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2023年02月02日 16:05 更新

樺色・蒲色(かばいろ)とは?~日本の伝統色 Japanese Traditional Colors~

【樺色・蒲色(かばいろ)】とは、赤みが強い橙色(だいだいいろ)のこと。日本の伝統色である【樺色・蒲色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。

【樺色・蒲色】とは?

樹皮

樺色とは、赤みが強い橙色(だいだいいろ)のことです。

色の名前 樺色・蒲色
読み方 かばいろ kaba-iro
英語 reddish yellow
WEBカラーコード #ba5126
CMYK  C=30/M=80/Y=95/K=0 
RGB R=186/G=81/B=38
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。

【樺色・蒲色】の意味と由来は?

【樺色(かばいろ)】の「樺」は、樹木の「樺桜(かばざくら)」や「岳樺(たけかんば)」からきています。樺桜や岳樺の樹皮はごつごつと、黒っぽい渋い赤色をしているのが特徴。この独特の樹の皮の色を表す言葉として【樺色】が生まれました。

また、それとは別に【蒲色】と書かれることもあります。池や沼など湿気が多い場所に生え、先端に棒アイスのような形の穂ができる「蒲(かば、がま)」の穂を見たことはありますか? その赤茶っぽい色にも似ていることからきた色名です。実際は樺桜の皮の色と蒲の穂では色が微妙に違うのですが、伝統色では同じ色とされることが多いようです。

同じ「樺」が付く色の仲間には、【樺茶色(かばちゃいろ)】【紅樺色(べにかばいろ)】もあります。【樺茶色】は、樺色より茶色みが強い色。【紅樺色】は樺色よりも紅色が強めです。

【樺色・蒲色】に合う色は?


樺 色
 かば いろ 


亜麻色
 あま いろ 



樺 色
 かば いろ 


菫 色
 すみれいろ 

樹木や草の色から来ている【樺色】は、いわゆるアースカラーの一種。そのため、同じアースカラー系統の色と組み合わせると、落ち付いた色調になります。白っぽい色なら【亜麻色】【薄桜】、黄系なら【蒸栗色】【黄檗色(きはだいろ)】など。緑系の【柳色】や【苗色】との組み合わせると、河原などでゆらゆら揺れる「蒲の穂」を思わせる夏らしい色になります。

また、【樺色】の落ち着いた色を引き立たせるには、強めの色調の色と合わせてもいいでしょう。例えば、青系の【菫色(すみれいろ)】【青磁色】などをアクセントとして入れると、メリハリある色調になります。

A traditional Japanese color "樺 or 蒲 kaba" is...

A traditional Japanese color "樺 Kaba" comes from the trees Kaba-zakura (birch cherry) and Take-kanba (mountain birch). The bark of kabazakura and takekaba trees is characterized by its rugged, blackish-red color. The color "樺 Kaba" was created to describe the color of this unique tree bark.

Apart from that, it is also sometimes written as "蒲 Kaba -means bulrush-". Have you ever seen the ears of bulrush which grows in damp places such as ponds and swamps and produces an ear shaped like a stick of ice cream at the tip? The color name comes from its similarity to its reddish-brownish color. In reality, the color of kabazakura bark is slightly different from that of bulrush ears, but they are represented as the same color in traditional colors.

まとめ

日本で古くから愛されてきた【樺色・蒲色】。お散歩の途中で蒲の穂を見かけたら、【樺色・蒲色】についてお話してみてくださいね。

(マイナビ子育て編集部)

参考文献
・『色名がわかる辞典』(講談社)
・『366日 日本の美しい色』(三才ブックス)
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』(マイナビ)

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