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2022年12月20日 15:31 更新

月見草(ツキミソウ)の花言葉|名前の由来や花言葉などについて解説

夏の夕暮れに花が咲きはじめ、朝には枯れてしまうツキミソウ(月見草)。今ではなかなか見ることができなくなってしまい、“幻の花”と言われています。ここではツキミソウの概要や特徴、花言葉、名前の由来などを詳しく解説します。

ツキミソウの花言葉

月見草

夕暮れに花が咲き、月が出る頃に満開となり、朝方にはしぼんでしまうという少し変わった特徴を持つツキミソウ。月の明かりに照らされている間だけ花を咲かせるなんて幻想的ですね。

そんなツキミソウにつけられている花言葉は「打ち明けられない恋」「無言の愛情」「ほのかな恋」「うつろな愛」「移り気」「自由な心」「美人」「湯上り美人」

ツキミソウの花びらは、花が咲くときは白色ですが、満開を迎え朝方になるにつれてピンク色に変化していきます。このような様子から「移り気」という花言葉がつけられたそうです。

また、「移り気」と同様に白色の花びらがゆっくりとピンク色に染まっていく様子が、湯上がりの白い肌をほんのりとピンク色に染めていく女性のようなことから「湯上り美人」という花言葉がつけられました。

ほかにも、だんだんと日が落ちてくる時間帯に花が咲きだすので、人目を避けているようなことから「無言の愛情」がつけられたといわれています。
 
西洋ではツキミソウのことを
イギリス Evening primrose (夕暮れの桜草)
オランダ Teunisbloem(夕暮れの花)
ドイツ  Nachtkerze(夜のキャンドル)
フランス Primevère do soir(夜の桜草)
などと呼ぶようです。
 
英語での花言葉は
Inconstancy (移り気)
mute devotion (無言の愛情)

ツキミソウの花言葉に怖いものはある?

月見草

ツキミソウには「打ち明けられない恋」や「うつろな愛」などといった、愛する人へ贈るには似つかわしくない印象の花言葉があります。

ですが “静寂に包まれた夜、月明かりの中に真っ白な花がぽつんと咲いている様子” を思い浮かべてみると、どこか儚げで美しくもあります。

ツキミソウに怖い花言葉はないので、ツキミソウを贈って普段はなかなか口にできない想いを伝えるのもロマンチックですね。

ツキミソウの特徴

月見草

ツキミソウはメキシコが原産で、江戸時代(1848~1854年)に観賞草花として渡来したアカバナ科マツヨイグサ属の多年草です。

待宵草(マツヨイグサ)はツキミソウと同じマツヨイグサ属です。性質の強いマツヨイグサは野生化しましたが、性質が弱いツキミソウは昭和初期にはその姿が見られなくなり、今では「幻の花」と言われています。

ツキミソウの花びらは白色ですが、マツヨイグサの花びらは黄色です。このように黄色い花びらから月を連想させ、マツヨイグサがツキミソウという名前でも呼ばれるようになったといわれています。

花が咲きはじめて10分ほどで満開になり、月明かりに照らされながら一夜の命にゆっくりと幕を閉じていく幻想的な花です。

ツキミソウの基礎知識

・分類…アカバナ科マツヨイグサ属
・原産地…メキシコ
・別名…白花夜咲月見草(シロバナヨルサキツキミソウ)
・開花期…6月~9月
・出回り期…苗が売られることが少ない花ですが、3月・9月に株分けで増やすことができます。

ツキミソウの名前の由来

月見草

月見草には「月見」という名前が入っているので、中秋の名月である「十五夜」や「お月見」と関係があると思われています。ですが “月を見るように咲く花” が名前の由来であり、開花時期も6月~9月と初夏なので、中秋の名月との関係はありません。

ほかにも夜に花を咲かせるツキミソウと違って、昼間に白色またはうすいピンク色の花を咲かせる昼咲月見草(ヒルザキツキミソウ)という花もあります。

ツキミソウの誕生花

誕生花とは、生年月日にちなんだ花のこと。ギリシャ・ローマの神話に由来するとされています。
ツキミソウが誕生花となる生年月日は以下のとおりです。

6月21日、8月30日

ツキミソウの仲間

月見草

・ヒルザキツキミソウ
昼間に花を咲かせる。花びらの色は白色とピンク色ですが、ピンク色の花びらのものをモモイロヒルザキツキミソウということもあります。

・ユウゲショウ(アカバナユウゲショウ)
昼間に花を咲かせる。花びらの色はピンク色です。

・ヒナマツヨイグサ(ヒメマツヨイグサ)
昼間に花を咲かせる一日花。花びらの色は黄色です。

・マツヨイグサ

夜に花を咲かせる一日花。花びらの色は明るい黄色です。

・オオマツヨイグサ
夜に花を咲かせる。花びらの色は明るい黄色です。葉が紫色の “ブラック・マジック” (Black Magic)という種類もあります。

・オエノセラ・アコーリス(チャボツキミソウ、ツキミタンポポ)
夜に花を咲かせる。花びらの色は白色ですが、黄色の花もあります。草や葉の形がタンポポに似ていることからツキミタンポポともよばれています。

・オエノセラ・マクロカルパ(ミズーリエンシス)
昼間に花を咲かせる一日花。花びらの色は黄色です。

・オエノセラ・カエスピトーサ
夜に花を咲かせる。花びらの色は白色とピンク色です。

まとめ

月見草

ツキミソウは幻の花と言われているとおり、なかなか見れる機会が少ない花です。夏の夜に月明かりの下で華麗に花を咲かせているツキミソウを見つけることができたら、虫の声を聞きながらゆっくり観察してみるのもいいかもしれませんね。

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