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2021年11月22日 15:40 更新

3歳の子どもがフッ素入りの歯磨き粉を誤飲! 元看護師ママの取った対応が話題

「息子がフッ素入りの歯磨き粉をひとりで持ち出して食べていた。皿洗いなどで目を離してる数分の間の出来事」――小さい子どもの思わぬ誤飲について、元看護士の女性のツイートが話題になりました。そのとき、女性のとった行動とは?

Lazy dummy

3歳の息子が、少し目を離した隙にフッ素入りの歯磨き粉を食べてしまった。親なら絶対に焦るこのシチュエーションで、冷静な対処を綴ったツイートが話題です。

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【インシデント報告】
中毒110番のお世話になりました。
息子がフッ素入りの歯磨き粉をひとりで持ち出して食べていた。皿洗いなどで目を離してる数分の間の出来事。どれくらいの量食べたかわからなかったので、口をゆすがせて牛乳200ml飲ませてからつくば中毒110番に電話。(@montblanc_tsuguより引用)

電話口で年齢・体重・商品名(フッ素含有量)等を伝えたところ、病院受診が必要な量は65gなので歯磨き粉丸々1本食べてなければ様子見で大丈夫とのお返事。幸い元々半量くらいに減っていたので様子見しました。
牛乳のカルシウムがフッ素と結合して吸収を抑えるので、牛乳を飲ませる対応は◎と。(@montblanc_tsuguより引用)

何か症状が出るとしたら1時間〜1時間半程度で下痢や腹痛。半日程度で治ると思うが、1日以上続くなら受診をとのこと。
これは先日のこと。結果的に症状も出ず問題なかったのだけど、3歳になって行動範囲が広がったので物の置き場を見直そうと心に決めました。皆さまもお気をつけください
(@montblanc_tsuguより引用)
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ツイート主のモンブランひとみさん(@montblanc_tsugu)は、大学病院精神科・児童精神クリニックの元看護師です。ASD &免疫不全の3歳の男の子を育てており、noteでも情報発信しています。

モンブランひとみさんの冷静な対応に、「大変参考になりました」というコメントのほか、「うちの子もタンスの上に置いてあったヘアワックスを食べていた」「ボタン電池がなくなっていて慌てた」「クレヨンかじっていたが翌日便に混じって出てきた」といった経験談やその時の対処方法など、たくさんの情報が集まりました。

「中毒110番」とは、公益財団法人日本中毒情報センターが提供している電話サービスで、化学物質(たばこ、家庭用品など)、医薬品、農業用品、工業用品、動植物の毒などによって起こる急性中毒について、実際に事故が発生している場合に限定し、情報を提供しています。

「大阪中毒110番」と「つくば中毒110番」、そして「たばこ誤飲事故専用電話」があります。いざというときのために、子育て中の家庭ではあらかじめこうした情報も大人同士で共有しておくと安心です。

また、モンブランひとみさんは、誤飲時の対応は何を誤飲したかによって変わることなども追記しています。

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【追記①】
誤飲時の対応は誤飲した物によって変わります。
・水や牛乳を飲ませちゃいけない物(タバコ)
・牛乳を飲ませちゃいけない物(防虫剤)
・吐き出させちゃいけない物(洗剤、漂白剤、石油系)
知識が曖昧な場合は中毒110番で指示を仰いでください。
(@montblanc_tsuguより引用)

【追記②】
電話が繋がるのを待つ間にできることは
①口に入っている物を取り出す
②うがいなどで口をゆすぐ
体内に取り込まれる量を減らすことができます。

事故が起きた時間も把握しておくと良いです。意識障害があったり呼吸状態がおかしいときは救急車を呼んでください。
(@montblanc_tsuguより引用)

【追記③】
誤飲させた身なので偉そうなことを言うつもりは全くないです。ただ子供の行動可能範囲は日々広がるし「まさか」と思うこともするので。少しでも事故を減らす一助になれば幸いです。
個人的には
・薬
・磁石
・ボタン電池
・漂白系洗剤
だけは絶対に誤飲しないように気をつけたいです。
(@montblanc_tsuguより引用)
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ヒヤリハットを報告して共有することが大切

誤飲誤食にはいつも気をつけていたというモンブランひとみさんだからこそ、今回の件はショックだったといいます。直接お話を伺いました。

―普段、お子さんの誤飲に関して特に気をつけているものはなんですか?

モンブランひとみさん:薬、磁石、ボタン、ハイターなどです。薬はあらゆる副作用があるためで、磁石は2つ以上同時に飲んだ際に、腸管を挟んで腸が壊死することがあります。ボタン電池は化学やけどで粘膜が痛み、胃などに穴が開くことがありますし、ハイターなどの塩素系漂白剤(粘膜を傷つけるうえ、体内で有毒ガスが発生します。自宅内では危ないものは高い場所に置く、戸棚にロックをかけるなどの対策をしています。

―中毒110番を知ったきっかけを教えてください。

モンブランひとみさん:妊娠中からTwitterで子育てに関する情報を集めていたため、中毒110番はその中で知りました。何かあった時用にと、中毒110番と#8000(小児救急電話相談)のことは頭に入れていました。

―今回、Twitterで事故のことを発信しようと思われたのはなぜですか。

モンブランひとみさん:命に関わるような重大事故を防ぐためには、ヒヤリハット(インシデント)を報告して共有することが大切だと看護師時代に習いました。ただインシデントを報告した人を責める空気を作ると誰も報告しなくなり、事故が増えます。だれかの命を守るためにも、勇気を持ってヒヤリハットを共有することも大切だと感じています。今回の件が他のご家庭の気づきになれば嬉しいです。

―Twitterのほか、noteでも多くの情報発信をされていますね。

モンブランひとみさん:いま私は看護師の経験を活かしつつ、発達障害の子を育てる当事者親として、発達障害について情報発信をしています。事故予防と同じように、多くの人に知ってもらうことが第一歩になると思っています。すべての親子がのびのびと子育てできる環境をつくるための発信をこれからも続けたいです。

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看護師時代に「冷静じゃないと守れるものも守れない」との思いから、トラブルや緊急時に対応するときほど冷静になるように心がけているとも話をされていたひとみさん。

我が子の誤飲トラブルは、冷静に対応しなくてはいけないと分かっていても、親もパニックを起こしてしまいがちです。だからこそ普段からの情報収集はとても重要だと改めて感じました。

(マイナビ子育て編集部)

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