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2022年04月05日 07:28 更新

「子育て中に取り残される」ワーママのキャリア不安から解放されるには?『ワーママはるのライフシフト習慣術』Vol.4

ライフシフトとは「人生の向きや位置を変え、人生に変化を起こす」こと。100年あると言われる人生、女性はどのように生きていけばよいのでしょう。社会の荒波で溺れぬように、ワーママ的泳ぎ方を徹底解説した『ワーママはるのライフシフト習慣術』(フォレスト出版)から、気になるトピックスを厳選してお届けします。

仕事も100%、家事も100%なんて、誰もできない。だから…【2】

前回の続きです。
ワーママはるのライフシフト習慣術,尾石晴(ワーママはる)

キャリア形成で持っておきたい「トレードオフ思考」

もう1つ頭に入れておきたいのは、「物事はトレードオフ」の考えです。私もキャリア形成で、産後に「このままでいいのかな、子育てしている間に取り残されるのでは」という不安にかられた人間です。そんなときに「トレードオフ思考」が私のキャリア形成の苦しみから解放してくれました。

「トレードオフ」とは、「何かを得ようと思ったら、何かを差し出す」ことを意味します。

例えば、物を買おうと思ったら、お金を差し出します。のんびりしたいと思ったら、何かを止めて自分の時間を差し出さなければいけません。

物事の原理原則の基本は、トレードオフです。それなのに、なぜか私たちは、キャリアだとか、お金を稼ぐだとかを考えると、すべてを手に入れようとしてしまうのです。両方とも得よう(得られるはず)と思うから、苦しくなります。

「時間はないけれど、満足いくまで業務で結果を出したい」「独身の頃と同じように働きたい」「時短になったが、仕事の成果は良い評価をもらいたい」などなど……。

私たち日本人は努力至上主義文化が強いため、「努力すれば叶いそう」と感じてしまいます。実際は時間以外のリソース、思考力も体力も育児や家事で奪われている以上、独身時代からそのリソースを差し出すタイプの仕事をしていた場合、同じだけ結果を出すのは難しいのです。

だからこそ、「何かをトレードオフで差し出さないと得られない」考え方を頭の中に入れておく必要があります。

例えば、
「好きなように仕事に時間をかけたら、経験やスキルが身につくのか?」
「その代わりに差し出しているものは何か?」
と、迷ったら自分に問うてみます。

そうしないと、私たちはキャリアを断面だけで見たときに、仕事ができない、思うようにキャリアが構築できない、家事育児ができないと「自己肯定感」がどんどん下がってしまいます。

「できないのではなく、今はそういうタイミングなんだ」「トレードオフで出せないから、得られる結果が少ないんだ」と思うと、少しは気持ちを緩めて働き続けられます。

大事なのは、キャリア形成のスピード維持することではなく、レースから降りないこと、あきらめないことです(これは、同じ会社で働き続けろという意味ではありません。広い意味で、キャリアを継続させようという意味です)。

「一時的にトレードオフで差し出せない」ことを認識して、キャリアをストップさせるのではなく、存続させることが重要です。

また、この「トレードオフ思考」は、家事育児や仕事すべてにおいて、少し迷ったときに役に立つ指標になります。

夫婦でキャリアと家族など、「家族の運営方針」に迷ったら、使えるリソースと差し出すものを比べて考えてみることをおすすめします。

尾石 晴(ワーママはる) 『ワーママはるのライフシフト習慣術』(フォレスト出版)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

『ワーママはるのライフシフト習慣術』では、ほかにもワーママに役立つ仕事術や家事育児のコツなどが紹介されています。ぜひ、書籍でもお楽しみください。

書籍『ワーママはるのライフシフト習慣術』について

ワーママはるのライフシフト習慣術
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注目のトップパーソナリティが伝授する、自分らしい人生に変わる思考&実践法が
1冊の本になりました。

ライフシフトとは、
「人生の向きや位置を変え、人生に変化を起こす」という意味。

人生100年時代には、
「教育⇒仕事⇒引退」の3ステージの時代から、ステージの移行を数多く経験する
「マルチステージ」の人生が到来することを意味します。

その変化に対して、女性はどのような人生戦略を立てていけばよいのでしょう。

家庭もキャリアも賢くしたたかに、楽しく続けるための人生戦略を実現する1冊となっています。

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