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2022年02月18日 20:11 更新

【ラン活】義実家が口出し!? ラン活トラブル3選&渡邊家のラン活体験記 #渡邊大地の令和的ワーパパ道 Vol.24

『産後が始まった! 夫による、産後のリアル妻レポート』『夫婦のミゾが埋まらない 産後にすれ違う男女を変えるパートナーシップ学』(ともにKADOKAWA)など、夫婦のパートナーシップをテーマにした著書が話題の渡邊大地さんによる新連載! 令和における新たなワーパパ像を、読者のみなさんとともに考えます。

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先日、次女(5歳)に連れられて公園に遊びに行きました。
娘が「だるまさんがころんだ しよ!」と言い、本人は鬼役を買って出ました。
そしてこう付け加えます、「うごいたら “うつ”からね」。
うつ?……とは、「撃つ」のこと?

「いくよ~!」
「いいよ~」
「ここは~こおち~ぴあすみだ!」(※)

待て待て! パパの時代と違う!!!

※大人気韓流ドラマ『イカゲーム』の影響を受けています。このセリフは韓国の「だるまさんが転んだ」のときの掛け声で、イカゲームではだるまさんが転んだに負けると撃たれます

皆さん、こんにちは。渡邊大地です。今回も、「ワーパパ」とは何たるかを一緒に考えていきましょう!

今年“年長さん”に上がる家庭は、早くもラン活スタート!

ぼくが小学校に入学したのはかれこれ35年も前ですけどね、両親に「ランドセル買ったの、いつ?」と尋ねると、「春休みかなぁ、もしかしたらもう少し早く1月か2月だったかも」とのことです。もちろん、入学直前の春休みのことですよ。自分で選んだ記憶もありません。そりゃそうですよ、35年前なんて、黒か赤のランドセルで、メーカーの違いはあれど見た目なんてほとんど変わらないですから。好きなのを選ぶとか、そういう次元じゃなかったですからね。親が適当に見つくろって買ったものです。

それがいつの間にやら、色のバリエーション(「カラバリ」って言うんでしょ?)がど~んと増えて、デザインも多様になり、なんとステッチ用の糸や、フタの裏側の生地までカスタムできるようになって、子どもが自分の好みを詰め込んだ、いわば“世界に一つだけ”のランドセルが作れちゃうわけですよ。

多数のカタログを取り寄せ、現物を見に行き、これだというランドセルを選んで発注する…これを現代では「ラン活(らんかつ)」と言うそうじゃないですか。「らんかつ」と聞いて、生物の授業で習った「卵割」しか出てこないパパさん、安心してください、今日がスタートです。我が家のラン活体験談をご覧いただき、ともに来年4月の新入学に向けた準備を始めましょう!

年々早まっている!? 渡邊家の二度のラン活体験談

展示会で長男が選んだのは12万円のランドセル!

我が家も現在5歳の次女がいて、来年度から小学校に入学です。まさに今年が「ラン活」イヤーになります。それ以前には、長男と長女の二度のラン活を経てきました。今回三度目のラン活です。

まず、渡邊家“初”のラン活は6年前。夏でしたよ、確か。妻が「ランドセルの展示会があるから行かなきゃ!」って言うんですよ。ぼくはまだラン活未経験でしたから、「ランドセル?今、夏だよ?」っていう感じです。ところが妻いわく、「8月にはもうなくなっちゃうらしいんだよ!」と。

なくなる?……8月にはランドセルがなくなる……?

これ、正確には、「オーダーメイドで作るなら、夏が注文のタイムリミット」という意味だったんですが、当時の我々夫婦の理解度では「8月以降ランドセルが買えない」という認識になりまして、慌てて展示会に行きました。

地元の大きなホールに各メーカーの販売ブースがいくつも並んでいて、子ども連れの親子がわんさかいました。緑色が好きな息子は、会場を入って目の前のブースにある緑色のランドセル見本に一直線に飛びついて、「これにする!」と、そのまま持って帰るぐらいの勢い。

「とりあえず全部見て回ろうよ~」と言いながら、さりげなく緑ランドセルの値札を見ると、約12万円! とりあえずどころか、全力で「これはダメ!!!」と叫びました。僕たち夫婦はランドセルの相場を把握していなくて、なんとなくの思い込みで「5万円」という頭がありましたが、この展示会の価格帯は、「5万円~十数万円」までといった範囲でした。ぜいたく言わなきゃ5万円台で買えるし、ブランドものなら15万円もザラ。さらに、オプションを付けていくとどんどん料金が追加されていくわけです(オプションについては後程紹介します)。

結局、5万円台のブースで本人が納得のいくデザインを見つけ、緑を中心にしたオーダーメイドを6万円程度で注文することができました。

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※イメージ

ランドセル展示会のメリット・デメリット

コロナ禍の現在ですが、展示会は各地で開催予定のようです。なお、会場によってはコロナ対策のために、事前予約が必要な場合もあります。感染対策をしつつ、気に入るものを探してみてはいかがでしょうか。

長女は工房系で3時間も熟考したのに……

一人目は夏場の展示会参戦でしたが、そこからわずか3年経って、二人目のラン活のピークは5~6月と以前より前倒しになっていました。ゴールデンウィークが明けたらもうラン活シーズン。

二人目のときは、いわゆる「工房系」というところで注文しました。これは、特定のランドセルメーカーのオーダーメイド用店舗に訪問して、実物見本を見ながら、好きなパーツを組み合わせて注文をするものです。

ラン活は工房系のカタログ入手からスタートするのが通例で、人気の高いデザインだと、販売開始日に即完売する種類もあるようです。土屋鞄、黒川工房など、工房系のメーカーはいくつかあるのですが、大手メーカー系(セイバン、フィットちゃん、ふわりぃ)や量販系(イオン、イトーヨーカドー、ニトリなど)に比べて細部にまでこだわりがあり、熟練の技を持った職人一人ひとりの手作業を売りにしているメーカーが多いです。

工房系のメリット・デメリット

デメリットもありますが、やはり予約した上で担当者がじっくり説明してくれるというメリットは大きいので、ぼくのまわりでも工房系で注文したという家庭は多いです。
ただし、じっくり話を聞けるというのは、一方で「時間がかかる」とも言い換えられます。我が家の場合は、娘のこだわりが多すぎて3時間近くかかりました。兄も妹も退屈すぎて、店内を走り回ったり、帰りたいと騒いだり……。きょうだいがいる場合はそんな点にも気を付けたいです。

なお、オーダーメイドには「基本料金」と「オプション」があります。本体の革の色・デザイン、内側のデザイン、ボタンの種類、縫製の糸の色、名前を刺繍するか否かなど、「基本料金」内でもかなり自由度が高く、オリジナルのランドセルがデザインできます(なお最近では、大手メーカー系や量販系でもこのスタイルを取り入れているところも多く見受けられます)。通常、値札に書かれているのは、この基本料金です。

これに、さらに有料で追加できるのが「オプション」です。オプションにはさまざまなものがあるので、一例を紹介します。

●肩ベルトをクッション入りにする(肩への負担が減る)
●肩ベルトの接続部を可動式にする(将来体が大きくなっても窮屈にならない)
●肩ベルト自体を交換可能にする(将来窮屈になったら大きいものと交換できる)
●反射材のデザインを追加する
●本体やサイドにオシャレな刺繍を追加する
●ランドセルと同じデザインのサブリュック(学用品を入れるバッグ)を作成する

――などでしょうか(基本料金に組み込んでいるメーカーもあります)。

基本料金が5万円としても、オプションを付けていくと、6万、7万になる場合もあります。どこで折り合いをつけるかですね。

ちなみに、娘は3時間かけてランドセルをオーダーメイドしたくせに、汚れたらいやだからということで、百均で買ったランドセルカバーをかけているため、凝りに凝ったデザインが全然見えません。ドイヒーだよ。(ドイヒーって古い?)

「早割」を利用してお得に手に入れよう

さて、そんなラン活記事を、なぜこんな2月に書いているのか。
そうです、すでに2023年4月入学のラン活が始まっているからです!!!
どれだけ早まるんだ、ラン活!

我が家に、こちらのカタログが到着したのは1月下旬。

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2023年度 ララちゃんランドセルのカタログ

噓でしょ!? 2022年1月に、「2023年モデル」のカタログが到着ですよ?

カタログを開いて思い出しました。そうそう、「早割」があるんだった。早めの注文だと割引になるんですよ。

我が家に届いたメーカーさんだと、以下のような感じで、早くも今月から注文を受け付けています。

注文時期 本数 割引金額 お届け
超早割 前期 2月17日~
5月10日
4,000本限定 15,400円 2022年12月
超早割 後期 5月11日~
7月15日
7,000本限定 15,400円 2023年1月
早割 7月16日~
9月30日
3,000本限定 5,500円 2023年2月
通常価格 10月1日~
10月31日
記載なし なし 2023年3月
※2023年度ララちゃんランドセル カタログより

各社、注文受付の時期に違いはあるでしょうが、概ね3月には予約注文をスタートしているようです。

また、最近は、パソコンやスマホで、オーダーメイドをシミュレーションできるメーカーもあります。そのまま注文できる場合もあるので、コロナ禍の今、自宅でシミュレーションして注文を完了させる家庭も増えるかもしれませんね。

また、展示会に行けない場合でもオンライン相談会を実施したり、自宅に希望するランドセルを送ってくれて試着できる貸出サービスを実施していたりするメーカーもあります。気になるメーカーが見つかったら、ぜひコロナ禍だからこそのサービスを利用してみるのもいいかもしれません。

祖父母に買ってもらうのはありがたい一方で、トラブルの種にも

ラン活について、時期の次に皆さん気にするのは「いくらするの?」という点だと思います。今回紹介したオーダーメイドは5万~十数万円と書きましたが、もちろん、オーダーメイドにこだわらないという場合は、量販店に既製品がありますし、メーカーによっては去年の型落ちのタイプを割引価格で販売する場合もあります。物にもよりますが、その場合は3万円台くらいでも手に入ります。

いずれにしても結構な出費ですよね。今は半数近くの家庭で、祖父母がランドセル代を出してくれるそうで[*1]、非常にありがたい一方でトラブルのもとにもなります。

そこで最後に、ぼくの周囲で起きたラン活と祖父母のトラブルについてご紹介します。

トラブル① 両家がお金を出したがる

パパとママどちらの両親も「ランドセル代を出す」といって譲らない、という話はよくあります。知人のTさんは、「どちらも出してくれるというなら遠慮なく……」ということで両家から餞別をいただきましたが、Tさんは「向こうの家からも餞別をもらった」ということをきちんと両家に説明する機会を逃したまま、ランドセルを購入。当然、出資者である両家の祖父母は、お互いに出資したことを知らずに「自分たちが買ってあげた」と思っています。子どもが祖父母宅に遊びに行くたびに、両家共に「じいじとばあばが買ってあげたランドセルはどう?」と子どもに尋ねるので、子どもがいつか祖父母の前で「パパのじいじ・ばあばと、ママのじいじ・ばあばと、僕のランドセルはどっちが買ってくれたの?」と言い出さないか冷や冷やする、と言っていました。

トラブル② 祖父母がラン活に口を出す

祖父母にお金を出してもらったら、当然口出しがあると思っておいたほうがいいです。知人のRさんは出資者である祖父母が「女の子なんだから赤がいい」と言い、パパママは「飽きの来ない茶系がいい」と思っており、子ども本人は「青がいい」との三すくみになり、難渋したとのこと。

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結局、工房の担当者さんが「最近女子には茶系が人気がある」とアドバイスをくれて、本体は茶色に決定し、刺繍を赤に、筆箱を青に、とバランスを取ったそうです。

トラブル③ 他家がお金を出したことにすねる

知人のQさんは、母方の祖父母がランドセル代を出してくれることになったため、ありがたくお願いしたところ、父方からも同じ申し出がありました。そこで、「ママの方で買ってくれるっていうから」と説明すると、「どうして相談もなしに勝手に決めたんだ!」と不機嫌になってしまったそうです。「事前に『ママの方で買ってくれるって言ってるんだけどいいかな?』と相談しておけばよかったかなあ」と悩んでいました。


これらのトラブルで共通して言えるのは、子どもはもちろん、意外にも祖父母がラン活をとても楽しみにしている、ということですよね。
もしも祖父母の力を必要とする場合は、早い段階で「ラン活がどんどん早まっているらしい。1年以上前から注文が始まっているらしい」「5万円は覚悟しておかないといけないらしい」「最近はいろんな色が作られていて、毎年流行りが変わるから店員さんのアドバイスが肝心らしい」などとさりげなく情報を流して、“お力添え”をいただけそうか見極めた方がいいかもしれないですね。

新入学を1年後に控えたパパママの皆さん、ともにラン活をがんばりましょう!

今回のまとめ

ラン活は入学の1年前から始まっている! 後悔しないように今から動き始めよう!

(文:渡邊大地、イラスト:村澤 綾香、編集:マイナビ子育て編集部)

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