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2021年04月12日 11:42 更新

七夕にお願いごとをするのはなぜ? 子供のために親が知っておきたい豆知識

保育園や幼稚園、小学校でも季節の行事として取り上げられている七夕。織姫と彦星の話をなんとなく知っているという人も、改めて七夕の意味を紹介していきます。

七夕の起源を知ろう

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七夕はどうして「七夕」と書くのだろうと思ったことがある人も多いのではないでしょうか。七夕はいくつかの由来があり、それらが合わさり今の七夕として定着しています。

七夕の起源とは

日本の年中行事である、ご節句のひとつでもある七夕。なぜ「たなばた」と呼ばれるかご存知でしょうか。

昔、日本では女性が「棚機(たなばた)」という機械で着物を織り、棚にお供えをして神様に豊作祈願や人々のけがれを払うという行事がありました。その後、仏教が伝わり、この行事もお盆前の準備として7月7日に行われるように変わっていきました。子供にたなばたの読み方を聞かれたら、この由来を教えてあげましょう。

織姫と彦星の物語

七夕には欠かせない織姫と彦星の話ですが、中国の話に由来します。旧暦の7月7日に天の川を挟んで美しく輝く星が、琴座のベガと鷲座のアルタイルです。琴座のベガを織女の星座として裁縫の仕事をする女性=織姫、鷲座のアルタイルは農業の仕事をする男性=彦星とし、中国では、七夕の日を1年に1度のめぐり合いの日と考えるようになりました。夜空に輝く星を見て、物語を生み出すなんて、とてもロマンチックですね。

七夕に願い事をするのはなぜ?

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七夕の由来はわかりましたが、では七夕に願い事をするのはなぜでしょうか?

乞巧奠という風習

七夕にお願い事をするというものは、中国の「乞巧奠(きこうでん)」という風習からきています。昔、中国では、7月7日に、織女星にあやかり、女性の大切な仕事であるはた織りや裁縫が上達するようにと祈りを捧げる行事がありました。初めは、祈りの中心ははた織りや裁縫だけでしたが、祈りの内容が時とともに芸事や書道の上達などさまざまな内容に広がっていきました。

この乞巧奠(きこうでん)という行事が平安時代に日本に伝わり、七夕にお願い事をするという風習へと変化したのです。

笹を飾る風習

日本では中国の行事に少しアレンジが加えられて、七夕が広まっています。

昔、宮中では、果物や野菜、干し鯛やアワビなどのお供え物をし、星を眺め、雅楽や詩歌を楽しみました。お供え物の下に敷くサトイモの葉にたまる夜露で墨を溶かし、梶の葉に和歌を書いて願いごとをしたとされています。宮中行事である七夕が一般庶民にも広がると、さらにアレンジが加わります。貴重な梶の葉ではなく、五色の短冊に願い事を書いて、手に入れやすい笹竹につるして願い事がかなうようにお祈りをするようになるのです。

竹や笹はまっすぐと育つことから、その生命力に神秘的なパワーがあるとされていました。そのため竹や笹にあやかり、子供の成長を願う親が多かったと言われています。

五色の短冊とは

七夕に使う五色の短冊にも実は意味があるのをご存知でしょうか。この五色とは、中国の陰陽五行説にちなんだ五色で、それぞれに意味があります。

青(緑)=木
赤=火
黄=土
白=金
黒(紫)=水

この五色で、この世のすべての根源を表しているとされています。日本の行事や祭事にも使用されることが多く、鯉のぼりで魔除けに使う吹き流しにも採用されています。

そのほかの飾りが持つ意味とは

子供と七夕の準備をする時に、色紙で色々な飾りを作っていませんか? これらの飾りにも意味があるのでご紹介します。

・折り鶴 ⇒ 長寿
・神子 ⇒ 裁縫の上達や、一生着るものに困らないようにという願い、災いの身代わり
・巾着 ⇒ 金運、網飾りは豊作や大漁祈願
・くずかご ⇒ 節約や清潔を意味します

五色の短冊だけでなく、笹飾りを付けると、笹が一段と華やぎますが、華やかさの裏に人々の願いや思いが込められているのです。

願い事だけじゃない七夕に行う行事とは

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願い事がメインになる七夕という風習ですが、願い事以外にも保育園や小学校の給食などでは特別食が用意されることもあります。

七夕の行事食とは

七夕の日に食べる行事食は「そうめん」です。七夕にそうめんを食べると、大病にかからないとされています。なぜそうめんなのかという由来もいくつかの説があります。

鬼になり疫病をはやらせた子供の好きだったお菓子を供えると、はやりの疫病がおさまった(そのお菓子の名前がそうめんに似ているので)ことにちなむという説、七夕に見る天の川に似ているからという説、織姫のはたおりに似ているのではた織りの上達祈願のためという説などさまざまです。
子供と一緒に食べるときは、オクラの輪切りを星に見立てて飾ったり、星形に切り抜いたニンジンや薄焼き卵などを散りばめて、華やかにアレンジしてみてはいかがでしょうか。

七夕ゼリー

地域によっては、保育園や小学校の給食で七夕の日に「七夕ゼリー」が用意されるところもあります。星空に見立てたゼリーには、星形のカラフルなゼリーがトッピングされ、人気の七夕メニューとなっているようです。

かき氷に使うブルーハワイシロップとゼラチンを使えば、キレイな水色のゼリーができます。好きなフルーツを星形にくりぬいてトッピングすれば、夜空を再現したイメージのゼリーができます。ゼリーは簡単にできるお手軽スイーツなので、ぜひ子供と一緒に作ってみてください!

さまざまな県でお祭りが七夕祭りが開催

年中行事の中でもロマンチックな七夕ですが、毎年全国各地で七夕まつりが開催されるので、機会があればお出かけしてみてはいかがでしょうか。

【仙台七夕まつり】
七夕まつりといえば仙台!というほど、盛大に開催されます。毎年8月6日〜8日の3日間とスケジュールも決まっているので、旅行の計画が立てやすいのもポイントです。

【湘南ひらつか七夕まつり】
神奈川県平塚市で開催される七夕まつりです。毎年7月7日を挟んだ前後数日にわたって行われ、市内外から300万人以上もの人が集まります。

【安城七夕まつり】
愛知県安城市で毎年8月の第一週の週末の3日間にわたって開かれます。JR安城駅周辺の商店街の方々が考案してスタートしたお祭りですが、現在では、日本三大七夕まつりになるほど規模が拡大しています。

まとめ

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七夕はロマンチックなだけでなく、さまざまな祭事や言い伝えが重なりアレンジされて、今の七夕として成り立っています。子供と準備できることも多い行事なので、ぜひ一緒に楽しみたいですね。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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