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2022年04月25日 19:00 更新

梅干しの食べ過ぎのラインは?1日何個まで?気になるリスクを解説【管理栄養士監修】

日本の食文化として昔から親しまれている梅干し。健康効果も期待されていますが、やはり食べ過ぎは禁物です。1日何個までなら食べられるのでしょうか。梅干しの食べ過ぎによるリスクと適量、また、メリットについてもご紹介します。

梅干しを食べ過ぎることによるリスクは?

平安時代には食べられていた[*1]という、ごはんのお供として定番の梅干し。 小さいのでペロッといくつも食べられてしまいますが、食べ過ぎるとデメリットも生じます。

リスク① 腹痛や下痢

梅干しには塩分が多く含まれています。多量に食べることで胃の中の塩分濃度が高まると胃の粘膜が刺激されるため[*2]、消化不良を起こす可能性があります。また、腸内で塩分濃度が高くなるとそれを薄めるために腸内の水分が増えるので、便が緩くなったり下痢になる場合も考えられます。

リスク② むくみ

足のむくみを気にする女性

塩分摂取が多いと体内に水分が貯留しやすくなるため、むくみの原因となります。

日本では1日の塩分摂取量の目標として、成人男性で1日7.5g未満、成人女性で1日6.5g未満が掲げられており[*4]、1食あたりだと2.3g前後が1つの目安になるといえます。一方、梅干しの塩分量はどうかというと、塩漬の梅干し1粒(10g)で約1.8g、調味漬の場合には約0.7gです[*3]。梅干し1個でも結構な塩分量になることがわかりますね。

日常的な塩分の摂り過ぎはむくみだけでなく、高血圧など生活習慣病のリスクにもつながります。梅干しを毎日多量に食べることは控えましょう。

リスク③ 太る?

梅干し自体のカロリーはそれほど高くありません。味付けや商品にもよりますが、塩漬の梅干し(中サイズ1個・可食部10g)で約3kcaⅼ、はちみつなどで味付けされた調味漬の梅干し(中サイズ1個・可食部10g)で約9kcalです[*3]。

しかし、一緒に食べるものによっては太る要因になる場合があります。たとえば、梅干しをご飯のお供に食べることもありますが、梅干しがおいしくて何杯もご飯をおかわりしてまうとカロリーの摂り過ぎを招くでしょう。食べる量をあらかじめ決めておく方がいいですね。

梅干しは1日何個までOK?

梅干しはいくつも食べるとリスクが心配になりますね。では1日何個に留めればちょうどよいのでしょうか。

梅干しの適量|1日1個

梅干しの塩分の多さを考えると、1日1個までにしておくのがよいでしょう。塩分は他の料理からも摂取するので、梅干しは少量を楽しむのがおすすめです。

食生活に梅干しを取り入れるメリット

梅干し お茶づけ

梅干しは1日1個までにした方がよいですが、食べ過ぎなければメリットもあります。適量の範囲で食事に加えるのはおすすめですよ。

鉄の吸収を助ける

梅干しにはクエン酸が含まれています[*5]。クエン酸などの酸味成分には、吸収率が低い鉄などのミネラル類の吸収を促進する作用があります[*6]。鉄を多く含む食材と梅干しを一緒に食べることで鉄を効率よく摂取できるかもしれません。

なお、豚や鶏のレバー、しじみ、海藻類、小松菜や枝豆などは鉄を豊富に含んでいます。

疲労回復に良い可能性

食べ物から摂取した栄養素をエネルギーに変える「代謝」がうまくいかないと疲労を感じやすくなります。梅干しに含まれるクエン酸このはエネルギー代謝に重要な働きをもっており[*7]、このことから疲労回復に役立つことが期待されています。クエン酸の疲労回復効果に関連した機能性表示食品を目にしたことがある人もいるでしょう。

仕事などで疲れたときに梅干しをかじってみるのもいいかもしれませんね。

殺菌効果も

クエン酸の効果として、食中毒菌に対する殺菌効果も示されています[*5]。ただし、殺菌効果があるのは梅干しが触れている部分です。あまり効果を過信するのも危険かもしれません。

おすすめの食べ方|料理の味付けに

イワシの煮つけ 梅

ご飯と一緒に食べるのもおいしいですが、刻んで料理の味付け代わりに使うこともおすすめです。たとえば、青魚と一緒に煮付けると魚の臭みも一緒に軽減できます。また、ほうれん草や小松菜などの青菜を梅和えにしても良いでしょう。青菜に含まれる鉄などの吸収を促進してくれますよ。試してみてくださいね。

まとめ

梅干しは塩分が多いので食べ過ぎは禁物です。1日1個に留めましょう。メリットもあるので、そのまま食べるだけでなく、料理に生かすなどして楽しむのがおすすめです。程よく食生活に取り入れながら、日本人にとって大切な食文化として後世にも伝えていきたいですね。

(文:奥野由 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]一般財団法人梅研究会:梅の歴史,梅を知る
[*2]国立がん研究センターがん対策研究所:食塩・塩蔵食品摂取と胃がんとの関連について
[*3]文部科学省:日本食品標準成分表2020年版(八訂)
[*4]厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2020年版)
[*5]Nose, Masako, Ichirou Hirata, Teruyoshi Arai, Motohiro Nishijima, Senzou Sakai & Toshio Miyazaki. 「Antibacterial Action of Bainiku-Ekisu (Japanese Apricot Fruit Extracts), a Traditional Drug, on Vibrio parahaemolyticus and Its Organic Acid Components」. Food Hygiene and Safety Science (Shokuhin Eiseigaku Zasshi) 29, no. 6 (1988年): 402-407_1.
[*6]Lynch, Sean R. Interaction of Iron with Other Nutrients. Nutrition Reviews, Volume 55, Issue 4, April 1997, 102–110
[*7]厚生労働省:e-ヘルスネット「有酸素性エネルギー代謝」
「カロリー」という表記について
本来は「エネルギー」と呼びますが、本記事では一般的になじみのある「カロリー」と表記しています。

※この記事は、マイナビ子育て編集部の企画編集により制作し、管理栄養士の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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