アトピー性皮膚炎、産後からできる予防法は?&仕事と育児の両立のコツ  友利新先生に聞いてみた<後半>

アトピー性皮膚炎、産後からできる予防法は?&仕事と育児の両立のコツ 友利新先生に聞いてみた<後半>

子供のころのスキンケアは、一生のお肌を左右するもの。清潔に保つために「洗う」、バリア機能を維持するために「保湿する」という2ステップがとても大切です。そして、何より重要なのは習慣づけること。


後半では、自身も2児の母である皮膚科医の友利新先生に、スキンケアの習慣づけのコツを教えてもらいました。合わせて子供に多いアトピー性皮膚炎や、子育てと仕事の両立についても聞いてみました。

■子供のスキンケア。毎日の習慣にするには?

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スキンケアの習慣づけでいちばん大切なのは、歯磨きをする、お風呂に入るといった日常の行動と同じくらい、“当たり前”にすること。子供が「歯磨きはイヤ!」「お風呂に入りたくない!」と言っても、きっとママは「じゃあ、やめようか」とはならないと思うんです。歯の健康を保つために歯磨きをするのと、肌を健康に保つためにスキンケアをするのは同じなんですよね。

また、産まれてすぐにスキンケアを始めていれば、きっと物心ついたときには当たり前になっているはず。実は、うちの上の子がいま絶賛「イヤイヤ期」なので(笑)、「ローション塗らない!」と言うこともあるんですよ。でも、小さなころから“やらなくちゃいけないもの”と認識しているので、最終的にはちゃんと受け入れて塗っています。

あとは保湿剤を塗りながら、「気持ちいいね」、「楽しいねー」と声掛けしてあげるのもいいですね。子供はママに触れられることが大好きなので、「ギューしてあげるね」と抱きかかえるように塗ってあげると、彼らにとって楽しいスキンシップの時間になります。ママにとっても、1日1回子供の体に触れることで、ココがかさついている!などと、肌の状態を把握することができますよね。

■ケアアイテムは手に入りやすいものを

習慣化のためには、手に入りやすい保湿剤を選ぶこともポイント。1万円、2万円の高価なものだと、使い続けることが厳しくなりますよね。ただ、あまりに安すぎるのも考えもの。私もベビー用のスキンケアブランド「メディスキンベビー」の商品開発をしたときに苦労したのですが、安心できる成分を使いながら500円、1,000円で抑えるのはどうしても難しい部分があります。中間程度の価格で、日常的に手に入れるのに無理のないものが、いちばんいいのかなと思います。

選び方は?

日本の化粧品の基準は厳しく、入れられる成分がきっちり決まっているので、危険なものは基本的にありません。刺激が強いか強くないか、肌に合うか合わないかの問題だけなんです。あとは子供に合うものを探してあげれば大丈夫。ただ、どんなに安全と言われても、使う人が安心と感じなければ、合うものとは言えませんよね。ママが安心して使えるものであることも、大事だと思います。

成分をすべて把握するのは難しいので、ひとつの目安として、シンプルな配合の保湿剤を選ぶのがおすすめです。パッケージの裏にたくさんの成分が並んでいるものは避けたほうがいいかもしれません。入っている成分があまり多くなく、耳馴染みのあるものだと、よりいいですね。

ステロイドはアリ? 子供の「アトピー性皮膚炎」について

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アトピー性皮膚炎は、遺伝子的要因もあり、両親のどちらかがアトピー性皮膚炎だと子供もなりやすいと言われています。けれど、スキンケアがしっかりできていれば、予防をすることも可能。国立成育医療研究センターが発表したデータによると、産まれてすぐ保湿剤を塗り続けていた赤ちゃんは、約8ヶ月後のアトピー性皮膚炎の発症率が、3割低下したという報告もあるんです。しかも、その対象はアトピーになりやすいリスクが高めの赤ちゃんたちでした。

つまり、もともとの体質や肌質はあっても、スキンケアを習慣づけていれば、そのリスクを抑えられるということ。そう考えると、遺伝子的要因より、"環境的要因"が大きいとも言えます。

またアトピー性皮膚炎は、炎症を起こしている状態。火事が起こっているのと同じなので、まずは鎮火することが最優先です。ステロイドでしっかり炎症を抑えることが大事なのですが、ステロイドに対して怖いという意識を持っている人が多いのも事実。いまだ、イメージが先行しているんですよね。でも、「実際、ステロイドを塗って悪くなった人を見たことがありますか?」とお母さんに聞くと、「誰かが怖いと言っていたから」「ネットで怖いと見たことがあるか」という答えがほとんど。

私がこれまで見た限り、ステロイドを塗らずに炎症がひどくなった人はたくさんいても、塗って悪くなった人は1人もいません。安全性も高く、皮膚の炎症をおさえるのに効果的なもので、医者からすると炎症を放置するほうがよっぽど怖いなと感じるくらい。それに、今はアトピー性皮膚炎が食物アレルギーの原因になるとも言われています。悪化しないためには、炎症を抑えることが第一歩なんです。

「アトピー性皮膚炎」のケアで重要なのは?

特に気をつけてほしいのは、ステロイドを塗る期間。1、2日するとよくなったように見えるのですが、勝手にやめるとまた炎症を起こして、同じことの繰り返しということになりかねません。医師が経過を見て、薬の強さを変えたり、回数や塗る範囲をコントロールしたりするので、そこは自己判断をせず、しっかり最後まで治療することが大切です。

2児のママとして、仕事と子育ての両立どうしてる?

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産む前からの”土台作り”

私は子供も産みたかったし、仕事も諦めたくなかった。だから、子供を産んで仕事も続けるためにどうするかをずっと考えていましたね。子供を産む前から、信頼できるベビーシッターさんを見つけておこうとか、旦那さんに「私は産む係だから、育てる係よろしくね」と言い続けながら(笑)、周りの人にも「一人で育てるなんて、ムリムリ!」とアピールしていました。

もちろん子育てを人に任せきりにするなんてことは絶対にできませんが、産む前から周りの協力を得られる土台を作っておくことは大事。実際、今も旦那さんやベビーシッターさん、事務所の方に支えてもらいながら、子育ても仕事もできています。

自分自身でバランスをとる

もちろん私も以前に比べたら外出する機会は少なくなりましたが、バランスをとりながら息抜きをしています。子育てだけじゃなく、クリニックで患者さんと接したり、テレビ局でお仕事したり、取材でお話したり。それぞれを日々楽しめているので、息抜きをする必要があまりないというのもありますね。

それに研修医のころは仕事も大変で、自分の出来なさに泣きながら、お風呂にも入れず、病院のソファで寝る…という日々を送ったので、それを思えばまったく辛いとは感じないんです(笑)。今も大変さはありますが、研修医時代を「よかったな」と感じるように、きっと10年後はこの時間を「楽しかったな」と感じるのだと思います。

仕事に育児、家事…、自分の時間の作り方

ママが自分の時間を作るのは、大変なことですよね。子供が生まれる前と比べれば、もちろん自分の時間は少なくなっています。例えばお風呂にゆっくり浸かる時間や、スキンケアや美容にかける時間。髪も4ヶ月ぶりに切りに行ったところですが、意外と何とかなるんですよね(笑)。できることはなるべく諦めず、でも、できないことはスパッと諦める。その取捨選択も大事だと思います。

私は時間を捻出するために、1週間単位でスケジュールを決めるようにしています。クリニックの診察やテレビの収録の日など、時間をずらせない予定を先に書き込んで、そこから子供や家族との外せない予定を入れていきます。

最後に自分のやりたいことを当てはめるのですが、その際、この日はこれをするというざっくりとした予定ではなく、1時間単位で細かく区切って、したいことを決めています。そうやって自分のことを諦めず、常にやりたいことを持っているとエネルギーになるんです。

ママたちへメッセージ

子供を育てるって本当にすごいこと。だからお母さんであることに、もっと誇りを持ちましょう! 人と比べて自分はダメだなんて落ち込まず、子育てをがんばっている自分をほめてあげられるといいですよね。

そもそも完璧な人間なんていないし、自分でできることには必ず限界があります。他のママのSNSやブログを見ると輝いていて、自分はなんてダメなんだと感じてしまう時もありますよね。でもキラキラと見えるのは、みんな輝いている一面しか載せていないから。私だって、ご飯がうまく作れた時にしか写真を載せないですし(笑)。キラキラしているママたちも、きっとみなさん同じように悩んでいたりもするんです。だからこそ、今の自分に自信を持ってほしいなと思います。

乳児湿疹や子供の肌トラブル、“大切”な正しいケアは? 友利新先生に聞いてみた<前半>

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/1519

スキンケアと聞くと、大人の女性の美容の話に思われがちですが、実は子供にとっても、とても大切なもの。肌のバリア機能が整っていない子供は、湿疹、アトピー、乾燥など、常に肌トラブルの危険性にさらされています。

【医師監修】赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の6つの症状と予防法

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/150

赤ちゃんがアトピー性皮膚炎かどうか心配するママは大勢いらっしゃいます。ブツブツができるとネットで画像を検索したり・・・。「初期症状は?」、「薬で治るの?」、「遺伝する?」など、今回は、赤ちゃんのアトピー性皮膚炎の特徴や原因、保湿剤や日焼け止めによるケア&予防法、治療法についてお伝えします。

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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