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2022年03月02日 08:01 更新

「夫婦一緒にいる時間が前より増えた」3ヶ月の育休でパパが得たもの #男性育休取ったらどうなった?

2022年4月から育児・介護休業法の改正により、働く男性も育児休業を取りやすくなることが期待されています。それに先立ち、すでに育休を取得して子育てに奮闘しているパパの声を聞いていくインタビュー連載・「男性育休取ったらどうなった?」をお送りします。

「夫婦一緒にいる時間が前より増えた」尾形家

今回のパパ
尾形知哉さん/32才/システムエンジニア
株式会社Da Vinci Studio インフラ基盤部部長

●ご家族
愛梨さん/32才/システムエンジニア(育休中)
颯斗くん/ 1才2ヶ月

●尾形家の育休
第一子誕生(2020年11月)
妻:出産~現在まで
夫:2020年12月29日〜2021年3月31日

尾形知哉さんのタイムスケジュール(職場復帰後)

「1ヶ月じゃ短いんじゃない? もっと取っていいよ」

ーー尾形さんは3ヶ月の育休を取られたんですね。

知哉さん 妻は里帰り出産だったので、産後1ヶ月経って自宅で親子3人の生活が始まるタイミングから、自分も育休に入りました。妻の妊娠がわかって「育休どうする?」となったときに、SNSやニュースなどで「ワンオペ育児は大変すぎる」「男性も育休を取るべき」という情報を目にして。また、産後は母体がすごく傷ついた状態で、普段通りに家事などやろうとすると後々までダメージを引きずるとも聞いていたので、「せめて1ヶ月だけでも育休を取りたいな」と思いました。

ーー結果的に3ヶ月になったのはどうしてですか?

知哉さん 安定期に入ったタイミングで、職場には「育休を取りたいと思っている」と話しました。すると周りも「良いね」という反応で、特に上司は「1ヶ月じゃ短いんじゃない? もっと取っていいよ」と勧めてくれたんです。それが6月頃のことで、そこから12月まで半年ほどかけて、業務の引継ぎを段階的に進めていきました。
その時点ですでにコロナ禍で、全社的にリモートワークが推奨されていたのですが、今もフルリモートで働いています。

ーー「育休を取る」と聞いて愛梨さんはどう思いましたか?

愛梨さん うれしかったですね。事前の情報収集で「産後は寝不足になる」というのがわかっていたので、それが心配でした。夜も3時間おきに起きて授乳したりオムツを替えたりって、本当にやれるのか? って。実際、1人でやるよりは2人でやった方が絶対によかったです。すごく助かりました。

ーー3ヶ月の育休を経て、夫婦の関係性は変わりましたか?

知哉さん 助け合いの精神が生まれたというか、より良い関係になれたと思います。もともと共働きなので家事は分担しているつもりでしたが、自分は時間があればずっと仕事しているタイプなんです。よく残業もしていました。

愛梨さん 夫は家事を分担する方ではありましたけど、以前は本当に仕事や飲み会で帰りが遅い日が多く、夜ごはんを一緒に食べる機会もあまりなかったんです。でも育休中にがっつり息子に関わったからか、仕事復帰してからは残業が減りましたね。テレワークというのもあり家にいてくれる時間が長くなって、それで私の精神面がちょっと安定してきたというか(笑)。夜も一緒に食べるようになったし寝る時間も一緒になって、自然と会話も増えて、関係が良くなってるのはあるかなと思いますね。

オムツのテープの適度な締め方がわからない

ーー育休中の尾形さんの役割は?

知哉さん 基本的に、家事は全部自分が担当して、息子のお世話は一緒にやっていました。妻は里帰り期間があるわけですが僕は生後1ヶ月からになるので、最初はすごい緊張して、どういうふうに接したらいいのか戸惑いもありました。
オムツ替えや沐浴をちゃんとできるかなと心配はあったんですけど、それは始まってみるとすぐに慣れて。でも最初の頃はオムツのつけ方がゆるかったのか、うんちが背中から漏れてしまうこともしばしば。とはいえキツくすると、こんなに締め付けて大丈夫かなと……。漏れてしまって夜中にシャワーで洗い流すとか、よくありました。

ーーセナモレの洗礼があったんですね。

知哉さん オムツを外したタイミングでおしっこをかけられたこともありましたよ(苦笑)。

ーーあるあるですね!(笑) 家事はもともと得意ですか?

知哉さん 得意というわけでもないですが、満遍なくやります。一番好きなのは料理を作ることで、排水溝など水回りの掃除は苦にはならないので担当しています。

ーー得意料理はありますか?

知哉さん これといってないですけど、強いて言うなら鶏の唐揚げですかね? 揚げものって作る工程はもちろんですが片付けも大変なので面倒ですが、でも揚げたてはやっぱり美味しいので作りたくなります。最初の頃は作った料理の写真を撮ったりもしてたんですけど、最近は日常になったので撮らなくなりましたね。
逆に掃除機をかけるのはあまり……正直かけなくてもいいと思っていたくらいなのですが、赤ちゃんがいるとそうもいかないですからね。
ただ、育休が明けてからは平日の家事育児は妻がメインで担当してくれているので、そのぶん休日は7割くらいは自分がやるようにしています。

ーー休日の過ごし方を教えてください!

知哉さん 午前中は大体、3人で食材などの買い物に行って、帰宅したら遊んで、夜はお風呂に入れて寝かせる……というルーティンです。離乳食の準備は妻がしてくれるんですけど、息子に食べさせる係は三食全部僕がやっています。

ーー離乳食はいやがらずに食べてくれますか?

知哉さん 最初は苦戦しましたね。十倍がゆをあげた初日の最初の一口は食べてくれたのですが、次の日からはもう全然! 口元にスプーンを持っていっても、べーっと。しばらく全然食べてくれなかったので、夫婦でめちゃくちゃへこんでいました。毎日作っては戻されて、しんどいので一時は「ミルクを飲んでいれば大丈夫だろう」と休止に。その後、引っ越してから再開したら、気分が変わったのか食べてくれるようになりました。でもカレーはちょっと苦手みたいなんです。

ーーカレーが苦手って珍しいですね

知哉さん 僕もそう思います(笑)。そのうち好きになってくれたらいいんですけどね。
よく作るという唐揚げ。ネギソースたっぷりで美味しそう!

1DKで育児&仕事は一番大変だった

ーーお子さんが生後4ヶ月になる頃に職場復帰。ずっとリモートワークだそうですね。

知哉さん その時期が一番しんどかったかもしれないですね。というのも、当時は1DKの住まいに3人で暮らしていて、寝室兼仕事部屋とダイニングは引き戸で仕切られているだけなので、声や物音がつつぬけ。僕は戸を閉め切って仕事部屋にこもり、妻と息子にはダイニングとキッチンのほうにいてもらったのですが……そこから現在の家に引っ越すまでの2ヶ月は、僕もですが妻も大変だったと思います。

ーーダイニングの空間で赤ちゃんと二人きりはきついですよね。コロナ禍で、子育て広場などにも行きにくい状況だったのでは。

愛梨さん そうですね、会議中はなるべく外に出た方がいいなと思ったのですが、まだ歩けないからベビーカーや抱っこ紐で少しお散歩をして。逃げ場がないというか、泣き声も筒抜けになっちゃうからどうしようって思うことがよくありました。お昼寝してても会議の時間だと声で起きちゃいますし、寝かせる場所がないなあというのも悩みでした。

知哉さん あの家で育児と仕事リモートを両立させるのは難しかったです。もちろん、社内のミーティングなら、メンバーは「赤ちゃんが泣いていても気にしないよ」と言ってくれるのですが……。

愛梨さん 私がどうしても気になっちゃうんです。抱っこしてても泣き止まないときもありますし、低月齢のときは今よりも息子の要求がわかりづらくて「何で泣いてるのかな? あれかな、これかな」と手探り。
ただ、仕事休憩のときに激しく泣いている声を聞いて夫が抱っこを代わりに来てくれたりもしていて。それはリモートワークだからできることで、気持ち的にはすごく助かりました。
家に子どもと2人きりだと何かあった時に不安になったと思うんですけど、いつもいてくれるので、そこはとても安心していられます。

ーー泣いてる時にさっと来てくれる人がいるといないとでは大違いですよね。引っ越してから、だいぶラクになりましたか?

知哉さん 今は仕事部屋がちゃんとあって、寝室やリビングとは別ですし前よりは全然広いので、妻も気苦労は減ったのかなと思います。また、引っ越し先は妻の実家に近いところにしたんです。

愛梨さん 週2〜3日はうちの親が手伝いに来てくれて、かなり助かっています。

知哉さん 本当に感謝しかないですね。

ーー尾形さんはもともと時間があればあるだけ働きたいタイプだったとおっしゃっていましたが、現在は?

知哉さん 以前と同じ働き方では妻のワンオペになってしまうので、育休明けからは自分の仕事効率の見直しをすごく意識していて、業務の取捨選択をしっかりやるようになりました。仕事ってやればやるほど無限にあると思うのですが、その中でも重要度をしっかりつけて、期日が近いものなど優先度が高いものからやっていく。
それでもどうしても溢れるものはありますし、仕事上、どうしてもシステム障害など急な呼び出しもあるので、妻の両親が手伝いに来てくれる日などはガッと集中して進めたりしていますね。

ーー部長職としてチームをマネジメントする立場でもありますよね。

知哉さん それでいうと、リモートワークのネックは若干感じます。コミュニケーションが取りづらいですよね。最初のうちはリモート飲みもしていましたが、子どもがいるとそれもちょっと難しいので今はやめています。代わりと言ってはなんですが、毎週定期的にメンバーと話す時間を作っています。個別でヒアリングの時間を取り、悩みや課題感を吸い出して、コミュニケーション不足を補っています。

育児に向き合えた3ヶ月間

今は家が広くなって元気に遊びまわれるように。
ーーこのインタビューもオンラインですが、お話中ずっと、息子さんはパパに抱っこされていますね。

愛梨さん パパの抱っこが大好きで、昼間は私の抱っこじゃ全然ダメなんですよ!

知哉さん仕事休憩でトイレやキッチンに行くと、子どもが寄ってきて抱っこをせがむんですよ。うれしいことでもあり、反面困ることでもあります(苦笑)。でもこんなふうに息子が懐いてくれていることは、育休を取って良かったことのひとつだなと思いますね。

ーー最初の3ヶ月は、赤ちゃんのいろんな初めてが凝縮されている貴重な時期でもありますよね。

知哉さん寝返りの瞬間を夫婦そろって見れたのはうれしかったです。ちゃんと動画にも撮れて二人で大興奮でした。その後もリモートなのでわりといろんな瞬間に立ち会える環境ではあるんですけど、やっぱり仕事中は集中していますし。育児だけに向き合えた期間は良かったと思います。

(取材・文:マイナビ子育て編集部、イラスト:すみれ)

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