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2021年11月26日 07:50 更新

ほめすぎに要注意! ビジョン親の特徴と子育て観『わが子がやる気になる伝え方』Vol.8

「子どもがなかなか言うことを聞いてくれない」「わが子が何を考えているのかわからない」……そんなときは性格タイプ別の声がけをしてみませんか?「性格統計学」を考案・開発した稲場真由美さんの著書『わが子がやる気になる伝え方』(小学館・発売/小学館クリエイティブ・発行)より、性格タイプ別の声がけ例を連載形式でお届けします。

ビジョン親へのアドバイス

ビジョン親の特徴と子育て観

お母さんやお父さんがビジョンタイプだった場合のお話をしたいと思います。
年齢を問わず、ひらめきや感覚で動く人が多いビジョン。子どものころから、「細かいことは言われたくない」「束縛されたくない」「間違えたことを指摘してほしくない」というようなことを感じていませんでしたか?しかし、いざ自分が親になってみると、子どもに対して「インターナショナルな子になってほしい」「活躍してほしい」「集合写真の真ん中に写っていてほしい」などという願望が出てきます。

ビジョン親は感性や想像力が豊かで、直感的に行動する「願望型」。子どもに対して「自発的にチャレンジできる子に育ってほしい」「いきいきと活躍できる子に育てたい」と望み、子どもに夢を託す傾向があるのです。

自分優先で、臨機応変に進めたいのがビジョンの性格。家事も事前に時間配分を決めているわけではなく、やりながら考えていませんか?計画を立てて動くことを好まず、子どもとの予定を細かく決めることが苦手な人も多いです。休日の朝、8時に家を出ようと約束しても、自分の準備が遅れて8時10分になってしまうことも(笑)。

また、「おしたくボード」や「ごほうびシール」をやらせるものの、自分が苦手で続かないというのもよくある話です(笑)。子どもがロジカルタイプの場合は効果がありますので、できるだけがんばりましょう。

短く、大きなリアクションで「すごーい!」とほめられるとモチベーションが上がるビジョン。ちょっとオーバーなくらいにほめられることが好きなので、子どもにも同じようなほめ方をします。しかし、タイプによっては不快に感じる子もいることをおぼえておきましょう。
ちなみにビジョン親の会話は、擬態語やフワッとした表現が多いのが特徴です。「ピカピカになったね」「キラキラしてるね」などの擬態語は、「もっと具体的に言ってほしい」と感じる子もいます。「もうちょっと」「あと少し」のようなフワッとした表現よりも、「もう3回」「あと15分」と具体的なほうが伝わる場合もあります。

●ビジョン親×ビジョン子の場合
お互いに相手の話をくみとることが得意なため、親が子どもに自分の願望を押しつけさえしなければうまくいきます。急に思い出したように「片付けて」などと言うのがビジョン親。ビジョン子は突然、威圧的に言われることが好きではありません。話は通りやすいのですが、むり強いしないように気をつけてください。

●ビジョン親×ロジカル子の場合
ビジョン親は自分が察することができるため、「片付け、手伝ってほしいんだけど」のようなあいまいな言い方でお願いしがちですが、ロジカル子には伝わりません。5W1Hを意識して、「明日までに、〇〇くんがリビングのおもちゃを箱に片付けてくれる?お客さんが来るからね」のように具体的に伝えましょう。

●ビジョン親×ピース子の場合 ※とくに注意が必要な関係
「自発的な子に育ってほしい」と思うビジョン親は、ピース子がいつも「お母さん、どっちがいい?」と聞いてくると心配になります。「自分の好きなほうでいいよ」と答えますが、ピース子は親と一緒に決めることがうれしく、自己肯定が高まることを知っておきましょう。ほめるときは「ありがとう」も忘れずに。

(稲場真由美『わが子がやる気になる伝え方 性格3タイプ別の声がけで自己肯定感が高くなる』(小学館・発売/小学館クリエイティブ・発行)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

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「何度言っても子どもが言うことを聞かず、つい怒鳴ってしまうのが悩み」
「子どもに響く言葉が知りたい!」
「一般的な声がけがわが子に通用せず、困っている」
そんなママ&パパは必見!

12万人の統計データから著者が考案・開発した「性格統計学」によると、人には「生まれもった性格」のタイプがあるのだそう。
そのタイプによって大切にしていることやうれしい言葉が異なります。
伝えるために大切なのはタイプに合った声がけをすることです。

この書籍では子どもの性格タイプをわかりやすく3つに分け、
各タイプのほめ方や叱り方、促し方を具体的に解説しています。
さらに、親についても同様に3タイプ別の傾向を紹介。
親子で「生まれもった性格」が異なる場合の対処法も説明されています。

子どもの性格タイプを知り、それに合ったやる気になる声がけをすれば、今度こそすんなり言うことを聞いてくれる可能性大。
わが子の自己肯定感を高めることもできるおすすめの一冊です。

稲場真由美さんのプロフィール

1965年富山県生まれ。株式会社ジェイ・バン代表取締役。一般社団法人日本ライフコミュニケーション協会代表理事。人間関係研究家。自身の人間関係の悩みから新しいコミュニケーションメソッドを探求し、16年間、延べ12万人の統計データをもとに「性格統計学」を考案・開発。このメソッドを「ひとりでも多くの人に伝え、すべての人を笑顔にしたい」との思いでセミナーや講演、カウンセリングを行う。公立小学校のPTA講演で多くの実績があり、2016年には文部科学省の調査研究事業で教員向けのコミュニケーション研修として採用され、高い評価を得た。ウェブで学べる「伝え方コミュニケーション検定」をとおして、大学生や子育て中のお母さん、就職や転職を考えている方々にもそのメソッドを伝えている。著書に『人間はたったの4タイプ仕事の悩みは性格統計学ですべて解決する!』(セブン&アイ出版)、『たった一言で部下が自分から動くすごい伝え方』(WAVE出版)がある。

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