【医師監修】産後の悪露(おろ)の悩みに!ママが知っておきたい4つの知識

【医師監修】産後の悪露(おろ)の悩みに!ママが知っておきたい4つの知識

初めて出産を経験したママの多くは、無事に分娩を終えた後に、少なくない量の出血が続くことに驚くのではないでしょうか。自分の状態が正常なのかどうか、まず不安になるものです。ここでは、産後の悪露とはどういうものか、いつまで続くのか、量や色、臭いはどのように変化するのかなど、知っておくと安心な情報をご紹介します。


この記事の監修ドクター
産婦人科専門医 中林稔 先生
日本医科大学卒業、虎の門病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。 診療のみならず、学会・各地講演をはじめとする医学の普及活動を行う傍ら、教育にも幅広く従事しており、2008年には中林助産師学院を共同設立。自ら講師を務め、6年間連続助産師国家試験合格率100%を達成中。医師+(いしぷらす)所属

悪露(おろ)について

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※画像はイメージです

産後に悪露(おろ)が出るメカニズムを知って、上手に対応しましょう。

悪露って何? 産後に生じるメカニズムとは

分娩直後から6~8週間までの、産後の体が非妊娠時の状態に戻るまでの回復期間を「産褥期(さんじょくき)」といいます。悪露とは、産褥期に性器から排出される分泌物のこと。悪露には、血液やリンパ液、子宮内に残った胎盤など、多くのものが含まれています。特に初期の悪露には、血液が多く混じっているので赤っぽく、血生ぐさく、生理の出血に似ています。

悪露は、産後に子宮が回復していく過程で必須のものです。出産すると子宮の中が空っぽになります。子宮を収縮させて妊娠前の状態に戻そうとする働きを「子宮復古」と呼びます。出産で胎盤や卵膜が剥がれて出血しているところを、子宮が収縮することによって止血するのです。完全に止血されるまでは血液や体液が分泌され続けるので、それらが悪露となって体外に排出されます。

悪露はこうしたメカニズムによって排出されるため、悪露の色や量は子宮の回復が順調かどうかを判断する目安になります。

いつからいつまで悪露は続くのか

悪露は、出産直後から始まり、終わる時期はさまざまで、かなりの個人差があります。初期の赤い悪露が大量に出るのは産後2~3日までのことが多いのですが、その後も褐色の悪露は続き、量を減らしつつ、黄色、白色となって、6週間ごろで終わるのが一般的です。

臭いの原因と対策法とは?

悪露の臭いは独特です。鉄のような臭いを感じることがありますが、これは血液が混じっているためです。こうした気になる臭いを抑えるには、トイレに行く度にナプキンを交換し、外陰部を清浄綿で拭いたり、ビデで洗ったりして清潔に保つことが大切です。細菌感染を予防する意味からも、清潔にしておくようにしましょう。

産褥パッド(お産用ケアパッド)を活用しよう

産褥パッド(お産用ケアパッド)は、生理用ナプキンの大きなものと考えればよいでしょう。入院する産院によっては「お産セット」が準備されていて、産褥パッドはその中に含まれていることが多いようですが、自分で準備するように言われる場合もあります。出産前に破水した際の備えとしても、Lサイズを準備しておくと安心かもしれません。

サイズは、3サイズ展開されているものがほとんどです。お産直後用のLサイズは、お尻まですっぽり包むオムツくらいの大きさ。出産直後は悪露の量が多いためです。量が減り始めた産後1日目からはMサイズ、さらに量が減ってきてからはSサイズと、悪露の量に応じて使い分けていきます。Sサイズの大きさは生理用の夜用と同等か、やや大きい程度です。

悪露の量が多いLサイズとMサイズの頃は、1日に4、5回交換します。Sサイズの頃になると、量には個人差があるので交換頻度もそれぞれです。お産が終わると助産師などが産褥パッドを当ててくれ、その後は退院まで、毎日の診察の際に悪露の状態について助産師や医師からチェックが入ります。

産後の悪露の4つの状態

産後の悪露は、産後の身体や子宮の回復の様子を知るための重要な手がかりなので、以下に述べる時期ごとの状態を参考にしながら、自分でもチェックしてみてください。ただし、個人差があるものなので、少し違う程度では気にする必要はありません。

産後2~4日ごろまで

血液が多く含まれている赤色の悪露が大量に出ます。血液特有の血生ぐさい臭いがし、鉄の臭いと感じる人もいます。この時期、レバーのような塊が出ることがあります。これは、産後に排出しきれずに残っていた子宮内膜、卵膜、胎盤と考えられます。

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産後4日ごろから8~14日ごろまで

最初は産褥パッドでないと吸収しきれないほど多かった悪露の量は、次第に減っていきます。含まれる血液の成分も減っていくので、色は褐色になり、徐々に赤みが薄れていくでしょう。産後1週間が過ぎると、子宮口も閉じてくるので、悪露は大分収まります。

産後3~4週間ごろ

子宮内膜が再生して出血もほとんど止まり、悪露の色は茶褐色から黄色っぽい色になります。量もさらに減っていき、ほとんど出ていないと感じる人もいるでしょう。出血量が減ることで、臭いも弱まっています。

産後5~6週間ごろ

悪露の色は黄色から白色へと薄くなり、量もさらに減ってきます。臭いはうっすら感じる程度になります。

なお、産後1ヶ月の健診では、子宮の回復もチェックします。悪露の状態で不安なことがあるときには、医師に相談してみるとよいでしょう。診察の結果、子宮の回復が遅い場合には子宮の収縮を促す薬が処方されることがあります。悪露が続いていても子宮の回復に問題がなければ、そのまま様子を見ることもあります。

覚えておきたい悪露の悩み

初めて経験する場合には特に、悪露について多くの疑問や悩みが出てくるようです。ここでは、産褥パッドや生理用ナプキンの使い方と悪露の異常を確認しておきましょう。

生理用ナプキンで悪露対策はできる?

産後すぐは悪露の量も多いので、専用の大きな産褥パッドを使用します。産褥パッドは、生理用ナプキンと比較すると厚みも大きさもたっぷりしていて、大量の悪露を吸収しやすくできています。滅菌処理もされていることが多いので、感染予防の意味でも安心です。

このように、悪露の手当てに産褥パッドは必需品ですが、悪露が落ち着いてきて量が少なくなれば、生理用ナプキンでも十分に代用できるようになります。産後すぐのLサイズの産褥パッドから、悪露の量に合わせてMサイズ、Sサイズ、そして生理用の夜用ナプキンへ、徐々にサイズダウンしていくとよいでしょう。

この時期は肌が敏感になっているので、いつも使っていた生理用ナプキンでもかぶれることがあります。肌にやさしいタイプを選ぶようにしましょう。

悪露に鮮血が出るって自然なの?

産後すぐの悪露には、鮮血が出ることがあります。鮮血を見ると、びっくりして不安になりますが、一時的なもので、徐々に色が薄く、量も少なくなっていくようなら大丈夫です。

悪露の塊が出てくるのは異常?

悪露に少しの塊があっても、すぐに「異常だ」と心配する必要はありません。ナプキンの上でこすってなくなるような小さなものなら、まず問題はないものです。

まれに産後2週間を過ぎても血性の悪露が続いたり、大きな塊が出て下腹部に痛みを感じたりすることがあります。このような場合には「子宮復古不全(しきゅうふっこふぜん)」の可能性が考えられます。これは子宮内に胎盤などが残ってしまい、子宮の収縮が妨げられている状態で、治療が必要です。産院に連絡しましょう。

悪露量が増えたけど大丈夫?

悪露は、増えたり減ったりしながら徐々になくなっていくものなので、少し量が増えたからといって心配はいりません。

ただし、次のような症状には要注意です。子宮に異常がある可能性が考えられるので、診察を受けてください。
・悪臭がある
・痛みがある
・赤や褐色から色が変化しない
・鮮血の塊が出続ける
・悪露が出ない

まとめ

悪露のメカニズムを知り、上手に悪露の時期を乗り切ってくださいね。悪露は子宮の回復を示すバロメーターです。悪露の状態には個人差がありますが、量、色、臭いの変化に注意しながら、身体の回復を目指しましょう。赤ちゃんのお世話に忙しい時期ではありますが、ママがしっかりと元気になることが何よりも大切なのです。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.27)

※記事の修正を行いました(2019.06.06)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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