教育
2023年01月05日 17:44 更新
萌葱色（もえぎいろ）とは？～日本の伝統色 Japanese Traditional Colors～
萌葱色（もえぎいろ）とは、青みがかかった濃い緑色のこと。日本の伝統色である【萌葱色】にどのような由来があって、どのように愛されてきたのか、子どもにそのまま教えてあげられるよう、やさしい言葉で解説します。海外の方に英語で説明できるよう、英語での解説も紹介しています。
【萌葱色】とは？
萌葱色とは、青みがかった濃い緑色のことです。
| 色の名前 | 萌 葱 色 |
| 読み方 | もえぎいろ moegi-iro |
| 英語 | dark yellowish green |
| WEBカラーコード | #397a66 |
| CMYK | C=60/M=0/Y=45/K=50 |
| RGB | R=57/G=122/B=102 |
※色は環境等により見え方が異なります。各種カラーコードは絶対のものではなく、あくまで参考値です。
【萌葱色】の意味と由来は？
【萌葱色（もえぎいろ）】という名前には「葱（ねぎ）」という漢字が使われていますね。その漢字が示すとおりに、【萌葱色】とは、葱の青い部分の色のこと。春になって葱が芽を出し、太陽の光を浴びて濃い緑色になった色です。【萌葱色】は、日本の伝統文化のひとつ「歌舞伎」で、客席と舞台との間を区切る「定式幕（じょうしきまく）」にも使われています。
また、お正月に登場する獅子舞や、唐草模様のふろしきに使われる緑も【萌葱色】。寝るときに蚊を防ぐために使う「蚊帳（かや）」の色にも使われました。【萌葱色】には雷除けの力がある色と信じられていたそうで、当時の人々はひどい雨降りの夜、蚊帳の中に入って嵐が過ぎるのを待ったのかもしれませんね。
ちなみに、【萌葱色】とまったく同じ読み方をする【萌黄色（もえぎいろ）】という色もあります。【萌葱色】は深い緑であるのに対し、【萌黄色】はあざやかな明るい黄緑です。
また、お正月に登場する獅子舞や、唐草模様のふろしきに使われる緑も【萌葱色】。寝るときに蚊を防ぐために使う「蚊帳（かや）」の色にも使われました。【萌葱色】には雷除けの力がある色と信じられていたそうで、当時の人々はひどい雨降りの夜、蚊帳の中に入って嵐が過ぎるのを待ったのかもしれませんね。
ちなみに、【萌葱色】とまったく同じ読み方をする【萌黄色（もえぎいろ）】という色もあります。【萌葱色】は深い緑であるのに対し、【萌黄色】はあざやかな明るい黄緑です。
【萌葱色】に合う色は？
萌葱色 もえぎいろ |
柿 色 かき いろ |
深く落ち着いた印象の【萌葱色】は、くすみのある明るい色との相性がぴったり。
例えば、「歌舞伎」の定式幕で、萌葱色と一緒に使われる【柿色】は、安定した組み合わせのひとつ。柿色は、オレンジ色を少しくすませて暗くした色で、一緒に使うと和を感じさせるどこかなつかしい色合いになります。黄みが強い黄緑色【鶸色（ひわいろ）】と組み合わせると、お互いの色を引き立て合うメリハリのある色に。
また、オウムの羽の色を表した【鸚緑（おうりょく）】、【萌葱色】をやや明るくした【翡翠色（ひすいいろ）】など、緑系の色ともよく合います。
例えば、「歌舞伎」の定式幕で、萌葱色と一緒に使われる【柿色】は、安定した組み合わせのひとつ。柿色は、オレンジ色を少しくすませて暗くした色で、一緒に使うと和を感じさせるどこかなつかしい色合いになります。黄みが強い黄緑色【鶸色（ひわいろ）】と組み合わせると、お互いの色を引き立て合うメリハリのある色に。
また、オウムの羽の色を表した【鸚緑（おうりょく）】、【萌葱色】をやや明るくした【翡翠色（ひすいいろ）】など、緑系の色ともよく合います。
A traditional Japanese color "萌葱 moegi" is...
A traditional Japanese color "萌葱 Moegi" uses the Chinese character for "葱 -means leek-". It suggests, the color "萌葱 Moegi" refers to the color of the blue part of a leek. It is the color of leeks that have sprouted in spring and turned dark green in the sunlight. The color "萌葱 Moegi" is also used in Kabuki, one of Japan's traditional cultures, for the "joshiki-maki" curtain that separates the audience from the stage.
Moegi is also the color used for the lion dance at New Year's and for the arabesque patterned furoshiki. In the Edo period (1603-1868), it was also used as the color of mosquito nets to protect against mosquitoes when sleeping. The color was believed to have the power to ward off thunderstorms, and people in those days may have stayed inside the mosquito net on nights when it was raining heavily, waiting for the storm to pass.
Incidentally, there is another color called "萌黄 moegi" which is read in exactly the same way as "萌葱 Moegi". While the color "萌葱 Moegi" is a deep green, the color "萌黄 moegi" is a bright yellowish green.
Moegi is also the color used for the lion dance at New Year's and for the arabesque patterned furoshiki. In the Edo period (1603-1868), it was also used as the color of mosquito nets to protect against mosquitoes when sleeping. The color was believed to have the power to ward off thunderstorms, and people in those days may have stayed inside the mosquito net on nights when it was raining heavily, waiting for the storm to pass.
Incidentally, there is another color called "萌黄 moegi" which is read in exactly the same way as "萌葱 Moegi". While the color "萌葱 Moegi" is a deep green, the color "萌黄 moegi" is a bright yellowish green.
まとめ
日本で古くから愛されてきた【萌葱色】。厄を除けると言われる獅子舞に使われるなど、縁起のいい色でもあります。お正月に獅子舞を見かけたときなどは、迫力ある舞とともに、その色にも注目してみてくださいね。
（マイナビ子育て編集部）
参考文献
・『色名がわかる辞典』（講談社）
・『366日 日本の美しい色』（三才ブックス）
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』（マイナビ）
・『色名がわかる辞典』（講談社）
・『366日 日本の美しい色』（三才ブックス）
・『くらしを彩る 日本の伝統色事典』（マイナビ）
