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【医師監修】搾乳は何時間ごとにすればいい? 保存方法のコツは?

【医師監修】搾乳は何時間ごとにすればいい? 保存方法のコツは?

搾乳(さくにゅう)の間隔は個人差があるので、ママ友に聞いてもバラバラ……。デリケートな問題だけに「聞きたいけれど聞けない」と悩んでいるママも。今回は搾乳時間の目安、冷凍する場合など正しい保存方法についてお話します。生理現象である乳頭からの射乳の原理を理解して搾乳に役立てる方法など、今すぐ役立つ情報が満載です。


この記事の監修ドクター
藤東クリニック 藤東淳也先生
東京医科大学卒業、県立広島病院婦人科部長を経て、藤東クリニックを開業。
女性の健康全般をお任せいただけるような診療を目指し、ライフサイクルを通じて女性を応援します。
https://fujito.clinic

手絞り? 搾乳器? 2つの搾乳方法

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※画像はイメージです

搾乳方法は手で行う方法と搾乳器を使う方法の2通りあります。それぞれやり方のコツ、メリット&デメリットは違うので、自分に合った方法を選びましょう。

どんな時に搾乳する必要があるの?

母乳育児を目指すママは、搾乳する方法についても把握しておきましょう。母乳派のママも、何らかの事情で授乳できなくなることもあるので、搾乳方法について知っておくといざと言う時、安心です。平らやへこんでいる乳頭など、授乳しにくいおっぱいのママも、助産師さんから搾乳するよう指示されることがあります。また、「急な用事で赤ちゃんを連れていくことができない」なんて時も、長時間授乳できずにいるとおっぱいがパンパンになり、乳腺炎を起こしやすくなるので搾乳が必要です。

あらかじめ出かけることが分かっている時も、冷凍保存しておくことで、赤ちゃんにいつもの母乳を飲ませてあげられますよね。ママが風邪をひいた時もストックがあると重宝します。その他、断乳する時も母乳の産生が落ち着くまでは搾乳する必要があります。

■出ないし痛い! 手で搾乳する時のコツ

手絞りの搾乳は痛い上に出ない……と、急遽搾乳器を買い求めた経験のあるママも多いでしょう。正しい方法で搾乳すれば、力加減や絞る量を微調整できて、乳房にかかる負担も最小限に抑えることができます。自分で絞ることができれば搾乳器を購入する必要もなくなるため、節約にもなりますよね。うまく搾乳するためにも、いきなり絞り出すのではなく、事前に乳房を優しく揉みほぐし、血の巡りを良くしておくことが大切です。ポタポタ出ていればOKです。

腱鞘炎対策! 手動と電動のメリット&デメリット

手絞りに挑戦してみて無理なようなら、搾乳器を頼りましょう。手絞りは手が疲れるので、腱鞘炎を予防するためにも搾乳器が便利です。搾乳器を使うと初心者でも簡単に搾乳することができます。ただし手動と電動では使うコツが違うので、ご注意下さい。

〈手動の搾乳器〉

手動の搾乳器は価格が電動タイプよりも安いので買い求めやすく、手絞りと同じように力加減の微調整が可能です。シンプルな作りになっているので、洗浄や消毒がしやすい点も魅力です。ただし、グリップを握る・離す作業をずっと行うので、電動タイプに比べると手にかかる負担が強いのがネックで、時間もかかってしまいます。

〈電動の搾乳器〉

時間や手間をかけたくない方におすすめなのが、電動タイプの搾乳器です。最近の電動タイプは高性能なので、強弱も選べるようになっていますし、赤ちゃんがおっぱいと吸うのと同じリズムに調整することができるものも。ただし高性能なものほど価格が高くなるので、事前に確認しておきましょう。

どれぐらい時間をかければ良いの? 搾乳間隔もチェック

頻繁に搾乳していると、乳房を傷つけてしまう可能性があるので、やり過ぎは禁物です。

出なくなったらやめよう! 搾乳時間の目安

搾乳で乳房に負担をかけないためにも、左右交互に絞るのが鉄則ですが、片側の乳房にかける時間は10分程度を目安にしましょう。長く続けると、乳房にかかる負担が大きくなるでしょう。強引にグイグイ押しても、出ない時は出ないものです。

搾乳間隔が空き過ぎると……

適切な搾乳間隔は、ママによって個人差があります。ただし外で働いているママは、自宅にいる時と同じ回数、お仕事中に搾乳するのは難しいですよね。半日以上家を留守にする時は、3時間から4時間に1回のペースで搾乳すると良いでしょう。普段頻繁に授乳しているママほど、搾乳間隔が空き過ぎることが、母乳の詰まり、母乳量ダウンの原因になりやすいようです。

冷凍すれば1週間持つ? 搾乳後の保存方法

搾乳後、母乳の保存方法は常温保存の他、冷蔵と冷凍の2通りあります。

常温なら30分以内に飲ませた方が安心

もし常温で保存するなら、衛生面を考慮し、搾乳後30分以内に飲ませてあげると安心です。市販されている搾乳器には、16~26度ぐらいの室温なら6時間は保存可能と記載されています(健康な正期産児の場合)。ただ、実際には夏場ではなくても生ぬるい母乳は細菌が繁殖しやすく、冷凍・冷蔵保存しないのであればできるだけ早く飲ませてあげるのが理想的です。

もし常温で保存する時は25度以上のところに置かないこと、蓋などでガードしてホコリなどが入らないよう気をつけること、清潔な容器に保存するよう気をつけましょう。

冷蔵保存した母乳は24時間後に捨てるのが基本

搾乳した母乳をすぐにあげない場合、冷蔵庫の中で保存しておきましょう。冷蔵なら哺乳瓶のまま保存できるので、冷凍よりも手間がかかりません。密封できる保存専用の哺乳瓶を使うと衛生的です。

冷蔵庫に保存した場合、最大5日くらいまでは保存できるという報告もありますが、冷蔵庫の開け閉めで温度を一定に保つのは難しいので、保存期間は1日以内にとどめておくことをおすすめします。できるだけ温度が安定したところに保存したいので、ドアポケットより冷蔵庫の奥に置いた方が安心です。

搾乳した母乳は冷凍保存でどれぐらい持つ?

冷凍保存する場合、専用の母乳パックを使います。ファスナーがついていて、日付の記入欄もあるタイプが便利です。哺乳瓶から冷凍パックに移す時は、母乳が空気に触れないよう、しっかり空気を抜いてから密閉するのがポイントです。いっぱいに入れてしまうと冷凍した時にカサが増し、パックが破れてしまう可能性があります。

液体が個体になるときの膨張する分を考えて4分の3以上入れるのは避けた方が無難です。保存期間は最長12ヶ月という報告もありますが、最長3ヶ月程度で使い切ることをおすすめします。

まとめ

普段から母乳が出にくいママも、搾乳時だけ母乳が出にくいママも、母乳が出るメカニズムや搾乳機を活用すると、搾乳がスムーズになる可能性があります。手絞りがきつい時は搾乳器も役に立つので、使えるアイテムは大いに利用してストレスを軽減しましょう。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.06.11)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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