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2022年06月13日 22:47 更新

【オートミール×ヨーグルト】食べ方・選び方の意外なポイントとは?

オートミールにヨーグルトをかけ、冷蔵庫で一晩置いてから食べるのは、オートミールの定番の食べ方のひとつ。ところで、温めて食べたほうがいいこともあるのはご存じでしたか? オートミールとヨーグルトを組み合わせて食べる際のポイント、種類の選び方、簡単レシピもご紹介します。

オートミール×ヨーグルト 人気の理由

ヨーグルトとオートミールのイメージ写真

オートミールとは、オーツ麦(からす麦、えん麦)という麦の一種を、食べやすく加工した食品です。

オートミールとヨーグルトと合わせて食べるのは、定番の組み合わせのひとつ。人気がある理由は、簡単にまとめると

 ①手軽に食べられる
 ②栄養バランスがいい
 ③おいしい


という3つの理由があります。

オートミール×ヨーグルトは何もしなくても食べられる?

市販のオートミールは、カサカサに乾燥した状態で販売されています。水分を含ませると、トロっとしてやわらかくなり、食べやすくなります。

オートミールをヨーグルトに浸し、ラップをかけて一晩、冷蔵庫に置いておきましょう。朝にはオートミールがヨーグルトの水分を吸って、おいしく食べられるようになっています。

くわしい作り方(レシピ)は記事の後半で説明しますが、この手軽さが、オートミールとヨーグルトの組み合わせの大きな魅力です。

オートミール×ヨーグルトは栄養バランスがいい?

米・小麦とオートミールの栄養成分の比較

オートミールとヨーグルトの組み合わせは、適度なエネルギーと控えめな糖質、たっぷりの食物繊維と良質なタンパク質、カルシウムを中心にしたミネラル類も摂ることができます

オートミールは米や小麦と同じ穀類。食物繊維が豊富で、その分、糖質は控えめという特徴があります。タンパク質や、カルシウム・マグネシウムといったミネラル類も、穀類としては豊富ですが、これらは、オートミールだけでじゅうぶんな量が摂れるというわけではありません[*1]。

ヨーグルトは、カルシウムや良質なタンパク質を豊富に含む乳製品。腸の調子をととのえてくれる、乳酸菌も多く含んでいます。オートミールだけでは不足するタンパク質やカルシウムを、しっかり補ってくれます。

ただし、オートミールとヨーグルトだけを摂っていればいいわけではありません。とくに不足するのはビタミン類、とりわけ、ビタミンDやビタミンCが足りません。ビタミンDは魚類などに含まれ、ビタミンCは果物や野菜に含まれます。

オートミール×ヨーグルトはおいしい?

食べ物の好き嫌いは人による面が大きいのですが、オートミールが苦手な人にとっての特徴を、ヨーグルトでカバーしやすいのは事実です。

食物繊維を多く含むオートミールは、パサパサしたり、粉っぽかったり、ザラザラした食感が残ることがあります。これらは、水分たっぷりのヨーグルトにしっかり浸すことで、ほとんど気にならなくなります。

オートミールの穀物ならではの香りや、わずかですがエグみが気になるという人もいるようです。これも、ヨーグルトの乳製品の香りやさわやかな酸味がカバーしてくれます。

オートミールは、水分を含んでやわらかくなると、粘りが出てきます。この粘りが苦手だという人も多いようです。ヨーグルトと合わせて食べると、もったりとしたヨーグルトとオートミールが一体化するので、オートミール単体の粘りはあまり気にならず、食べやすくなります。

ただし、オートミール自体の味や香りはわずかで、非常に淡泊。ヨーグルトが苦手という人にとっては、オートミールと合わせたからといって、食べやすくなるということは考えにくいです。

オートミール×ヨーグルト 食べ方・選び方のポイント

バツ印をもつ女性のイメージ画像

ダイエット目的で食べる人も多いオートミールとヨーグルトの組み合わせですが、食べ方によっては、ダイエット効果が高まったり、逆にダイエットを邪魔してしまったりします。

食べるときのポイントや注意点を紹介します。

オートミール×ヨーグルトは朝食に食べるのがベスト?

オートミールは、糖質が控えめとはいえ、主食となる穀類の一種です。ダイエット希望があるなら、栄養分が消化吸収されやすい夜に食べるより、朝に食べることをおすすめします。

また、オートミールは食物繊維を多く含むため、食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。この効果自体は、いつ食べても得ることができるのですが、朝食にオートミールを食べると、朝食後だけでなく、昼食後の血糖値の上昇も緩やかになると考えられているのです。

この、1日のうちで最初にとった食事(ファーストミール)が、その次の食事(セカンドミール)以降の血糖値に影響を与えるという考え方を、「セカンドミール効果」と呼んでます[*2]。

オートミール×ヨーグルトは温めて食べたほうがいい?

ヨーグルトをオートミールにかけて放置しておくだけで、手軽に食べられることをご紹介しました。でも、朝食にするなら、できれば温めて食べたほうがいいんです。電子レンジで15~30秒、軽く温めて冷たさをとる程度でも構いません。

夜、眠っている間は、深い眠りを保つために自然と体温が下がっています。温かい朝食を食べることで体温が上がりやすくなり、すっきりと目覚めることができるでしょう。

また、人の体は、食事をとると体内で消化するときに「熱(食事誘発性熱産生/DIT)」を発生させます。いわば、食事をするだけで消費されるエネルギーですね。このDITは、同じカロリーのものを食べていても、「朝食は夕食の2倍以上高い」んです[*3]。

温かい朝食をとることで、DITをより効率的に発生させることができます。温かい朝食で朝からしっかり体温を上げて、活動的に1日をスタートしましょう。

インスタント?クイック?ロールド? オートミールの種類は?

オートミールには、次のようにいくつか種類がありますが、ヨーグルトに合わせて食べるなら、最初は、インスタントオーツ(オーツ麦100%のもの)かクイックオーツが食べやすく、扱いやすいでしょう。水分を吸収しやすく、食感がヨーグルトになじみやすいです。

インスタントオーツ(インスタントタイプ)

オーツ麦の粒が挽(ひ)き割られ、細かく薄くなり、もっとも加工度が高いオートミールです。オーツ麦100%のものと、フレーバーなどが添加されたものがあります。

クイックオーツ(クイッククッキングタイプ)

オーツ麦の粒が挽き割られ、食べやすく加工されたオートミールです。水でふやかすと、トロっとした食感が出てきます。

ロールドオーツ(トラディショナルタイプ)

オーツ麦の粒を挽き割ることなく、丸ごと残したまま、食べやすく加工されたオートミールです。麦の粒のプチプチとした食感が特徴です。

低脂肪?脱脂? ヨーグルトの種類は?

ダイエットのためには、ヨーグルトの糖分や脂肪分が気になるという人も多いでしょう。まずは、無糖タイプ、できれば低脂肪タイプを選ぶといいですよ。

「脱脂」とあると脂肪分が少なくてよさそうに見えますが、加糖タイプであればかえってカロリーが高いことも多いのです。ヨーグルトの種類と、エネルギー、脂質、糖質のめやす[*1]を紹介します。

全脂無糖ヨーグルト

いわゆるプレーンヨーグルト。乳脂肪3%程度。エネルギー56kcal、脂質3.0g、糖質4.9g(100gあたり)。

低脂肪無糖ヨーグルト

低脂肪乳や脱脂乳からつくられたヨーグルト。乳脂肪1%程度。エネルギー40kcal、脂質1.0g、糖質5.2g(100gあたり)。

脱脂加糖ヨーグルト

脱脂乳に砂糖を加えてつくられた、ヨーグルト。エネルギー65kcal、脂質0.2g、糖質11.9g(100gあたり)。

食べすぎ注意。オートミールとヨーグルトの適量は?

オートミールの1食分のめやすは、30gといわれています。乾燥した状態で見ると少なく思えるかもしれませんが、水を吸ってカサを増すので、少量でも満足感を得られるのですね。オートミール1食分30gのカロリーは約105kcal、糖質は17.5g[*1]です。

ヨーグルトの1日の摂取量は、成人女性であれば200gがめやす[*4]。カルシウムが不足しやすい妊娠後期は300gがめやす[*5]とされています。

参考記事>オートミール好きは要注意⁉食べ過ぎのリスクと適量&効果的な食べ方【管理栄養士監修】

参考記事>ヨーグルトを食べ過ぎるとどうなる?1日の目安量と上手な食べ方【管理栄養士監修】

オートミール×ヨーグルトにフルーツやナッツをトッピングは正しい?

一般に、オートミール×ヨーグルトにフルーツやナッツをトッピングするのはおすすめできます。ドライフルーツなら、オートミールといっしょに一晩ヨーグルトに浸しておくのも、食感が変わっておいしいです。

オートミールとヨーグルトの組み合わせで、不足しやすいのがビタミン類。したがってビタミンが豊富なフルーツやナッツをトッピングするのは、栄養バランス改善に役立ちます。

また、オートミールをヨーグルトに浸すとトロトロになって食べやすくなり、噛まなくても飲むように食べられてしまいます。よく噛んで食べるようにするためにも、フルーツやナッツ類のトッピングは役立ちます。

ただし、食べすぎには注意して。フルーツ類は糖質が、ナッツ類は脂質が多いです。オートミールと無糖ヨーグルトでカロリーや糖質を抑えているつもりが、トッピングのせいでダイエット失敗、なんてこともありえます。

参考記事>オートミールダイエットは注意が必要! 効果的なやり方とおすすめレシピ

おもなナッツのカロリー(100gあたり)

種類 カロリー
アーモンド 608kcal
くるみ 713kcal

おもなドライフルーツのカロリーと糖質量(100gあたり)

種類 カロリー 糖質量
ドライいちじく 272kcal 約65g
ドライいちご 329kcal 約80g
デーツ(なつめやし) 281kcal 約64g
ほしぶどう 324kcal 約76g
ドライマンゴー 339kcal 約79g

オートミール×ヨーグルトのレシピ

オートミールとヨーグルトをおいしく食べるためのレシピを2種紹介します。

ヨーグルトのオーバーナイトオーツ

オートミールとヨーグルト

【材料】
オートミール(インスタントオーツ・オーツ麦100%のもの) 30g
ヨーグルト(低脂肪無糖) 200g

【作り方】
オートミールにヨーグルトをかけ、ラップをして冷蔵庫で一晩置く。好みで、オートミール(分量外)や、ドライフルーツ、ナッツなどをトッピングしたり、オリゴ糖やはちみつなどで甘みをつけて。

【ポイント】
朝食には温めて食べるのがおすすめ。食べる前に電子レンジで15~30秒ほど加熱し、冷たさをとって。

ヨーグルトとオートミールの簡単スコーン

スコーン

【材料】
オートミール(クイックオーツ) 60g
ホットケーキミックス 60g
砂糖 小さじ1
バター 30g
ヨーグルト 30g
牛乳 40ml

【作り方】
 フードプロセッサーでオートミールを細かく砕く。フードプロセッサーがない場合は、オートミールをビニール袋などに入れて、めん棒などで叩いて細かく砕く。
 砕いたオートミール、ホットケーキミックス、砂糖を混ぜ合わせる。
 1センチ角に切ったバターを入れ、粉と混ぜ合わせる。
 ヨーグルトと牛乳を加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜたらひとまとめにし、ラップで包んで冷蔵庫で約1時間休ませる。
 めん棒で厚さ2~3センチに伸ばし、丸い型で抜く。
 180℃のオーブンで20分焼く。

【ポイント】
オートミールを入れることで、生地に含まれる小麦粉の量を減らすことができます。その分、多少は膨らみが悪くなるのですが、ヨーグルトを入れることで、外はカリッ、中はふんわり、しっとりした食感になります。

まとめ

オートミールとヨーグルトは、温めて、朝食に食べるのが、ダイエットのためにはベストなようです。オートミール1食分30g、ヨーグルトの1日分200gといった分量をきちんと守って、食べすぎにも注意してくださいね。

(文・レシピ・レシピ写真 お料理チームクレア 太田雅恵、伊藤浩子/構成 マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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