【医師監修】乳腺炎の症状と対処法!授乳の注意点とは?

【医師監修】乳腺炎の症状と対処法!授乳の注意点とは?

授乳中のママが多くなるといわれる乳腺炎。今回は、乳腺炎の症状や原因を詳しくお伝えし、症状や状態に合わせた対処法や改善法をご紹介します。


この記事の監修ドクター
産婦人科専門医 中林稔 先生
日本医科大学卒業、虎の門病院医長を経て、現在三楽病院産婦人科部長。 診療のみならず、学会・各地講演をはじめとする医学の普及活動を行う傍ら、教育にも幅広く従事しており、2008年には中林助産師学院を共同設立。自ら講師を務め、6年間連続助産師国家試験合格率100%を達成中。医師+(いしぷらす)所属。

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乳腺炎の症状、原因は?

※画像はイメージです

乳腺炎の症状

おっぱいの中で母乳を運ぶ管状の器官を乳腺と言います。乳腺炎とは、この乳腺に炎症が起きる症状を指します。乳腺炎は決して珍しいものではありません。以下、乳腺炎の代表的な症状を紹介します。

・乳房に紅斑が現れる
・乳房に触れると熱感がある
・乳房を圧迫すると痛みを感じる
・乳房がズキズキ疼くように痛む
・乳房が腫れ上がる
・熱が出る

乳腺炎の種類

乳腺炎にはふたつの種類があります。母乳が乳腺にたまって炎症を起こすうっ滞性乳腺炎と、細菌感染が伴う化膿性乳腺炎です。

■うっ滞性乳腺炎
乳腺や乳管に乳汁がとどまってしまう(うっ滞)と、乳房が腫れ赤みを帯び、疼(うず)くような痛みや熱感を感じます。乳汁のうっ滞を除去することで症状は改善されます。授乳や搾乳、マッサージなどを積極的に行うことが重要です。

■化膿性乳腺炎
乳頭の亀裂などの損傷によって乳頭から入った細菌によって発症します。乳頭周辺、乳房全体に疼くような痛みや膨張、熱感などを感じ、悪寒を伴う高熱が出ることもあります。発症したら、その段階できちんと治療やケアを行い、完治させておくことが重要となります。なお、症状がひどくセルフケアでは治まらないようであれば、医療機関を受診してください。早期に抗菌薬を投与することで細菌感染を回避できます。抗菌薬を投与した場合、授乳に関しては医師の指示に従ってください。

「乳腺炎かも」と思った時の対処法

まずはしっかり赤ちゃんに飲んでもらう

乳腺炎になってしまうと、痛くて母乳をあげるのもつらくなります。だからといって母乳をあげずミルクに切り替えてしまうと母乳が溜まってしまい、痛みの増大や症状の悪化へつながる可能性があります。しっかり赤ちゃんに飲んでもらうことが重要です。

無理せず受診する

赤ちゃんに飲んでもらっても症状が改善しない場合は、自己判断でマッサージや市販薬を使うのではなく、医療機関を受診しましょう。

【助産師解説】乳腺炎対処法!効果的な自宅ケアとマッサージの方法

https://woman.mynavi.jp/kosodate/articles/3527

乳腺炎のような症状が出たとき、自宅ですぐにできるケアやマッサージ方法を助産師が教えます。乳腺炎という言葉はよく耳にするけど、具体的にどのような症状なの? という疑問にもお答え。発症リスクや予防方法についても知っておきましょう。

食事の改善と授乳法

バランスのよい食事を心掛ける

食事の内容と乳腺炎の関係にははっきりとしたデータがあるわけではありませんが、ママの健康のためにも、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。なお、摂取カロリーは、妊娠期間を経るにつれ増えて行き、産後の授乳時期には非妊娠時よりも「350kcal」多く摂取することが推奨されています。[*1]

授乳法を確認する

適切な授乳法は、乳腺炎の予防だけでなく、赤ちゃんやママの負担軽減にもつながります。ここでは、正しい授乳間隔や授乳の際の赤ちゃんの抱き方、おっぱいの飲ませ方などを確認していきましょう。

■正しい授乳間隔
生後1ヶ月に満たない新生児のころは、1日8~10回が目安ともいいますが、授乳間隔があかず1日10回以上の頻回授乳になることも多くあります。母乳は1日に何度飲ませても大丈夫。授乳間隔にムラがあってもそこまで心配する必要はありません。

生後2~3ヶ月目くらいになると、昼は約3~4時間、夜は約6~7時間の授乳間隔になってくるでしょう。満腹の感覚が分かり、飲む量が調整できるようになるため、母乳を飲む量が減るケースもあります。ただし、体重増加が順調ではない場合には、母乳が足りていない可能性も考えられます。この場合は、早めに医師に相談しましょう。

■授乳時の赤ちゃんの抱き方
赤ちゃんの抱き方には「横抱き」の他にも、縦抱きや脇抱きなどがあります。ママがリラックスできる抱き方で、赤ちゃんと目を合わせてスキンシップを取り、正しい姿勢で授乳しましょう。

■母乳の飲ませ方
乳首だけではなく、乳輪までくわえさせ飲ませることが重要です。上手く飲めていない時は抱き方を変えてみるとよいでしょう。また、授乳後は母乳とともに飲んだ空気を出すため、赤ちゃんにゲップをさせてあげてください。

まとめ

乳腺炎は、普段の食事や授乳方法を見直せば、予防することも期待できます。ちょっと意識するだけでできるセルフケアも多いので、ぜひ実践してみましょう。乳房に痛みが生じ、乳腺炎が疑われる場合には、まずしっかり赤ちゃんに飲んでもらい、症状が改善しないときには我慢せずに早めに受診しましょう。

参考文献
[*1]厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)の概要」

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.08.27)

※記事の修正を行いました(2019.06.12)

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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