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2021年04月05日 10:46 更新

【医師監修】妊娠したかも!? 妊娠チェックすべき時の症状とは?

もしかしたら妊娠したかもしれないと感じたら、妊娠初期の特徴をチェックしてみましょう。妊娠初期の概念から、この時期に起こりやすい症状、注意したいことを紹介します。妊活中の方は詳細を確認しておき、妊娠したときに備えましょう。

妊娠かも...初期症状は!?

妊娠検査薬を使って妊娠したかもしれないことをチェックする
Lazy dummy

妊活中の方にとって、妊娠時の初期兆候は見逃したくないもの。どんな症状があるのか確認しておきましょう。

妊娠初期とは

日本で使われる妊娠週数の数え方では妊娠4ヶ月までを「妊娠初期」といいます。今回はその中でもごく早い時期について見てみましょう。

妊娠0週は、実は妊娠していません。妊娠週数は、最終月経開始日を便宜的に0週0日とカウントするため、まだ排卵も起きていないのです。

妊娠1週は排卵の準備が進み、生理が28日周期の場合、妊娠2週ごろに排卵があります。この時期に卵子と精子が出会えば受精卵になります。

そして、受精卵が子宮内膜に無事着床して初めて妊娠成立となり、この時期が妊娠3週ごろになります。

なお、妊娠週数は、生理周期が28日型を基準としているため、たとえば生理周期が35日型の場合は排卵日がずれてしまいます。また、今まで生理周期が規則的だったとしても、早まったり、遅くなったりすることはあり得るため、排卵日は目安として見ておくようにしましょう。

妊娠したかもと思わせる症状はホルモンバランスの変化が引き起こす

妊娠していない場合でも排卵から生理がくるまでの期間に、妊娠したような症状を感じることがあります。この時期は女性ホルモンのプロゲステロンが増加し、そのために不調を感じる人もいて、胸の張り、イライラ、体温の上昇、体のだるさなどといった症状を訴えることがあります。

実は月経前症候群(PMS)と妊娠初期症状はとても似ていて、区別がつきにくい場合も多くあります。月経前症候群では、精神神経症状として情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力低下、睡眠障害などがあります。また、自律神経症状としてのぼせ、食欲不振、過食などがあり、身体症状として腰痛、頭痛、むくみ、お腹の張り、乳房の張りなどがあります。妊娠だと思ったら生理がきたり、PMSだと思っていたら妊娠していたりする可能性もあることは覚えておきましょう。

妊娠初期の症状とは

受精卵が着床しても症状がないことがほとんどですが、人によってはホルモンの変化を敏感に察知して、胸が張りやすい、体がだるい、イライラしやすい、眠気が強いと感じる人もいます。体の変化を感じたら、妊娠の可能性も考えましょう。

体のだるさや熱っぽい感じで、風邪と間違うこともあります。微熱があると勘違いして薬を飲んでしまう方もいるため、妊娠を望む方は注意してください。

なお、つわりは早い人で妊娠5~6週ごろよりあらわれます。個人差がありますが、生理が遅れて妊娠検査薬を使用する時期くらいから少しずつ出てきます。

妊娠の可能性を調べるために妊娠検査薬でチェック

「妊娠したかも」と思ったら、市販の妊娠検査薬を使用して調べてみましょう。妊娠してから女性の体で作られるhCG(ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン)は、着床後より分泌されているので4週前でも陽性になる事があります。感度の高い妊娠検査薬を使うと、生理予定日あたりから検出できる事があります。

早めに医師の診断を受ける

家庭で妊娠検査薬を使い陽性反応が出たら、早めに医療機関を受診しましょう。

妊娠検査薬だけで判断せずに、速やかに受診すること

市販の検査薬の精度は高く、陽性反応が出ているならほぼ間違いなく妊娠していると思って下さい。早めに受診が大切なのは、正常な妊娠でない場合に医学的な管理が早期に必要なことがあるからです。

そのひとつが、子宮外妊娠(異所性妊娠)です。子宮外妊娠でも通常の妊娠と同じ様に検査薬で陽性となるため、婦人科の診察が必要になります。たとえば子宮以外の着床した部分で破裂を起こし、大量出血を起こし母体の命の危険性もあります。

病院へ行くタイミング

家庭で妊娠検査薬を使い陽性反応が出たら、速やかに医療機関を受診しましょう。

大切な病院選び

妊娠がわかったら、出産する病院選びをしましょう。インターネットで産院のホームページを見たり、口コミサイトなどをチェックするほか、ガイドブックや先輩ママの声など幅広く情報集めをすることをおすすめします。産院を決めたら、早めに分娩予約をおすすめします。人気の病院では満員になってしまうこともあるため、担当医の先生と相談しましょう。

周産期センターのある医療施設や、分娩スタイルの異なる産院等、自分にあった施設を選択します。また、定期的に受ける妊婦健診の方法も医療施設によって違います。どのように妊娠生活を送り、ご家族と相談し、分らない事があれば担当医のアドバイスを受けながら自分にあった施設を選びましょう。

地域によってはセミオープンシステムという形式があります。これは分娩を扱わない産婦人科クリニックと大手の病院とが提携して、34週頃までの妊婦健診は、通いやすいクリニックなどの施設で行い、それ以降分娩までは分娩登録施設で管理するシステムです。夜間や緊急時は登録先の施設で対応が可能で、健診の待ち時間が短い等、妊婦の方の負担が少ないシステムとなっています。検診の待ち時間が短かい、分娩先の病院を選ぶときのアドバイスがもらえるなど利点の多いシステムです。

妊娠初期症状が現れない人も

症状には個人差がある

つわり(悪心、嘔吐)がある人の割合は、50~80%ですので、妊娠初期につわりがない人がいるのも事実です。妊娠初期の特徴的な症状はつわりですが、その他、胸の張りや乳首の色の変化も感じやすくなります。したがって、つわりがない人でも、なんとなくいつもと違うと感じるものです。しかしこれらの症状も個人差があって、はっきりとした症状が出ない人もいます。

初期症状が現れない人の懸念点

妊娠してもあまり変化を感じられず、お腹が大きくなるまで気が付かない人もいます。さらに普段から月経周期が不規則であれば、いつもの月経不順と勘違いしてしまい、妊娠初期の症状を見逃して、早期にチェックできない場合もあります。

妊活中は定期的に産婦人科へ

妊娠を希望する女性は、定期的に産婦人科の診察を受けましょう。普段から基礎体温を計り、体調の変化にも早く気が付く体制をつくっておくといいでしょう。早期に妊娠がわからないと、子宮外妊娠を見逃すリスクや、赤ちゃんに問題を起こす感染症を予防できないリスク、赤ちゃんの発育に影響を及ぼす可能性もある薬を不用意に飲んでしまうリスクなどが大きくなってしまいます。そのようなことを避ける意味からも、産婦人科を定期的に受診しましょう。

まとめ

妊娠の初期症状の出方には個人差があるため、妊娠に気付くのが遅れてしまうことがあります。それを防ぐため、自分の体調の変化にも気を配り、気になるときは速やかに産婦人科で診察を受けるようにしましょう。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.07.30)

※記事の修正を行いました(2019.06.06)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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