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2021年11月26日 07:00 更新

つわり中にカレーを食べていい?知っておきたいポイントとおすすめのレトルトアレンジ【管理栄養士監修】

つわり中はさっぱりしたものや酸味のあるものを好むケースもあれば、味がしっかりしているカレーのような料理が食べたくなるケースもあります。カレーが食べやすいけど、カレーに使用されているスパイスの影響が気になるという方もいるでしょう。妊婦さんがつわり中にカレーを食べる際のポイントをお伝えします。

つわり中にカレーを食べるのはアリ?

カレーを食べる女性

つわりの時期にカレーを食べたくなるという妊婦さんもいらっしゃると思います。カレーはどちらかというとこってり系なので、つわり中の食べ物として適しているのか、気になるかもしれませんね。

つわり中にカレーを食べてもOK

つわり中にカレーを食べることは問題ありません。つわりで食べられるものが限られるならば、その時に食べられるものを食べるようにしましょう。

 カレーが食べやすいという人は珍しくない

つわりになると、吐き気や嘔吐、食欲不振のほか、味覚・嗅覚の変化といった症状があらわれることもあります。症状のあらわれ方はさまざまですが、そのなかで、「カレーが食べたくなる」「カレーなら食べられる」という人も少なくないようです。

つわり中にカレーを食べて症状は悪化しない?

 脂質が多いので胃もたれの可能性はある

カレーのルーには油が多く使われています。妊娠中はホルモンの影響で胃の動きが悪くなりやすい状態です。そのため、消化に時間がかかる油を多く摂取すると、胃もたれを感じやすいといえます。

また、つわりの症状はその日、その時の体調によっても変化します。これまで平気だったにおいで気分が悪くなることもあります。カレーに限らず、つわり中の食べ物は体調を見ながら選んでくださいね。

つわりの時に食べやすいおすすめメニュー

もちろん、カレーのようなこってり系がダメな人もいるでしょう。そんな時には軟らかくて消化のしやすいものにしてみてはいかがでしょうか。おかゆや、うどん、そうめん、にゅうめんといった麺類は軟らかくてのどに通りやすい食べ物です。

また、豆腐茶碗蒸し、卵豆腐もツルっとしていて食べやすいでしょう。冷たいものや、酸味のあるものもおすすめです。自分に合ったものを見つけてみてくださいね。口に入れる時、一口で食べられるように小さくすると食べやすくなります。

関連記事▶つわりでも食べれるものが知りたい!軽減のコツと食べやすい食品

妊婦はカレーのスパイスを摂っても大丈夫?

カレーパウダー

市販のカレールーを使えば手軽に作ることができるカレーですが、カレーにはさまざまなのスパイスが使われています。妊娠中にカレーのスパイスを食べていいものなのか、気になるところですね。

通常の食事であれば心配は少ない

カレールーには、一般にターメリック(ウコン)、クミン、コリアンダーなどのスパイスが使われていますが、これらのスパイスは食欲をかきたててくれたりします。いわゆる食事としてこれらのスパイスを摂ることは問題ありません。たとえば、ターメリックのサプリメントを摂る、そのままスパイスを毎日多量に摂取するというようなことは避けた方がいいでしょう。

激辛カレーは注意

カレーの辛さのもとになる香辛料の1つが唐辛子ですが、唐辛子の成分であるカプサイシンを大量に摂取すると、のどや胃の粘膜が荒れたりすることがあります[*1]。また、影響が強い場合には吐き気や嘔吐、高血圧などの症状があらわれることも[*2]。激辛カレーなど刺激が強いものは避けるようにしましょう。

レトルトカレーのアレンジがおすすめ

レトルトカレー

すぐに食べたい時や調理がつらい時は、温めるだけで食べられるレトルトカレーが便利です。その際、ちょい足しアレンジで栄養バランスをよくしたり、味に変化を持たせてみてはいかがでしょうか。

食材をプラスして栄養価をアップ

カレーに合わせやすい食材で、つわり中の妊婦さんにおすすめのものをピックアップしました。参考にしてくださいね。

トマト:酸味で食べやすさがアップ
鶏むね肉、ささみ:つわりの症状を軽減するとされるビタミンB6を多く含む
牛肉などの肉類やサケなどの魚:たんぱく質食品として
じゃがいもなどの芋類:熱に強いビタミンCやエネルギーになりやすい糖質を含む
ブロッコリー、ほうれん草、小松菜、オクラ:これらの緑黄色野菜には葉酸やカルシウムが豊富
豆腐や厚揚げ(生揚げ):豆腐を入れるとあっさり食べやすく、食べ応えを求めるなら厚揚げもおすすめ
チーズ:カルシウムが摂取でき、うま味もアップ。塩分が多くなってしまうので量はほどほどに。とろけるチーズはしっかり溶けるまで加熱する(※1)

※1 パッケージに「加熱してお召し上がりください」などと書かれている商品はしっかり火を通しましょう。また、ナチュラルチーズを食べる場合も、食中毒の予防のために十分な加熱を心がけてください(プロセスチーズはそのままでも食べられます)。
関連記事▶妊婦はチーズを食べてもいい? 安心な食べ方は?

カレーに厚揚げを入れるのは意外かもしれませんが、おいしいですよ♪
厚揚げを沸騰している湯の中に入れれば加熱と油抜きが同時にできます。
水気を取って食べやすい大きさに切った厚揚げをトッピングすれば、あっという間に厚揚げカレーライスの出来上がりです。

ちょい足しで味に変化をつける

いつものレトルトカレーに隠し味を加えて、手軽にカレーの味を変化させてみるのもいいですね。

はちみつ:はちみつの甘みでカレーの味がやわらかく(※2)
ヨーグルト:ヨーグルトでやわらかな酸味がプラスされる
しょうが:さわやかな風味のカレーに。また、しょうがには妊娠中の吐き気をやわらげる働きがあるともされる[*3]

いずれも少量でも味が変わるので、好みに合わせて少しずつ様子を見ながら加えてください。

※2 はちみつは1歳未満の乳児に与えてはいけない食品ですが、妊婦が食べても問題はありません。
関連記事▶妊婦も蜂蜜を食べちゃダメなんだっけ?気をつけたい食べ物

つわりが終わったら食べる頻度に注意

カレーを食べる

カレールーには油が多く使われているため、カロリーが高めです。そのため長期間にわたってカレーばかり食べていると、体重が増えすぎてしまう可能性があります。また、塩分の摂りすぎやスパイスの影響のこともあるので、つわりが落ち着いてきたら食べる頻度に気を付けた方がよいでしょう。

関連記事▶妊婦はカレーを食べてもいい? 食事で注意すべき7つのポイント

まとめ

食べ方の工夫は必要ですが、妊娠中にカレーを食べても問題ありません。刺激の強いカレーを好きな人もいると思いますが、身体のために激辛カレーは少しお休みしてもいいかもしれませんね。カレーは一皿で主食、主菜、副菜を摂れる優秀なメニューです。また、入れる食材も自由なのでアレンジ次第で味の幅が広がります。体調に合わせていろいろ試してみてくださいね。

(文:二橋佳子 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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