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2022年08月04日 15:47 更新

育児手当とは? 知っておくべき種類・金額・申請方法まとめ

子どもが生まれたら早速チェックしたいのが、育児手当です。一度ももらったことがない方にとって、わからないことばかりでしょう。育児手当、児童手当、育児休業給付金など、似たような言葉が多くあるため、それらの違いを紹介します。もっとお得に利用できるものがないかチェックしてみましょう。

国や自治体からもらえる育児手当の種類

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一般に、育児手当といわれるのは児童手当のことです。子どもを育てている方が受け取ることのできるお金です。名前が似ている育児休業手当(育児休業給付金)との違いは何なのでしょうか?

育児手当とは何か?

育児手当とは、一般に、自治体から支給される児童手当のことです。厳密には「育児手当」という名前は存在していません。児童手当は国の制度となっており、児童を健全に育成する目的で設けられています。

育児手当の種類

育児手当といっても、その呼び方はさまざまです。児童手当は、以前は「子ども手当」と呼ばれていたこともあります。その前にはまた「(旧)児童手当」と呼ばれていた時代も。政権が変わることなどにより、育児手当の名前も変更となり、そのときどきによって支給金額や、対象者が変わってきています。

「(旧)児童手当」は、2009年(平成21年)までの制度です。所得制限内で、0~3歳まで月額10,000円の支給で、3歳~小学生は第一子と第二子に月額5,000円、第三子以降は月額10,000円でした。

2010年(平成22年)から始まった「子ども手当」は、所得制限が撤廃され、0~中学生までが月額13,000円でした。2011年(平成23年)10月からは「特別措置の子ども手当」となりました。0~3歳までが月額15,000円、3~小学生は第一子・第二子月額10,000円、第三子以降月額15,000円、中学生は月額10,000円でした。

2012年(平成24年)から現在の「児童手当」となり、所得制限内で支給されることになりました。0~3歳までは月額15,000円、3歳~小学生は第一子・第二子月額10,000円、第三子以降は月額15,000円、中学生は月額10,000円をもらえます。

児童手当と育児休業給付金との違い

児童手当とは国の制度で自治体から支給されるもので、育児休業給付金とは、同じく国の制度ですが、雇用保険から支給されるものです。

育児休業給付金は、雇用保険に加入している人が、育児休業する間に支給されます。原則として子どもが1歳までで、延長条件に該当する場合は最長で2歳までもらえる手当です。

雇用保険に入っていなかった方は、育児休業給付金の対象外です。児童手当は、所得制限にかからない限り、子どもがいる方すべてが対象となります。

児童手当(育児手当)について

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児童手当または育児手当とも呼ばれる制度は、誰がもらえるのでしょうか?支給条件や所得制限について、詳しく紹介します[*1]。

児童手当をもらえる条件は?

中学校卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)の児童を養育している方

2022年現在、児童手当の支給の対象は、中学校卒業までの子どもを育てている世帯です。

支給されるのはお住いの自治体からで、その地域に住んでいることが条件です。たとえば4月1日の誕生日で15歳になる子供は、翌年の3月31日までが支給の対象となります。

児童手当は申請をしないと支給されないため、対象の方は忘れずにお住いの自治体に申請しましょう。

児童手当 の支給日は?

児童手当の支給日は、6月、10月、2月の年3回です。

6月に2~5月までをまとめて支給、10月に6~9月までを一括で支給、2月に前年10月~1月までをまとめて支給、という形になります。

児童手当の所得制限

児童手当には所得制限が設けられており、所得制限以上の方は子供の年齢や人数に関係なく月額5,000円の特例給付が支給されます。

所得制限限度額は前年末の扶養人数0人で622万円、扶養人数1人で660万円、扶養人数3人で698万円です。所得とは、給与収入から、所得控除を差し引いたものです。

なお、所得制限とは別に、所得上限が設けられており、2022年(令和4年)10月以降は、所得上限以上は特例給付も支給されなくなります。

所得上限限度額は前年末の扶養人数0人で858万円、扶養人数1人で896万円、扶養人数3人で934万円です。

育児休業給付金(育児手当・育休手当)について

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育児休業給付金(育休手当)も、育児手当と呼ばれることがありますが、児童手当とは異なるものです。どのような人がもらえて、申請には何が必要か調べておきましょう。

育児休業給付金をもらえる条件は?

育児休業給付金は、働くママ・パパをサポートする制度で、雇用保険から支給されます。原則として子どもが1歳になるまでの、育休をとる方が支給対象となります。

「パパママ育休プラス制度」を利用し、パパとママの両方が育児休業を取得するケースでは、子どもが1歳2ヶ月になるまでが対象となります。雇用保険からの支給ですから、当然雇用保険に加入していることが支給の条件となります。

育児休業給付金の申請手続きと必要書類

育児休業給付金の申請手続きは、会社がおこなってくれる場合が多いです。会社によっては自分で申請しなければならないこともあるため、確認しておきましょう。自分で申請する場合はお近くのハローワークで手続きしてください。

なお、公務員のママは共済組合が窓口です。

育児休業給付金をもらえる期間は?延長できる?

育児休業給付金は原則として子どもが1歳になるまでですが、最長で2歳になるまでに延長できます。理由は保育園に申し込んでも定員オーバーで入れない、育児をする予定だった配偶者が病気になってしまったなど、特別な事情がある場合です。

勤務先によっては、子どもが2歳になって以降も育休を取得できる場合があります。ただし、育児休業給付金がもらえるのは、勤務先にかかわらず、原則1歳まで、最長で2歳までです。収入のことも考えながら、いつまで休むかを決めましょう。

まとめ

育児手当とは一般に、児童手当のことを指しています。育児休業給付金の意味で使っている人もいるようです。

条件も対象も異なった制度なので、自分がもらえるお金はなんなのか、しっかり調べましょう。

また、どちらも申請が必要となる制度です。子どもが生まれたら、育休は忘れずに手続きしてください。

(構成・文:マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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