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2022年01月11日 07:15 更新

恵方巻きの中身はどうする? 作り方は? 由来や食べ方の作法も紹介

2月の節分には、いわしの頭とヒイラギの枝を飾り、豆をまいて邪気を祓うという昔からの風習があります。最近では、「恵方巻き」と呼ばれる太巻き寿司を食べる習慣も全国的に人気がありますね。子どもたちと節分を楽しむために、恵方巻きの由来や食べる作法、向いて食べる方角、恵方巻きを手作りする場合のおすすめ具材や作り方を紹介します。

恵方巻きの由来

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2月の節分は、立春の前日。立春は、旧暦でいえば新年のはじまりの日です。そのため、前日にあたる節分に旧年の穢れと邪気を祓い、新しい1年をはじめるさまざまな行事をおこないます。豆をまいたり、いわしの頭とヒイラギを玄関に飾ったり、子どもといっしょに楽しんでいるご家庭も多いのではないでしょうか。

近年、その行事のひとつに「恵方巻き」が加わりました。もともとは関西地方の風習だったようですが、全国でも人気の行事となっています。

大阪発祥の文化が全国区に

恵方巻きは、数種類の具材を巻いた大きな巻き寿司です。節分に恵方巻きを食べる風習は、大阪発祥だといわれています。もともとは、商家の旦那衆がおこなっていた芸者遊びのひとつであったようです。

ごく一部の遊びであった恵方巻きが庶民に広がったのは、昭和初期に寿司業界がPRをおこなったことがきっかけだと考えられています。関西の風習が全国に広がったのは、近年あらためて企業キャンペーンがおこなわれたためです。バレンタインデーにチョコレートを贈る習慣ができた経緯と似ていますね。

こどもの日のかしわ餅、お月見のお団子など、行事はおいしい食べ物があると盛り上がります。恵方巻きが人気になって、子どもたちに年中行事が伝承されていくのは意味のあることですね。

食べ方の作法

恵方巻きは、その年の恵方を向いて、1本まるごと食べるのが作法とされています。「縁を切らない」という意味で、まるごと食べ、食べ終わるまでおしゃべりしないという約束です。

もっとも、これは地域によってもちがいがあり、福を呼び込むよう、声を出して大笑いしながら食べることもあるようです。

遊びから生まれたルールですので、神事のように厳密な決まりがあるわけではありません。普通に切り分けておしゃべりしながら食べても縁起が悪いわけではないので、あまり気にしなくて大丈夫ですよ。

恵方巻きを食べるときに向く方角は?

恵方巻きは、「恵方」=その年の年神様(としがみさま・歳徳神(としとくじん)とも)がいらっしゃる縁起のいい方角を向いて食べることから、この名前があります。

恵方は毎年変わり、2023年の恵方は南南東です。

なお、2023年の節分は2月3日。2月3日は南南東を向いて恵方巻きを食べてみましょう。

恵方巻きの中身

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スーパーなどで売られている恵方巻きには、たくさんの種類があります。昔ながらの太巻き寿司、海産物がたっぷり入った豪華な海鮮巻き、カツが入ったボリュームのあるものなど、好きなものを選びましょう。

ご家庭で手作りする方向けに、おいしい組み合わせの中身をご紹介します。

一般的な太巻き

かつて、お花見などハレの行事に作られる太巻きは、庶民にとってのごちそうでした。海苔は生産に手間のかかる高価な食材でしたし、白米も同様です。作るのに手間がかかることも、ごちそう感を高めています。

一般的な太巻きの中身は、甘くたいたかんぴょう、しいたけ、魚の身をほぐして食紅で色をつけ、甘く味付けした桜でんぶ、細長く切ったきゅうり、長く形成した卵焼きです。

全体的に甘い味付けなので、子どももよろこびます。縁起をかつぎ、7つの具材を使って太巻きを作る方もいます。7は七福神の7ですね。茹でたエビ、ゆがいたほうれん草を足すと、色あいもきれいです。

人気の海鮮太巻き

握り寿司でも人気の海鮮を巻いた太巻きは、ごちそう感があります。海鮮太巻きにするなら、エビ、イカ、まぐろ、いくらを入れてみましょう。子どもにはサーモンも人気です。プチプチした食感のとびこ(トビウオの卵)、大葉や卵焼きをいっしょに巻いて、味のアクセントをつけてみてください。

好みの具を巻いて、おいしく味わいましょう。

恵方巻きの作り方

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恵方巻きは、寿司用の大判の海苔と酢飯を用意して作ります。巻きすという、細い竹ひごを糸で結びあわせた道具を用意しましょう。巻きすには、プラスチック製のものやシリコン製のものがあります。

具材の用意

具材はあらかじめ細長く切り、すぐに使えるようにそれぞれトレイやお皿に持って準備しておきます。しいたけやかんぴょうなどは、甘く煮たあと冷ましておきましょう。数日もつので、時間のあるときに1品ずつ作り置きしてもよいですね。味付け済みの市販品を利用すると手軽です。卵焼きは、おかずにするものより調味料は控えめに。

酢飯の用意

酢飯は、太巻き1本に対して約600gを使います。炊き立てのごはんにすし酢を混ぜて作りましょう。ごはんは固めに炊いてください。すし酢は、お酢180mlに砂糖大さじ5、塩小さじ1の割合でかんたんにできます。冷蔵庫で2~3か月保存できるので、多めに作っておいても便利です。昆布出汁の入ったすし酢や、手軽な粉末タイプも市販されています。酢飯もほんのりあたたかいくらいに冷まします。

巻き方のコツ

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巻きすに海苔を置き、海苔がすけて見えるくらいに酢飯をのせます。奥の2㎝分は、酢飯をのせないで海苔を残しておきます。具材は、ごはんの中央よりすこし上に並べます。手前に卵焼きを置くと、具材がなだれて広がらずにまとまりやすくなります。

巻くときは、巻きすを持って一気に向こう側まで持っていきましょう。空いた指を使って具材を手前によせて押さえておくとうまくいきます。酢飯と酢飯をあわせるように巻いたあとは、巻きすをぐっと手前に引くようにします。

最後は、全体をぎゅっぎゅっと握るように押さえて、形を整えましょう。

まとめ

恵方巻きは、節分に食べる新しいごちそうです。子どもたちの好きな具を用意して手作りするのもいいですね。暦の話や年神さまの話など、節分にまつわるあれこれを話題にしながらおいしくいただきましょう。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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