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2021年10月29日 11:30 更新

北陽・虻川美穂子さん「完全母乳にこだわってどうかしていた」日々を告白。テレビも消して「本当に張り詰めた状態で母乳あげてた」

お笑いコンビ北陽の虻川美穂子さんが、YouTubeチャンネルで第一子出産後の「予想外すぎてキャパオーバー」な日々を振り返りました。虻川さんはお子さんを完全母乳で育てようという意識の強さから、苦しんでいたといいます。

「いまだに完母だと聞くと胸がシクッとなる」

北陽 虻川美穂子さん
出典: https://ameblo.jp
虻川美穂子さんオフィシャルブログより

北陽の虻川美穂子さんは2015年2月に第一子となる長男を出産。今では息子も6歳になり、当時を振り返る余裕も出てきたそうですが、出産から2歳頃まではママ友もおらず、寝不足で人に会いたいとも思えず、育児本とキラキラしたSNSから情報を得ては「なんで自分だけこうなんだ」と落ち込んでいたといいます。

「出ないのに母乳育児にこだわって笑う事も忘れていたし、産む前から食生活など気にしたりしなかった自分が情けなかったり」
「外にほとんど出ないでこもりながら育児書と自分の子育てが違う!なんでだーと困りながら、母乳もあげたいのに出ない、楽しむ要素もなく寝不足でヘロヘロで母乳をあげる事に必死過ぎてた」
「結果、混合になったんだけど、いまだに完母だと聞くと胸がシクッとなるのはなんだろう?!」
(虻川美穂子さんオフィシャルブログより)

YouTubeでは、そのころの様子を詳しく語っています。虻川さんは妊娠・出産するまで、大抵のことは自分はできるだろうと思っている節があったものの、産んでからは「予想外過ぎてキャパオーバーでよく泣いてましたね」と述懐。特に母乳育児がつらかったそうです。

虻川さんが出産したのは、母乳育児を推奨する病院。妊娠中から「母乳の素晴らしさ、体が強くなるとか免疫が付くとか愛情が伝わるとかそういう話を勉強」し、「もちろん母乳で育てるつもり」でしたが、赤ちゃんが逆子で予定帝王切開となり、母乳マッサージもできなかったため、母乳は思うように出なかったそう。

また、虻川さんは喘息の持病があり強い痛み止めが使えず、産後は味わったことのない激痛に耐えながら「痛い・起き上がれない・でも母乳を出したい・でも出ない・でもあげたい、みたいな感じ」で必死だったといいます。

「出ないけど母乳をあげたいって頭しかないから。何が何でもあげたいんですよ私は、出なくても。とにかくガッツで乗り切ろうとしたんですけど、キャパオーバーで常に泣いてるような感じ」
(虻川美穂子さんYouTubeより)

助産師さんの「ちょっと休みましょう?」と言う言葉も跳ね除け、「母乳あげたいんです!」とマッサージや頻回授乳、搾乳を続けた虻川さん。授乳と次の授乳のあいだで休む時間は10分ほどしか取らなかったそうです。そこまで母乳にこだわった理由のひとつは、彼女自身が喘息で苦しんだ経験から「息子の体を強くしてあげたい」と強く思っていたため。「イコール母乳だ!みたいに思ってて、ちょっとね、囚われすぎてましたね」と振り返りました。

テレビもつけず張り詰めた状態で授乳していた

北陽 虻川美穂子さん
出典: https://ameblo.jp
虻川美穂子さんオフィシャルブログより

また、育児書に「母乳をあげるときに(赤ちゃんの)目をみてあげましょう。愛情の交換です。テレビはつけないで」と書いてあったことを受け、虻川さんは退院してからもテレビを一切つけず「本当に張り詰めた状態で母乳あげてた」。でもあるとき、気持ちが張り詰めすぎて眠れなくなり、明け方にテレビをつけてみました。

「何カ月ぶりかに。大好きだったテレビをね、久しぶりにつけたら、偶然ロバートが3人で街ブラろけみたいなゆい企画をやってて。それを見て久しぶりに私がフフッて笑ったんですよ。自分がなんかもう笑うことすら忘れてて。『あれ? なんか別にテレビ見ていいじゃん。なんでテレビみないで今までやってたんだろう?』と。当たり前のことがわからなくなっていたというか、ちょっと必死過ぎましたね」
(虻川美穂子さんYouTubeより)

それほど必死に母乳にこだわるあまり、虻川さんは「ミルクの量を勝手に私、減らしてしまったんですよ。母乳飲ませたくて」と告白。本来であれば母乳の分泌量が足りていないため、粉ミルクで栄養を補う必要があるにもかかわらず、抵抗が強かったそうです。しかし赤ちゃんの健診で体重の伸びが悪く、「ミルク増やしましょう。お母さんもちょっと寝てください」と言われて、「ハッ。私は何をしてたんだ!」とようやく気が付いたそうです。

「ミルクをあげたくないって思いすぎちゃったの、母乳をあげたすぎて。ミルクなんて今色々開発されてるから悪いものなわけないのに。母乳だけが良いものみたいに思いすぎてたんですね。それからミルクを増やしてあげるようになったら、息子も寝るし自分も休憩できるようになってきた」
(虻川美穂子さんYouTubeより)

それでもまだ、母乳をあげられない自分に罪悪感があり、切羽詰まった虻川さんは先輩ワーママの友人に相談。すると彼女は、「なんでミルクあげないの? 働くんでしょ、あぶちゃん。働くんだったらミルクなんで逆にあげないの? 楽だよーミルク! 信じらんな~い」と、明るくミルクを全肯定してくれたのです。ここでようやく虻川さんは、「ファーッと世界が明るくなった」ように感じたそう。

そして今も同じように頑張りすぎてしまうママがいるかもしれないとし、「なかなかね人に頼ることできないって人が多いと思うけど。頼れることはもう本当に、頼ってもらいたい」と、メッセージを送りました。

ママ友もいなくマニュアルにとらわれ、どうかしていたあの頃の話

母乳育児でなくても大丈夫

世界保健機関(WHO)やユニセフの母乳育児推奨を受け、日本の厚生労働省でも母乳育児を推奨するようになったことから、近年の日本では母乳育児が主流となり、多くの産婦人科も積極的に「できるだけ母乳で」と指導するようになりました。

世界の多くのリスク評価・管理機関で母乳育児を推奨しているのは、栄養や免疫などの観点で母乳によるメリットが多いことが研究により明らかになってきたためです。とはいえ、「母乳でなければならない」ということは決してありません。

仕事復帰、病気や服薬の必要性など、やむを得ない事情によってミルク育児になることは少なくありません。赤ちゃんが母乳を吸ってくれなかったり、母乳の分泌量がうまく増えず、つらい気持ちになるママは多くいます。でも、最近のミルクは製造技術が進歩し、赤ちゃんの負担のないように調整されているようです。そして母乳育児にメリットがあるように、ミルク育児にもメリットはあります!

・哺乳量がわかりやすい。
・授乳間隔をとりやすく、生活リズムをつくりやすい。
・他の人に授乳を代わってもらえる。
・場所を選ばず授乳できる。
・服薬などの制限がない。

いかがでしょうか。特に、他の人に授乳を代わってもらえることは、育児の負担がママだけに偏りにくくなり、大きなメリットと言えます。ポジティブにとらえ、赤ちゃんとの生活を楽しみましょう。授乳のタイムスケジュールや間隔、量など、わからないことや気になることがあれば、地域の保健師や助産師に気兼ねなく相談してください。

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