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2022年04月27日 07:43 更新

【2022年4月】絵本のプロが選ぶ 0~5歳年齢別おすすめ6冊『めとめがあったら』ほか

東京は神保町にある絵本専門店「ブックハウスカフェ」が全面協力! プロが選ぶおすすめの絵本をセレクトして、毎月紹介します。

0歳向け

『めとめがあったら』(文:おくむら けんいち、絵:マッティ・ピックヤムサ/ブロンズ新社 )

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めとめがあったら、「にこっ」と笑顔。めとめがあったら、「とととと」駆け寄って。めとめがあったら、「ふわ~」と一緒に大きなあくび。目と目があって、同じ仕草をする親子の愛らしい姿を描いた赤ちゃん絵本です。

作者は、NHKみんなのうた「恋なんです」などで知られる作詞家おくむらけんいちさんと、テキスタイルブランド「marimekko(マリメッコ)」などでもデザインを発表しているフィンランドのイラストレーター、マッティ・ピックヤムサさん。鮮やかながら優しい色合いで描かれた動物たちのイラストは、きっと赤ちゃんの好奇心をくすぐるはず。動物たちの仕草を真似っこしながら遊んでみましょう。ラストには「こちょこちょ」をするページが。最後まで笑顔になれるハッピーな一冊です。

1歳向け

『みんな にこにこ』(作・絵:accototo ふくだとしお+あきこ/大日本図書)

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てんとうむしがてくてく歩いていると、ぐるぐるうずまき。「あれっ だあれ?」。ちょっぴり悲しそうなカタツムリさん。てんとうむしは「いっしょにあそぼ」と言って、きれいなお花を一緒に見に行きました。てくてく歩くてんとうむし。「あれっ だあれ?」。今度はちょっぴり悲しそうなちびかめさん。てんとうむしはまた「いっしょにあそぼ」と声をかけ一緒にひらひら蝶々を見つけました。そしてまた、てくてくてんとうむしが歩いていくと……。

家族や友だちが悲しそうにしているとき、どう接していいか分からなくなることはありませんか? そんなときにヒントになるのが、この絵本のてんとうむし。「遊ぼう」と誘い出して、きれいなお花や蝶々を一緒に眺めます。「どうしたの?」とか「泣かないで」と理由を聞いたり励ましたりしなくても、一緒にいるだけでにこにこ笑顔に戻れる。子どもたちにもそういう寄り添い方があるよと自然に伝えられる一冊です。

2歳向け

『はじめまして』(作:新沢 としひこ、絵:大和田 美鈴/鈴木出版)

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♪はじめましてのごあいさつ~ねこやまねこたろうともうします~おひげがぴんぴんはえています~どうぞこれからよろしくね~

「世界中のこどもたちが」や「にじ」の作詞でお馴染みの人気シンガーソングライター、新沢としひこさん作詞作曲の歌に、大和田美鈴さんの明るく軽やかな絵が添えられた歌の絵本です。最初のページには楽譜つき。小さいお子さんの耳にも残りやすいメロディーなので、ぜひ歌ってお楽しみください! この歌を歌っていれば、「はじめまして」の挨拶が初めての子もきっと緊張せずにできるはず。入園や進級の時期におすすめです!

3歳向け

『きょう、おともだちができたの』(作:得田 之久、絵:種村 有希子/童心社)

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恥ずかしがり屋で泣き虫のゆうなちゃんに、今日初めてりなちゃんという友だちができました。ゆうなちゃんは嬉しくって、幼稚園から帰るとお母さんやお父さん、八百屋のおばさんにも報告します。「早く明日が来ないかな」と楽しみにしていましたが、夜になると急に「本当に明日も遊んでくれるかな」と不安いっぱいに。そして次の日……。

嬉しいことがあると、誰だって家族や知っている人に話したくなるもの。主人公のゆうなちゃんも同じように、お友だちができたことをみんなに報告。その嬉しさの反動で、夜には不安になる気持ちもよく伝わってきます。道で転んでも「泣いたらりなちゃんに笑われちゃう」と平気な顔で立ち上がり、少しずつ強くなっていく姿を見せるゆうなちゃん。喜びと不安と成長を繊細に柔らかく描いた、胸がキュンとする絵本です。

4歳向け

『はじめての はじまり』(文:中川 ひろたか、絵:中野 真典/小学館)

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ガラガラガラ、シャッターが開く、パン屋さんのはじまり。幕が開く、お芝居のはじまり。「プレイボール」はゲームのはじまりで、「ジャンケンポン」は鬼ごっこのはじまり。赤ちゃんが生まれた、はじめての声。はじめての服。はじめてのおもちゃ。はじめての本。はじめての先生とお友だち。「はじめまして よろしくね」。

毎日、世界はいろいろな「はじまり」であふれています。はじまりの中には命のはじまりもあって、そこからたくさんの「はじめて」を経験して大きくなっていく。みずみずしくあたたかな中川ひろたかさんの言葉と、力強さと生命力を感じる中野真典さんの絵が合わさり、まるでこれからの未来を生きるみんなへの応援歌のよう。「はじめのいっぽ」を踏み出そうとしている子どもたちへ贈りたい一冊です。

5歳向け

『はじめまして』(作・絵:近藤 薫美子/偕成社)

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春に桜の花が一輪咲きました。「はじめまして」。蜜をもらいにミツバチがやってきました。「はじめまして」。シジュウカラの子も顔を出しました。季節が過ぎて実がなる頃にも、「はじめまして」と桜の木には色んな集まった生き物たちが大賑わい。秋には、落ち葉と大地とが「はじめまして」。冬には、幾千万もの冬芽と雪が「はじめまして」。そうして、また春がきました。

春は新しい出会いに心躍る季節。それは人間だけでなく、自然の生き物たちも一緒です。同じ木に咲いた花でも去年と同じものは一つもなく、みんな「はじめまして」。そんな自然のめぐりを、さりげなく示してくれています。虫の絵本をたくさん作ってきた近藤薫美子さんらしく、今作にもさまざまな虫や鳥が登場。ぜひ生き物が好きな子どもたちと一緒にお楽しみください!

まとめ

4月は出会いの季節。そんな時期に読みたい「はじめまして」の絵本を中心にご紹介しました。

新しい人とのはじめましては、大人になった今でも少しドキドキします。だから、きっと子どもたちもドキドキしているはず。

そんな子どもたちのドキドキが、楽しみのドキドキになりますように。

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