1/2束
・にんじん……1/3本
・もやし……100g
・カニカマ……5本
・ごま……大さじ1
・ごま油……大さじ2
・砂糖……小さじ2
・しょう油……大さじ1
・酢……大さじ2
・中華だし……小さじ1/2
・塩こしょう……適量
作り方
① 豆腐干をゆでて水をしっかり切る。
② 春菊は3cm幅に切り、にんじんは千切り、カニカマを割く。
③ 春菊、にんじん、もやしをゆでて冷水にとり、しっかりと絞って水を切る。
④ ごまと調味料をよく混ぜて、ほかの材料と一緒に和える。
豆腐干のきのこ味噌クリームパスタ
次は洋風にパスタとして。少し味噌を加えてコクを加えたきのこ味噌クリームパスタにしました。小麦粉のパスタよりも淡白な味の豆腐干ですが、満足感のある味に。
材料(1人分)
・豆腐干……100g
・ベーコン……2枚
・きのこ(しいたけ、しめじ、エノキ)……100g
・にんにく……1片
・バター……10g
・薄力粉……大さじ1
・牛乳……100ml
・油……小さじ1
・味噌……小さじ1/2
・塩こしょう……適量
・パセリ……お好みで
※きのこはお好みのものを合わせて100gにしてください。
作り方
① 豆腐干をゆでて水を切っておく。
② ベーコンは1cm幅に切る。しいたけは薄切り、しめじとエノキは足元を落とし、しめじは食べやすいようにわけ、エノキは半分に切る。にんにくはみじん切り。
③ フライパンに油を入れ、にんにく、ベーコンを炒める。
④ きのこを加えて炒める。
⑤ バター、薄力粉を加えて全体に絡め、牛乳を少しずつ加えてよく混ぜる。
⑥ とろみがついてきたら、味噌と塩こしょうで味を整え、豆腐干を加えて和える。
お好みで刻んだパセリをたっぷりと。
豆腐干の絞り方が甘いと、水分が出てソースが緩くなったりしますが、よく絡めて食べればOK!
豆腐干の豚キムチ炒め
豆腐干は炒め料理にも。肉や野菜と炒めれば、パッと見は焼きそば! 味つけ次第で雰囲気も変わり、アレンジもいろいろできそうです。
今回は食欲をそそる豚キムチで、香りのよいニラとネギをたっぷり使って仕上げました。
材料(1人分)
・豆腐干……100g
・豚肉……80g
・キムチ……50g
・ニラ……4本
・ネギ……1本
・ごま油……大さじ1
・塩こしょう……適量
・食べるラー油……お好みで
作り方
① 豆腐干をゆでて水を切っておく。
② ネギは斜め薄切り、ニラは4cm幅に切る。
③ フライパンにごま油を半分入れて、豚肉とキムチを炒める。
④ ネギとニラを加えて炒める。
⑤ 豆腐干を加えて、残りのごま油、塩こしょうで味を整える。
※お好みで盛りつけてから食べるラー油をかける。
豚とキムチ、ニラとネギの組み合わせは、うまみと香りが効いています。淡白な味の豆腐干もパンチのある味に。子どもや辛いのが苦手な方には、焼きそばのソース味やオイスターソース、カレー粉などで味つけしてもいいですね。
豆腐干せんべい
ちょっと趣を変えて、ゆでずにカリっと焼き上げるせんべいにしてみました。カリカリで香ばしく、大人も子どもも好きな味と食感です。おやつにも、料理のトッピングにもオススメ。今回はベーコンとパセリで、洋風な具と見た目にしましたが、大葉やネギ、しらすや桜エビなどで作ってもおいしそうです。
材料
・豆腐干……100g
・ベーコン……1枚
・パセリ……適量
・片栗粉……大さじ1~2
・塩こしょう……適量
・油……適量
作り方
① 豆腐干はざく切り、ベーコンは5mm幅に切り、パセリは粗みじんにする。
② 片栗粉と塩こしょうを加えて混ぜる。
③ フライパンに少し多めの油を入れて②を乗せる。
④ フライ返しで形を整えながら押して平らにし、両面をじっくりとカリカリになるまで焼く。
カリカリに焼いただけでおいしいですが、あんかけにして食べるのもオススメ。かた焼きそばやおこげ風に味わえます。これがまたおいしい~♪
まとめ
豆腐干は豆腐に圧力をかけて脱水してから乾燥させたもので、中国や台湾ではよく使われる食材です。低糖質で高たんぱくな上に、グルテンフリーなヘルシー食材として注目されています。
味の主張もなく、調理法や味つけも自由で扱いやすいので、さまざまな料理で楽しめるのが魅力。麺やごはんの代替え食材としても使いやすいので、試してみてくださいね♪