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2021年03月10日 12:16 更新

【医師監修】妊娠初期・中期・後期別 赤ちゃんを迎える準備でやっておくこと

妊娠していることがわかったら、出産に向けて少しずつ赤ちゃんを迎える準備を進めていきましょう。妊娠期間中、何も考えずに過ごしてしまうと、あっという間に出産を迎えてしまい後悔することもあります。妊娠中だからこそやるべきことも多いので、計画を立てて妊娠生活を効率よく楽しんでみてはいかがでしょうか。

妊娠初期にやること

妊娠初期・中期・後期を乗り越えて無事に産まれた赤ちゃんを抱くママ
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妊娠4ヶ月までの妊娠初期は、体が少しずつ変化をし始める時期です。妊娠3ヶ月ごろにはつわりのピークを迎える人も多いでしょう。無理をせずに、ゆったりと過ごしながら、妊娠や出産に関する知識を身につけていきましょう。

産婦人科を受診しよう

生理がいつもより遅れている、胃がムカムカする……など、「なんだかいつもと違う」と思ったら、それは妊娠のサインかもしれません。普段から生理周期が規則正しい人が、生理予定日より1週間以上遅れたときは、妊娠の可能性を考えたほうがよさそうです。ただし、女性の体のリズムは環境の変化やストレスなどに影響を受けやすいため、生理が遅れることも珍しくないもの。生理の遅れから妊娠の可能性を見分けるのは難しいため、体調の変化にも気を配り、普段との違いが気になるときは、早めに産婦人科を受診するようにしましょう。

生理が遅れているとき、「妊娠検査薬」を使うと、家庭で妊娠の可能性を調べることができます。妊娠検査薬は所定の部分に尿をかけるだけで簡単にチェックが可能です。陽性の反応が出たら、妊娠の可能性が高いといえます。ただし、異常妊娠の場合も反応するため、赤ちゃんが無事に育っているかを確認するためにも、早めに産婦人科を受診しましょう。

妊娠していた場合は、推定妊娠週数や出産予定日、妊婦健診などについて説明があります。妊娠の時期別に、定期健診内容や頻度が異なります。赤ちゃんやママの健康状態をしっかりチェックするためにも、妊婦健診は定期的にしっかり受けましょう。

母子健康手帳を交付してもらい妊娠や出産について学ぼう

妊娠していることがわかったら、お住まいの自治体の役所で妊娠届を提出して母子健康手帳をもらいましょう。母子健康手帳は、子供の成長と健康を記録する大切なものです。妊婦健康診査や乳幼児健康診査、予防接種の接種状況などの記録が一つの手帳に記載されます。かかりつけの医師でなくてもこの手帳を見れば妊娠の経過がわかるため、一貫性のあるケアを受けられます。また、妊娠期から乳幼児期にいたるまで知っておくべき情報が書かれているので、目を通しておきましょう。妊娠中の注意点などは早めにチェックしてください。

生活習慣を見直して栄養バランスのよい食事を!

妊娠中のママの食事は、おなかの赤ちゃんの体づくりに利用されるので、栄養に気をつけたいもの。特に、赤ちゃんに障害が起こるリスクを減らすために欠かせない葉酸や、貧血になるのを防ぐ鉄分は、妊娠初期から積極的にとりましょう。

妊娠中の喫煙や飲酒は、おなかの赤ちゃんに深刻な影響を及ぼす可能性があるので絶対にやめてください。家族など周囲に喫煙者がいる人は受動喫煙にも気をつけましょう。また、コーヒーや紅茶、日本茶などに含まれるカフェインも赤ちゃんに影響があります。1日にコーヒー2、3杯程度であれば問題がありませんが、妊娠中は麦茶など、たくさん飲む場合はできるだけカフェインが含まれていない飲み物を選びましょう。

ゆっくりした時間を過ごそう

体調が不安定になりがちな妊娠初期は、安静に過ごすのが理想です。仕事を続ける場合、体にも心にも大きな負担をかけないようにしましょう。この時期はつわりで辛い日が多いもの。とくに初めての妊娠の場合、不安に感じることも多いかもしれませんが、つわりは妊娠12週ごろ(妊娠4ヶ月の1週目)から楽になり始めて 16週ごろ(妊娠5カ月の1週目)までには自然に症状がなくなることが多いと言われています。妊娠初期は無理せず、ゆっくり過ごすようにしましょう。

マタニティ用品をそろえよう

妊娠4ヶ月ごろには、そろそろマタニティウェアの準備をしても。マタニティブラやマタニティショーツ、Aラインのワンピースやチュニック、ストレッチタイプのパンツ、ヒールの低い靴やスニーカーなど、自分好みのマタニティウェアを探してみて。最近は、おしゃれなマタニティウェアも増えてきているので、楽しんで選んでみましょう。

妊娠中期にやること

妊娠初期・中期・後期を通して適度な運動をする妊婦たち
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妊娠4ヶ月後半~妊娠7ヶ月の妊娠中期になると、心身共に落ち着いてくることが多いでしょう。

体調に合わせてリフレッシュしても

妊娠中期に入ったら、医師に許可を得て運動を始めるといいでしょう。マタニティヨガやマタニティビクス、マタニティスイミングなど、妊娠中にできる運動はいくつかあります。体力づくりだけでなく、妊婦仲間をつくるきっかけにもなりますよ。

また、パパとデートを楽しむのにも最適な時期です。子供が産まれると、パパとふたりきりで過ごせる機会は一気に減ってしまいます。子連れでは行けないムードのあるレストランなどで貴重な時間を過ごしましょう。同様に、友人と気兼ねなく会うことも難しくなるので、ランチやお茶などを楽しんでおくといいでしょう。映画館や美術館などに出かけてもいいですね。

ただし、インフルエンザなど、感染症の中には妊娠中にかかると重症化しやすいものがあるので、かからないように気をつけなければなりません。人混みなどはできるだけ避けてくださいね。

子供用品を見に行こう

産後必要になる、赤ちゃんの肌着やウエア、おむつ、授乳やミルクためのグッズ、寝具、ベビーカー、チャイルドシートなどの用意をはじめましょう。かわいいベビーグッズを見ると、つい衝動買いしがちですが、無駄のない買い物をするために、出産前には定番の肌着など最小限をそろえるようにして、ウエア類は産後に買い足すのがおすすめです。子供の成長はあっという間ですから、すぐにサイズが合わなくなります。中古品やレンタルを利用したり、まわりに相談すると譲ってもらえるものもあるかもしれないので、検討してみるといいでしょう。

両親学級に参加しよう

両親学級は、産院主催のものや、お住まいの市区町村の保健所などで開催されています。出産までの流れや呼吸法のほか、栄養指導や新生児の沐浴のやり方まで幅広く教えてもらえます。同じ時期に赤ちゃんを産む人が集まるので、情報交換や悩みを共有できる友達をつくれる場でもあるので活用しましょう。パパ向けの体験指導に参加すると、父親としての自覚も目覚めやすく、夫婦で子供を育てていくための知識や絆も強くなるでしょう。

歯の治療をしておこう

妊娠中はホルモンバランスの関係で唾液の分泌量が減って口の中の自浄作用が低下することなどから、虫歯や歯周病になりやすいのです。体調が安定してきたら歯が痛くなくても歯科検診を受けて、おなかが大きくなる妊娠後期を迎える前までに治療を終わらせられるようにしておきましょう。

歯医者さんには事前に妊娠していることを必ず伝えてください。妊娠中でも使える薬を用いるなど配慮してくれます。

美容院へ行こう

妊娠後期になると、おなかが大きくなってシャンプー台に仰向けになるのが苦しくなってしまいます。そうなる前に、美容院へ行っておきましょう。しばらくカットできなくなることを考慮し、美容師さんと相談してヘアスタイルを決めるといいでしょう。

妊娠後期にやること

妊娠初期・中期が終わって後期になると出産の準備をする女性
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妊娠8~10ヶ月の妊娠後期に入ったら、本格的に赤ちゃんを迎える準備を始めましょう。

赤ちゃんを迎える部屋づくりをしよう

家の中の不用品を処分し家具の配置を変えるなどして、赤ちゃんのためのスペースを確保しておきましょう。赤ちゃんを寝かせる場所や、赤ちゃん用品を置くためのスペースが必要です。赤ちゃんを世話しやすいような生活動線を考えたレイアウトにしておくと便利です。また、赤ちゃんのために清潔を維持しやすい状態にしておきます。出産前にカーテンやカーペット、エアコンなどもきれいにしておくといいでしょう。

赤ちゃんにとって危険なものがないかのチェックも忘れないでください。転倒や転落をはじめとして、幼い子供の事故のほとんどが家庭内で起きています。赤ちゃんが間違って口に入れてしまいやすい細々としたものも片付けておきましょう。

出産準備をしておこう

いつ陣痛がはじまって出産することになってもいいように、早めに必要なものをまとめておきましょう。入院・出産するための準備が整っていると精神的にも安心できます。産院で用意してくれているものもあるので、入院するときに持っていくものを事前に確認してから買いそろえてください。万が一の場合に備えて、持ち物リストはパパと共有しておきます。また、陣痛が起きたときの産院までの交通手段やパパとの連絡のとり方も話し合っておきましょう。

入院する際に必ず必要となる母子健康手帳や健康保険証、診察券、印鑑、タクシー代などは臨月に入ったら常に持ち歩いてください。入院生活に必要なものなどは大きめのバッグにまとめて部屋に置いておけば、いざというときにパパに後から持ってきてもらうことも可能です。入院費用の準備などもあらかじめパパと話し合っておき、退院時に持ってきてもらいましょう。

まとめ

妊娠すると体にさまざまな変化が起こり、精神的にも不安定になりがちです。しかし、妊娠している40週は長いようで、あっという間に過ぎ去るものです。後悔をしないように、妊娠初期・中期・後期の特徴をしっかりと把握して、自分のライフスタイルを考えるきっかけにしてください。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2020.03.02)

記事を監修してくれた<高橋しづこ先生>プロフィール

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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