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2023年01月18日 15:56 更新

離乳食の納豆の冷凍保存|下ごしらえのコツと冷凍納豆を使ったレシピ【管理栄養士解説】

納豆はたんぱく質源になるほか、粘りを活かして料理にとろみをつけられるので、離乳食にはおすすめの食材です。冷凍保存でストックしておき、パサつきやすい食材を使うときなどに解凍して一緒に調理するといいですよ。

離乳食の納豆の冷凍方法

納豆はすりつぶせば初期から与えることも可能ですが、無理に食べさせる必要はありません。中期からでもよいでしょう。納豆を冷凍するときのポイントと離乳期ごとの方法をお伝えします。

関連記事▶納豆の離乳食はいつから?食べやすくするコツ、中期・後期のレシピ

熱湯をかけてから冷凍する

冷凍中に雑菌が繁殖する可能性もゼロではありません。冷凍前の下ごしらえとして、熱湯をかけて殺菌しましょう。熱湯をかけることで納豆独特の粘り気やにおいもやわらぐので、赤ちゃんの食べやすさという点からもよいですよ。

納豆の湯通し

中期の冷凍方法

熱湯をかけた納豆を軽く包丁で叩き、1回量ずつラップに包んで冷凍します。

※ひきわり納豆の場合
熱湯をかけた後そのまま1回量分をラップに包んで冷凍します。もし食べにくそうであれば細かく刻んであげましょう。

1回量の目安=納豆1パック(約40g)の1/3(約13g)
(何種類かのたんぱく質源の食材と組み合わせて使用する場合の目安量)

軽く包丁で叩いた納豆
刻んだ納豆をラップに包む

後期の冷凍方法

熱湯をかけた納豆を粗く叩き、1回量ずつラップに包んで冷凍します。

※ひきわり納豆の場合
熱湯をかけた後そのまま1回量ずつラップに包んで冷凍します。

■1回量の目安=納豆1パック(約40g)の1/2(約20g)
(何種類かのたんぱく質源の食材と組み合わせて使用する場合の目安量)

粗く刻んだ納豆
粗く刻んだ納豆をラップに包む

完了期の冷凍方法

熱湯をかけた納豆をそのまま1回量ずつラップに包んで冷凍します。

※ひきわり納豆の場合
後期と同様に。

1回量の目安=納豆1パック(約40g)の1/2〜全量(約20〜40g)
(何種類かのたんぱく質源の食材と組み合わせて使用する場合の目安量)

湯通しした納豆
湯通しした粒納豆をラップに包む

粒かひきわり、おすすめはある?

粒納豆とひきわり納豆には次のような違いがあります。

粒納豆:ひきわり納豆より軟らかいが、粒が大きいため離乳中期や後期では刻む必要がある。
ひきわり納豆:皮も除かれているため刻む手間が不要。しかし粒納豆より少し硬いため、食べにくくて嫌がるようであれば細かく刻む必要がある。

赤ちゃんや離乳期によっても状況は変わると思うので、その時々に応じて使いやすい方を選んでください。

1回量ずつに小分けが便利

冷凍用保存容器に入れる量やラップに包む量は1回量ずつにするとよいでしょう。そのときに使いたい分だけを解凍すればよいので解凍後に分量を量る手間が省けるうえ、使い切れずに余ってしまうことも防げます。

あるいは、冷凍用保存袋に納豆を平らになるように入れて密閉し、菜箸などで上からすじ目をつけてから冷凍するという方法もあります。

湯通しした納豆の粒はバラバラになりやすいので、小分けにラップに包んだり、冷凍保存容器を使うのがおすすめです。

冷凍期間は1週間を目安にする

冷凍保存は冷蔵保存より長持ちしますが、冷凍してから1週間以内には使い切りましょう。わかりやすいように冷凍した日付や食材を袋や容器に書いておくとよいですね。

解凍するときのポイント

冷凍納豆を解凍するときのポイントをお伝えします。納豆に限らず他の食材のときにも言えることなので、ぜひ覚えておいてくださいね。

使う分だけをさっと取り出す

冷凍用保存袋に入れてすじ目をつけたものなど1回量よりも多く冷凍している場合は、必要な分だけ手早く取り出しましょう。使いたい分だけをパキッと折ればOK。取り出したら残りの分はすぐに冷凍庫に戻します。

また、一度解凍したものは再冷凍せず使い切るようにしましょう。

加熱して解凍する

 自然解凍はNG

加熱調理してから冷凍しても、冷凍中に雑菌の繁殖することがあります。また、自然解凍は時間がかかるので、その間に雑菌が繁殖しやすいという問題もあります。自然解凍ではなく電子レンジや鍋などでしっかり加熱して解凍しましょう。

レンジ解凍のコツ

電子レンジで解凍すると水分が蒸発しやすいため、パサパサになってしまったり硬くなってしまう可能性があります。水を少し加えて解凍するとそれを抑えることができます。

耐熱容器に1食分のフリージング納豆を移したら小さじ1程度の水を足して、ふんわりとラップをしてから解凍するとよいでしょう。

冷凍納豆を使ったレシピ

中期|納豆いんげんのネバネバ豆腐

離乳食のレシピ 納豆いんげんのねばねば豆腐

■材料(1回量)
・絹ごし豆腐 20g
・納豆 10g
・いんげん 10g
・だし汁 大さじ1/2
※納豆、いんげんはフリージングしたものを使用
 納豆…中期向けの方法で冷凍しているもの
 いんげん…筋をとってやわらかく茹で、粗みじんに切って冷凍しているもの

■作り方
① 耐熱容器に4〜5mm角に切った豆腐を入れて水大さじ1(分量外)を加え、ふんわりとラップをし電子レンジ(500W)で40秒加熱する
② 別の耐熱容器にフリージングの納豆といんげんを入れ、ふんわりとラップをし電子レンジ(500W)で1分加熱したら、よく混ぜる
③ 水を切った①に②をのせる

冷凍の納豆といんげんを耐熱容器に入れる

粘りのある納豆を使うことでとろみがつき、コロコロに切った豆腐が口の中でまとまりやすくなります♪

関連記事▶知っておきたい離乳食のとろみ! おすすめ食材や注意点も

後期|カラフル納豆オムレツ

離乳食のレシピ カラフル納豆オムレツ

■材料(2回量)
・納豆 1/2パック(約20g)
・卵 1個
・ブロッコリー 10g
・にんじん 10g
・だし汁 大さじ1/2
※納豆、ブロッコリー、にんじんはフリージングしたものを使用
 納豆…後期向けの方法で冷凍しているもの
 ブロッコリー…やわらかく茹で、みじん切りにして冷凍しているもの
 にんじん…皮をむいてやわらかく茹で、粗みじんに切って冷凍しているもの

■作り方
① 長方形の耐熱容器にフリージングの納豆、ブロッコリー、にんじんを入れてふんわりとラップをし、電子レンジ(500W)で1分加熱する
② ①に溶いた卵、だし汁を加えてしっかり混ぜる
③ ラップをかけずに電子レンジ(500W)で40秒加熱する。いったん取り出して全体をかき混ぜる
④ 再度ふんわりとラップをして電子レンジ(500W)で1分加熱する
⑤ 食べやすい大きさに切る

オムレツをレンジで半分加熱した状態
卵とだし汁を加えて加熱した後に取り出して混ぜた状態(③)
オムレツの加熱後
卵とだし汁を入れてから2回目の加熱が終わった状態(④)

電子レンジでオムレツを作るレシピです。中の具材を変えることでいろいろな味や見た目のオムレツが作れますよ。

まとめ

納豆は赤ちゃんの成長に大切なたんぱく質を含む食品です。また、納豆の粘りを利用してパサパサしやすい肉や魚、刻んだ野菜などのまとまりをよくし、赤ちゃんが食べやすい料理にすることができます。冷凍保存しておけば、日々の離乳食に手軽に納豆を活躍させることができますよ。

(文・写真:谷岡友梨 先生)

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