【医師監修】赤ちゃんの便秘 | 原因と5つの解消法

【医師監修】赤ちゃんの便秘 | 原因と5つの解消法

赤ちゃんのうんちが何日も出ていないと、もしかして便秘? と心配になりますよね。いったい何日出ていなければ便秘になるのでしょうか? 判断基準と4つの解消法をご紹介します。浣腸や便秘薬など、気になる問題にもお答えしています。


赤ちゃんの便秘症状と受診の目安

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※画像はイメージです

赤ちゃんのお通じが毎日ないと、心配になるママも多いはず。出ない日が数日続くとなおさらです。では、何日出なければ便秘になるのでしょうか? 便秘の判断基準と受診の目安をご説明します。

便秘が疑われるのはどんなとき?

赤ちゃんの排便ペースには個人差があり、毎日出る子、2~3日に1回の子、日に何度も出る子とさまざまです。これは、腸が未発達であるためで、排便ペースが一定でないのは珍しいことではありません。これを前提とし、一般的には以下のような症状が見られた場合に便秘が疑われます。

・排便が1週間に3回よりも少ない
・下腹部(左)がいつもより張っている
・うんちが少量、硬い
・母乳やミルクの飲みが減っている ・泣くことが多い
・おならが普段と比べてくさい

医療機関に行く目安は?

何日かお通じがなくても、元気で食欲もあるようなら急いで病院に連れていく必要はありません。様子を見るか、まずは家庭でできる解消法を試みましょう。ただし、以下のような症状が見られたときはすぐに小児科を受診してください。

・嘔吐を繰り返す、緑色の嘔吐がみられる
・血便
・お腹が張っている

出ない期間よりも、排便時の不快感や便秘以外の症状・赤ちゃんの状態が、受診を判断するポイントとなることを覚えておきましょう。

赤ちゃんの便秘に繋がる原因

それでは、赤ちゃんはどのような場合に便秘になりやすいのでしょうか? 原因別にご紹介します。

生まれつきのもの

生まれつき、腸や肛門、あるいは他の病気で便秘の原因になる場合も考えられます。前に述べたように、嘔吐を繰り返したり、排便の際に毎回血が出たりする場合などは小児外科の医師による診察が必要となることもありますので、早めに小児科を受診しましょう。

哺乳不足によるもの

母乳や、混合栄養の場合、実際に赤ちゃんが飲んでいる量がわかりにくいものです。ママのおっぱいがあまり張らない・赤ちゃんが乳首を離さない・授乳してもすぐまたおっぱいを欲しがる……などがみられたら、母乳が足りていないかもしれません。毎日でなくてもよいので、1週間ごとに赤ちゃんの体重を測ってみましょう。母乳が不足しているかどうかがわかります。

毎日出なくても、定期的にスムーズな排便がある場合は特に心配する必要はありませんが、排便に苦痛を伴ったり、血が出るほどうんちが固い場合は排便を嫌がってさらなる便秘につながる可能性があります。何らかの対策を施すか、小児科で相談しましょう。

便秘になったときの対処法

便秘以外の症状がなく、赤ちゃんの機嫌や食欲に大きな変化も見られない場合は、まずは家庭での解消法を試みましょう。毎日出なくても一定のペースでスムーズに排便できているなら、特に対処はせず、様子を見るだけでも構いません。お腹が張っている、うんちの水分量が足りない、1回の量が少ないという場合は、これからご紹介する解消法を試してみましょう。

(1)マッサージ

マッサージは、どの時期であっても効果が期待できる対処法です。便秘が疑われるときは、まずは試してみましょう。

・お腹のマッサージ
お腹を3~4本の指先で軽く抑え、おへその周りを「の」の字を描くように刺激します。やさしく撫でるように行いましょう。

(2)肛門を刺激する

綿棒にワセリンなどを塗布し、肛門から1~2cmくらい挿入し刺激する。あまり強く刺激せず、優しく綿棒を動かす程度にしましょう。

綿棒浣腸で効果が見られないときは、浣腸薬を使用する方法もあります。小児科での処方の他、市販もされています。市販のものを使用する際は、赤ちゃんでも使えるものかを確認しましょう。

(3)果汁を飲ませる

離乳食を開始している場合にはプルーンやリンゴ、柑橘類などの果汁を3倍程度に薄めて10~20mlほど飲ませてみましょう。

(4)ヨーグルトを食べさせる

離乳を開始している赤ちゃんの場合、毎日少量のヨーグルトを食べさせるとお通じがよくなることがあります。

(5)下剤

(1)~(4)の方法でも便秘が解消しない場合は、医師の指示に従って下剤を試しましょう。

よくある疑問

赤ちゃんの便秘や解消法に関するよくある疑問についてお答えしています。気になる問題がないかチェックしてみましょう。

きばるのは便秘のせい?

生後数ヶ月まで赤ちゃんは、特に理由もなくきばることがあります。原因はわかっていませんが、生理的なものと考えられており、排便とは無関係の場合が多いようです。ただ、便意を催(もよお)してきばっていることもあるので、きばり始めたらオムツを緩くしたり、お腹をマッサージしてみてください。便意によるものであれば、こうすることで排便が楽になります。顔を真っ赤にしてきばり、少量の固いうんちが出るような場合が1~2日続く場合便秘と考えることがあります。

お尻が切れたときの対処法は?

硬い便によってお尻が切れてしまったときは、1日に何回か洗面器にお湯を張り、お尻を洗ってあげましょう。傷口の回復を早めることにつながります。

お尻が切れて排便のたびに痛みが伴うと、赤ちゃんは排便が怖くなってうんちをこらえるようになってしまいます。硬いうんちが詰まった状態が続くと、便が溜まったことを脳に伝える知覚神経が鈍り、さらなる便秘につながるという悪循環が生まれます。お尻が切れた後も便秘が続くようであれば、小児科で薬を処方してもらいましょう。

まとめ

赤ちゃんの便秘の原因は、さまざまです。腸の発達に伴う生理的なものであれば特に心配はありませんが、食べ物や水分不足などが原因になっているときは対処が必要です。赤ちゃんは話すことができません。うんちは健康のバロメーターでもあるので、常にその状態をチェックし、赤ちゃんの体調も気にしながら、その時々に合った方法で便秘の予防・改善に努めましょう。

この記事の監修ドクター
なごみクリニック院長 武井智昭先生
慶応義塾大学医学部卒業後、平塚共済病院小児科医長を経てなごみクリニック院長。日本小児科学会専門医、指導医。臨床研修医指導医。インフェクションコントロールドクター(日本小児感染症学会)。現在、0歳から100歳までの「1世紀」を診療する医師として、家庭医として地域医療に従事しながら、メディア等での執筆・監修を多方面で行っている。

参考文献
日本小児栄養消化器肝臓学会・日本小児消化管機能研究会「小児慢性機能性便秘症診療ガイドライン」
http://www.jspghan.org/constipation/files/guideline.pdf

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビウーマン子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.06)

※記事の修正を行いました(2019.06.12)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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