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2023年01月18日 15:56 更新

離乳食のじゃがいもの冷凍|パサパサさせないコツは?冷凍じゃがいもを使ったレシピも【管理栄養士解説】

じゃがいもは離乳食の初期から食べられるうえ、とろみをつけるときにも活躍するなど離乳食向きの食材です。登場シーンが多い食材は冷凍保存ができると便利ですよね。冷凍する際にはポイントがいくつかあります。ぜひ参考にしてみてください。

離乳食のじゃがいもの冷凍方法

じゃがいもを冷凍するときは、そのままではなく下ごしらえをしてからがよいでしょう。そうすることでじゃがいもの食感を損なわずに保存できます。

かたまりのまま冷凍するのはおすすめしない

じゃがいもはかたまりや角切りで冷凍するとパサパサしたりふにゃふにゃしたりし、食感が悪くなります。下ごしらえの段階でしっかりつぶしてから冷凍することで、解凍したときにホクホクなじゃがいもに仕上がります。

初期であれば茹でたあとペースト状にするところまでやってから冷凍する、中期以降であれば茹でてつぶしてから冷凍するのがよいでしょう。

初期の冷凍方法

皮をむいたじゃがいもを水から茹でます。やわらかく茹で上がったらつぶしてペースト状にし、粗熱が取れたら1回量ずつ冷凍用保存容器に入れて冷凍します。

■1回量の目安=じゃがいもペースト小さじ1~2程度
(※何種類かの野菜・果物と組み合わせて使用する場合の目安量)

茹でてペーストにしたじゃがいも
冷凍用保存容器に入れたじゃがいものペースト

中期以降の冷凍方法

皮をむいたじゃがいもを水から茹でます。やわらかく茹で上がったらつぶし、粗熱が取れたら1回量ずつラップに包んで冷凍用保存袋に入れて冷凍します。もしくは、冷凍用保存容器に入れて冷凍してもOK。

■1回量の目安=じゃがいも1/8個(約20g)。1/4個(約40g)で2回分と考えてもよい
(※何種類かの野菜・果物と組み合わせて使用する場合の目安量)

茹でてつぶしたじゃがいも
ラップに包んだマッシュしたじゃがいも

1回量ずつに小分けが便利

冷凍用保存容器に入れる量やラップに包む量は1回量ずつにするのがおすすめです。そのときに使いたい分だけを解凍できるので、解凍後に分量を量る手間が省けるうえ、使い切れずに余ってしまうことも防げます。

また、冷凍用保存袋にじゃがいもを平らになるように入れて密封し、菜箸などですじ目をつけておいて冷凍するという方法もあります。

冷凍期間は1週間を目安に

冷凍保存は冷蔵保存より長持ちしますが、冷凍してから1週間以内を目安に使い切りましょう。冷凍した日付や食材名を保存容器や保存袋にメモしておくのがおすすめです。

解凍するときのポイント

じゃがいもを解凍するときのポイントをお伝えします。じゃがいも以外の食材にも通じる大切な点なので、覚えておくとよいですよ。

使う分だけをさっと取り出す

冷凍用保存袋に入れてすじ目をつけたものなど1回量よりも多く冷凍している場合は、使いたい分だけをパキッと折って取り出して解凍します。使わない分はすぐに冷凍庫に戻すようにしてください。

なお、一度解凍したものは再冷凍せず使い切りましょう。

加熱して解凍する

 自然解凍はNG

自然解凍は時間がかかるので雑菌が繁殖しやすいほか、加熱調理してから冷凍しても、冷凍中に雑菌の繁殖することがあります。加熱殺菌ためにも自然解凍は避け、電子レンジや鍋などでしっかり加熱しましょう。

レンジ解凍のコツ

電子レンジで解凍する場合には水分が蒸発しやすいという難点があります。じゃがいもがパサパサになったり硬くなったりするのを防ぐために、水を少し加えて解凍しましょう。

耐熱容器に1食分のフリージングしたじゃがいもを移したら小さじ1/2〜1程度の水を足して、ふんわりとラップをしてから解凍するとよいですよ。

冷凍じゃがいもを使ったレシピ

初期|ブロッコリーとじゃがいものミルク煮

離乳食のレシピ ぶろっこりーとじゃがいものミルク煮

■材料(1回量)
・じゃがいも 20g 
・ブロッコリー 5g
・育児用ミルク(調乳済み) 大さじ1/2
※じゃがいも、ブロッコリーはフリージングしたものを使用
 じゃがいも…初期向けの方法で冷凍しているもの
 ブロッコリー…つぼみの部分をやわらかく茹でて裏ごしをした状態で冷凍しているもの

■作り方
① 耐熱容器にフリージングのじゃがいも、ブロッコリーと育児用ミルクを入れ、ふんわりラップをして電子レンジ(500W)で1分30秒加熱する
② よく混ぜて出来上がり

冷凍したじゃがいもとブロッコリーを耐熱容器に入れる

ブロッコリーをじゃがいもと一緒に混ぜることでとろみが出て舌触りがよくなり、より食べやすくなります。ミルクによってブロッコリーの青臭さも抑えられますよ。

関連記事▶知っておきたい離乳食のとろみ! おすすめ食材や注意点も

中期|ベビーコロッケ風

離乳食のレシピ ベビーコロッケ風

■材料(1回量)
・じゃがいも 20g
・鶏ひき肉 10g
・玉ねぎ 10g
・トマト缶の汁 少々
※じゃがいも、鶏ひき肉、玉ねぎはフリージングしたものを使用
 じゃがいも…中期以降向けの方法で冷凍しているもの 
 鶏ひき肉…火が通るまでしっかり茹で、水気を切って冷凍しているもの
 玉ねぎ…皮をむいてやわらかくなるまで茹でて2〜3mm角のみじん切りにした状態で冷凍しているもの

■作り方
① 耐熱容器にフリージングのじゃがいも、鶏ひき肉、玉ねぎを入れ、水小さじ1(分量外)を加えてふんわりラップをし、電子レンジ(500W)で2分加熱する
② 混ぜ合わせたら皿に盛り、トマト缶の汁をかける

冷凍していた材料を耐熱容器に入れる 鶏ひき肉 じゃがいも 玉ねぎ

鶏ひき肉の旨みがしっかりあるので、調味料を使わなくてもおいしくなります! じゃがいもが食材をまとめる役目を果たすので、赤ちゃんがモグモグしやすいですよ。

まとめ

じゃがいもはとろみづけに使用できる食材なので、離乳食の初期や中期などには特におすすめです。また、水分の少ないレシピでは他の食材をまとめる役割を果たしてくれます。冷凍保存をしておけば使いたいときにさっと使うことができるので、どんどん離乳食に取り入れてみてください。

(文・写真:谷岡友梨 先生)

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