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2021年01月28日 14:42 更新

【医師監修】赤ちゃんの鼻水トラブルの原因と対処法

赤ちゃんの鼻水は原因によって透明だったり緑色だったりします。原因が分からなかったり、なかなか治らなかったりする鼻水は対処法に困りますよね。「寝れない時は薬?」、「治らない時は病院?」、「直接吸っても良いの?」、「お風呂はOK?」などよくある疑問に答えます。

赤ちゃんの鼻水の原因は症状でチェック

赤ちゃんの鼻水に対処法にニッコリするママ
Lazy dummy

※画像はイメージです

赤ちゃんが鼻水を垂らしていることは珍しくありませんが、いつもと違う鼻水、咳など他の症状を伴っている時は注意が必要です。

放置は禁物! 鼻水を放っておくと赤ちゃんが中耳炎に?

赤ちゃんがちょっとくらい鼻水を垂らしていても慌てて医療機関に行く必要はありませんが、放置は禁物です。鼻水が垂れ続けると顔面のデリケートな肌が荒れてしまいますし、鼻水がネバネバになって鼻づまりの原因になります。また、鼻水が出ている状態が続くと細菌・ウイルスを含んだ鼻水が耳管という鼻と耳がつながれる管の中に押し込まれ、中耳炎を引き起こしてしまう可能性もあるので、赤ちゃんが快適な状態で過ごせるようにホームケアに励みましょう。「いつものことだから」と流しっぱなしはNGです。

透明な鼻水が出るのはアレルギーの可能性も

赤ちゃんは本当にデリケートなので、布団のホコリや温度差など、ちょっとした刺激で鼻水が出てしまいます。もし赤ちゃんの鼻水が透明でサラサラ状態なら、温度や湿度が原因かも知れません。咳や熱、目やになど他の症状もなく、元気で食欲もあるようなら、心配ありません。

ただし、度々透明の鼻水が出るようなら、アレルギー性鼻炎の疑いがあります。アレルギー性鼻炎の赤ちゃんは、ハウスダストや花粉などのアレルゲンが鼻の粘膜に触れるだけで、鼻腔内に炎症が起き、鼻水やくしゃみ、鼻づまりなどの反応が出てしまいます。アレルギーを起こす原因が分かれば、アレルゲンを避けることで鼻水を予防することができます。心配なときは小児科で相談し、必要に応じてアレルギー検査を受けさせましょう。

黄色や緑色の鼻水が出るのは感染症の疑いがある?

黄色や緑色の鼻水が出ている時は、風邪が悪化して細菌性の鼻炎や副鼻腔炎になっている疑いがあります。白血球の死骸が鼻水に混ざり黄色や緑色になると、鼻がつまりやすくなります。鼻づまりがひどい場合は、早めに受診した方が安心です。

ホームケアで治らない時は小児科へ

赤ちゃんが鼻水を垂らしていても、すぐに小児科に行こうと考えるママはそう多くないようです。特にインフルエンザが流行するシーズンは、できるだけ医療機関に近づきたくない、と感じるママも。確かに医療機関で色々な感染病をうつされる可能性があることは否定できませんが、ホームケアでよくならない時は小児科に相談しましょう。電話で相談してから受診するのもおすすめです。

鼻水の対処法・ホームケア

家庭でできる鼻水の対処法をご紹介するので、医療機関に行くほどでもないけど鼻水が出ている時に試してみてください。

赤ちゃんの鼻水取りに役立つ鼻水吸引器

少しの鼻水であればティッシュでケアできますが、しょっちゅう鼻水が出ている赤ちゃんなら、自宅用に1つ用意しておくと24時間いつでも使うことができるので安心かもしれません。

~鼻水吸引器のタイプ~
■口で吸うタイプ・ポンプタイプ
1,000円以下で買えるものが大半。使い方にはコツがいるものの、小さいので持ち運びも便利です。パーツを分解して洗えるタイプであれば衛生的で安心です。

■電動タイプ
口で吸うタイプなどよりは高く、手持ちタイプ(5,000円前後)・据え置きタイプ(10,000~20,000円くらい)があります。ママに風邪などがうつる心配がなく、スイッチ一つで簡単に操作できるものが多くみられます。

赤ちゃんは初めての吸引器に驚いて、泣いてしまうこともあるかもしれません。口で吸うタイプも電動タイプも、最初は少しずつ鼻水を吸い取るように使ってください。

眠れない時におすすめ! タオルで赤ちゃんの頭を高くする方法も 

鼻水が出ている時、赤ちゃんも眠りに入りにくく、一旦寝てもすぐに起きてしまうことがよくあります。鼻水は赤ちゃんの睡眠を妨げる、呼吸状態を悪化させる原因にもなるので、寝られない様子なら、バスタオルを折りたたんで頭の下に差し込んであげてみてください。頭を高くして寝ることで、鼻の奥まで鼻水が流れ込んだり、口腔内にとどまり呼吸困難を阻止すると同時に、鼻づまりを多少改善させることができます。真っ平の状態で寝ると鼻呼吸が苦しいこともありますが、多少角度をつけることで息がしやすくなるようです。

鼻水が出た分、水分補給! 赤ちゃんの脱水対策

発熱して汗をたくさんかいている時はもちろん、ただ鼻水が出ている時でも、水分補給はこまめに行いましょう。体内を十分な水分で満たしておくことで、鼻水のネバネバが減少する可能性があります。生後3ヶ月ぐらいまでは母乳やミルクを飲ませるだけでOKですが、離乳食を始める月齢なら麦茶など糖分のない水分がおすすめです。また、熱や汗、下痢がひどい時などはベビー用のイオン飲料や経口補水液の方が良いこともあります。

ありがち! 赤ちゃんの鼻水の間違ったケア方法

赤ちゃんの鼻水を間違った方法で対処しているママも少なくないようです。よくあるパターンをピックアップしてみました。

直接赤ちゃんの鼻水を吸うのは危険?

鼻水を垂らしている赤ちゃんを見て、「ほら、ママが吸ってあげないと」などと実母やお姑さんに言われ、戸惑った経験があるママもいらっしゃるかも知れません。一昔前まで赤ちゃんの鼻水は母親が口で直接吸い取るのが普通だと思われていたようですが、強く吸いすぎてしまったり、赤ちゃんの鼻水を直接吸い込むことでママに病気がうつってしまう危険性もあります。

荒れるから……とティッシュで拭かないのもNG

ティッシュを使うと肌が荒れそうと考えるママもいらっしゃるようですが、赤ちゃんの鼻水はついたままにしていると肌がかぶれてしまいます。確かにティッシュの刺激で肌が荒れることもありますが、敏感肌用の柔らかいタイプのティッシュを使うことで肌荒れを防ぎましょう。保湿クリームやオイルで鼻の周りを保護しておく対策も有効です。

ティッシュを赤ちゃんの鼻に詰めるのは厳禁

赤ちゃんの鼻水の対処法で最もやってはいけないのが、ティッシュを鼻に詰める方法です。大人は鼻血が出た時などにやることが多いものの、赤ちゃんは口呼吸だけだと苦しい思いをしますし、寝返りを打ってうつ伏せになった時など、鼻で呼吸できないために危険な状態に陥る可能性もあります。面倒に感じてもこまめにケアしてあげましょう。

涙目で鼻水も出てたらお風呂は入れない?

よほどぐったりしている時や高熱が出ている時でなければ、鼻水で涙目になっていても入浴はお休みしなくて大丈夫です。赤ちゃんは新陳代謝が活発なので、お風呂やシャワーなどで清潔な状態にしてあげるのが理想的です。特に病院など人が多い場所に行った日は、できるだけお風呂に入って清潔にしてあげましょう。

まとめ

赤ちゃんは自分で鼻をかむことができません。ママ・パパが注意して見てあげて、こまめにケアしてあげることが大切です。また、高熱でなければ入浴しても構いませんし、お風呂で涙や鼻水をきれいにしてあげるのがおすすめです。もしホームケアをしても治らず、熱も出てきた場合には医療機関を受診するようにしましょう。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.20)

※記事の修正を行いました(2019.06.12)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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