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2023年04月17日 18:28 更新

瑠璃色(るりいろ)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~

【瑠璃色(るりいろ)】とは、濃い紫がかったあざやかな青色のことです。日本の伝統色である【瑠璃色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。

【瑠璃色】とは?

夜明け前の空

瑠璃色とは、濃い紫がかったあざやかな青色のことを言います。

※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。

【瑠璃色】の意味と由来は?

瑠璃色

【瑠璃色】は、宝石の瑠璃を思わせるような濃い紫みのある青色の色名です。「瑠璃」は仏教の七宝(しっぽう・七つの宝)のひとつとされ、とても大事にされていました。洋名ではラピスラズリと言い、アフガニスタンで産出され、シルクロード通じて日本に伝わりました。この宝石にちなんだ【瑠璃色】は、至上の色として、神聖視されていました。

ラピスラズリは古代より宝飾品として、また顔料としても用いられていました。奈良時代に建てられた宝物殿である正倉院(しょうそういん)には、ラピスラズリがはめこまれた宝物が残されています。また、さらに古い高松塚古墳の壁画にも、ラピスラズリの顔料が使われているそうです。

平安時代になると、【瑠璃】は染色やガラス器の色名となり、そのあざやかな濃い青色の光沢感から【碧瑠璃(へきるり)】とも呼ばれるようになります。

【瑠璃色】に関連する色

同じ「瑠璃」を使った色名には、ほかに暗く深みのある青紫色を指す【瑠璃紺(るりこん)】があります。

【瑠璃色】に合う色は?

瑠璃色に合う色
【瑠璃色】に合う色のひとつに【桜色(さくらいろ)】があります。桜の花弁を思わせる赤味がある淡い紅色の桜色との組み合わせは、柔らかい配色で、かわいらしさも感じられます。

また、やや緑みを帯びた薄い黄色の【檸檬色(れもんいろ)】や黄みがかった明るい赤色の【珊瑚色(さんごいろ)】など、明るい色と組み合わせると、夜に輝く花火のような元気が感じられる配色になります。

【瑠璃色】が濃く落ち着いた青色なので、薄い色とも明るい色とも対照的で、相性がいいでしょう。

A traditional Japanese color "瑠璃 ruri" is...

A traditional Japanese color "瑠璃 ruri" is a color name for a deep purplish blue, reminiscent of the gemstone lapis lazuli. Lapis lazuli was considered one of the seven treasures of Buddhism, and was highly valued, which was produced in Afghanistan and brought to Japan via the Silk Road. The color "瑠璃 ruri", associated with this gemstone, was considered sacred as the supreme color.

Lapis lazuli has been used as jewelry and pigment since ancient times. The "正倉院 Shosoin", a treasure house built in the Nara period (710-794), contains treasures inlaid with lapis lazuli. Lapis lazuli pigment is also said to be used in the wall paintings of the even older Takamatsuzuka burial mound.

In the Heian period (794-1185), "瑠璃 ruri" became the color name for dyeing and glassware, and was also called "碧瑠璃 heki-ruri -means blue lapis lazuli" because of its brilliant deep blue luster.

Another color name using the same "瑠璃 ruri" is "瑠璃紺 ruri-kon," which refers to a dark, deep blue-purple color.

まとめ

【瑠璃色】は、宝石のラピスラズリを思わせる濃い紫みのある青色のことで、至上の色として神聖視されていました。スズメ目ヒタキ科にルリビタキ、オオルリという名の小鳥がいますが、羽が美しい青色をしていることから、名前が付けられたんですよ。

(マイナビ子育て編集部)

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参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ出版)

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