ゼロからわかるパパの育休。フロー、お金、仕事の調整… 気になるアレコレを解決! #読む両親学級

ゼロからわかるパパの育休。フロー、お金、仕事の調整… 気になるアレコレを解決! #読む両親学級

プレママ・パパに送る「読む両親学級」。今回のテーマは、パパの育児休業。 最近よく耳にするようになったけど、メリットや細かな制度・フローについては、よくわからないという人も多いのではないでしょうか。ママにもパパにも、みんなにとってうれしい制度、パパの育児休業をわかりやすくお伝えします。


プレママが今知りたい情報をお届けする連載企画、「読む両親学級」。第3回目のテーマは、「パパの育児休業」。最近よく耳にするようになりましたが、実際の取得者はまだまだ多くないのが現状です。そこで、先輩パパでもあり、男性の育休取得促進活動を行うお二人が、パパが育休を取得するメリットや、制度の基礎知識、気になるお金のことをわかりやすくレクチャー! さらに、来年度から変わる育休制度についても教えてもらいました。

子どものかわいさ、成長の喜びを肌で感じる。
パパの育児休業のメリットとは?

グラフ002

そもそもパパが育休を取ると、どんな良いことがあるのでしょうか? 実体験を交えながら、パパ育休のメリットを教えてもらいました。

塚越学さん

新生児時期の赤ちゃんと1日過ごすことでリアルな大変さがよくわかり、「育児をママひとりに任せてはいけない」と、パパの育休の必要性を痛感しました。育児は仕事よりハードでしたが、苦労や喜びを夫婦で共有できた分、妻との信頼関係がより深まったと思います。また、子どもが生まれるごとに私が育休を取得し育児家事スキルを上げたことで、専業主婦だった妻がフルタイム勤務で仕事復帰できました。(塚越さん)

渡邊大地さん

子どもの世話を通して“親になった自覚”を持てたことはよかったと思います。お腹の中で赤ちゃんを育てるママと比べ、パパは親になる実感を得る機会がどうしても少ないものです。私も実際に育児を体験し、大変さと子どものかわいさを肌で感じたことで、本当の意味で父親になれたような気がします。(渡邊さん)

ママだけじゃなくパパだって取得できる! 育児休業の基本

いざ育休を取得しようとした場合、現在の制度はどうなっているのでしょうか。どの時期にどれくらいの期間を休めるの? 要件や申請期限は? パパの育児休業の基礎知識をチェックしていきましょう。

「育児休業=パパには取りづらい」という風潮があるのは事実ですが、育児休業は、パパもママ同様に取得できます。取得可能期間は、原則子どもが1歳になるまでで、育児休業開始予定日の1ヵ月前までに会社への申し出が必要です。 育休中は原則無給ですが、雇用保険に加入しており一定の条件を満たしていれば、「育児給付金」が支給されます。(渡邊さん)

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育休の取り方いろいろ
その1:産後8週間以内に取れば、2回取得できる
「パパ休暇」

さらに、知っておきたい育休の特例を2つ紹介します。
まずひとつ目は、「パパ休暇」。産後8週間以内にパパが育休を取得すると、子どもが1歳になるまでの間にもう一度育休を取得できるという制度です。
取得要件は、「子の出生後8週間以内に育児休業を取得していること」、「子の出生後8週間以内に育児休業が終了していること」の2つ。
育児休業は原則1回しか取得できませんが、「パパ休暇」なら2回に分割しての取得ができるので、ママの産後と復職時のサポートをできるなど、より柔軟な育休の取り方が可能になります。(塚越さん)

その2:1歳2ヵ月まで、休業対象期間を延長できる
「パパ・ママ育休プラス」

もうひとつは、「パパ・ママ育休プラス」。パパとママの両方が育児休業を取得する場合、育休の取得限度を2ヵ月先まで(子どもが1歳2ヵ月になるまで)延長できる制度です(※)。 取得の要件は、「子が1歳に達するまでに夫婦ともに育児休業を取得していること」、「本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること」、「本人の育児休業開始予定日は、配偶者がしている育児休業の初日以降であること」の3つ。 「パパ休暇」と併用すれば、育休制度を最大限に活用することができます。(渡邊さん)

※1人当たりの育休取得可能最大日数(産後休業含め1年間)は変わりません

いつ、どのくらい取るのがいいの?
育休取得の実例をチェック

育休期間の選択肢はひとつではなく、制度を組み合わせることで、それぞれの家庭に合ったスタイルで取得できます。パパ休暇や、パパ・ママ育休プラスを利用した実例をご紹介します。

【引継ぎ型】

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ママの職場復帰に合わせて、一定の引継ぎ期間をかぶせて取得。保育園の急なお迎えもパパが対応できるので、ママは仕事に集中できます。ママとパパが一緒に育児をする時間があり、お互い安心してバトンタッチできるのも◎。

【産後サポート型】

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子どもの誕生に合わせて取得。出産直後は、精神的にも体力的にもママへのケアが最も必要な時期。産後すぐ育休が取れると、ママも心強いでしょう。

【産後サポート併用型】

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「産後サポート型」の応用が、「産後サポート併用型」。パパ・ママ育休プラスを利用することで、産後に加え、ママの職場復帰のサポートも可能になります。

【共に育児型】

グラフ002
ママの育休スタートからパパは2〜3ヵ月後ろにずらして育休を取得。仕事が忙しいパパでも、閑散期などに育休期間を調整できます。夫婦の育休の重なる期間が長期間となるようにし、夫婦の子育ての足並みを揃えパートナーシップを深めることができます。

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より取得しやすく。2022年度からはじまる、制度改正のポイント

2022年度に、よりパパの育休が浸透するよう育休制度が改正されます。特に注目したい、改正後の3つのポイントを教えてもらいましょう。

①「男性版産休」の新設

「出生時育児休業」という、いわゆる“男性版の産休”が新設されます。これは子供の生後8週間までの間に最大4週間まで休める制度。期間内であれば2回に分割して取得できます。休業の申し出期間は、育休開始予定日の2週間前までに変更(現行は1ヵ月前)。さらに、会社の合意があれば、育休中でも育休期間の半分を上限として就労できます。

②事業主の措置義務化

企業は、男性育休を取得しやすい環境を整え、子どもが生まれる男性社員に対して育休制度等を知らせ、「育休が取れますよ。取得しますか?」と、取得の確認をすることが義務化されます。これは大企業だけでなく、中小企業も同じです。

③「従来の育休制度からの改善策

「出生時育児休業」以外の育児休業を、2回まで分割して取得できるようになります。つまり、男性は出生時育児休業と合わせると4回まで分割できるようになり、より一層柔軟な取り方が叶うように。また、現行の「事業主に引き続き雇用された期間が1年以上である者」という要件が廃止(労使協定などの条件で除外も可)され、育休取得の対象者が拡大されます。

\ 教えて!先輩パパ /
ここが知りたい!

これから育休を取得予定、取得しようか迷っているというママ・パパにアンケートでお悩みを募集。塚越さんと渡邊さんが、お悩みを解決します!

Question 01 Question 01

育休取得中の家計が心配です。給付金の入金フローや時期が気になります。

イラスト9
Answer Answer
渡邊大地さん

育休中に給料は出ませんが、その代わりに「休業開始時賃金日額×休業日数×67%」(育休開始6ヵ月目以降は50%)の給付金が支給され、社会保険が免除されますので実質手取りの8割が保証されます。ただ、育休開始から最初の給付金の支給までに2~4ヵ月程かかるので、給料の2~3ヵ月分程の資金を用意しておくと安心です。(渡邊さん)

塚越さん

一時的に収入は減るかもしれませんが、パパと交互に育休を取得しママが元の職場に早期で復職できた方が、中期的に見たときの家計のインパクトを最小限にできます。パパが育休を取るのは、夫婦ふたりで働き、チームで子育てするための“家族体系を整えるまでの投資”だと考えみてはいかがでしょうか。(塚越さん)

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Question 02 Question 02

パパが職場復帰後の仕事や出世への影響を気にしていて、育休を前向きに検討してくれません。

イラスト
Answer Answer
塚越さん

育休取得を理由に不当な減給をしたり、昇進を妨げることは法律上禁止されています。とはいっても、職場に迷惑がかかるかも、評価が下がるかも、職場に前例がない、など不安に思うことも多いでしょう。取得した人に話を聞くと「取ると決める」ことで、数ヵ月前から引継ぎ準備対策をしよう、評価や賞与の基準を確認して上司と相談しよう、フロントランナーになれば後輩たちにつながる、とポジティブな姿勢で不安は克服できるといいます。それでも育休が不安なら、有休を使った「隠れ育休」を検討してみるのも手です。(塚越さん)

渡邊大地さん

「産後2ヵ月はサポートしてほしい」、「育児ができる限られた時間をもっと大切にしてほしい」など、なぜ育休を取ってほしいか、ママの素直な気持ちをパパに伝えてみてはいかがでしょうか。仕事を頑張るパパの根底には、「家族と幸せに過ごすため」という思いがあるはずです。言われてはじめて気づくこともあるので、お互いが納得するまで本音で話し合えるといいですね。(渡邊さん)

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「どっちが取る?」と相談する時代。思い込みは捨てて、理想の育児を話し合おう

最後に、全国のプレパパに向けてメッセージをいただきました!

渡邊大地さん

私は第一子のとき、産後1ヵ月休みを取ったものの、ほとんど育児に参加していなかったため、長男がなついてくれず、愛着の形成が今でも課題です。休みの間何をしていたかというと、ひたすら子どもの写真を撮って、毎週せっせとアルバムを作っていたんです。当時はこれも育児だと思っていたのですが……。のちのち妻に指摘されたときに、「今まで僕は何をやっていたんだろう」と、とても反省と後悔をしました。

愛着の形成は、乳幼児期にどれだけ子どもと関わったかが影響するということを身をもって学んだので、みなさんにはぜひこの時期を大切にしてもらいたいです! と言っても、育休を取れないとだめということでは決してありません。取得できなかった場合、休日はパパが育児を担当するなど、積極的にかかわる時間を作ることが大切だと思います。(渡邊さん)

坂塚越さん

大切なのは、男女の「思い込み」を断ち切って白紙から夫婦で話し合うこと。子育てはチームで行うもの。最初からママが取るものと決めつけずに、「どちらがどのタイミングで育休を取るか」を話してみましょう。そうすることでお互いが育児を自分事として意識するし、それぞれが不安に思っていることや理想の育児のスタイルも見えてくるはずです。

また、産後のメンタルヘルスは命にかかわる問題なので、産後8週間はママの心身の回復を最優先し、そのために自分は何ができるかを考えましょう。育休以外にも、「自分のことは自分でする」、「家事をする」、「妻の話を聞く」など、いくらでもママの負担は軽減できるはずです。不確定要素ばかりの子育てに疲労する中、「19時になればパパが帰ってきてくれる!」など、帰宅時間はせめて安定させる工夫をすれば、ママの安心につながりますよ。(塚越さん)

次回のテーマはこちら

―― 余裕を持って、準備を。出産準備編 ――

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塚越学さん
<監修者プロフィール>
塚越学さん
NPO法人ファザーリング・ジャパン理事/(株)東レ経営研究所ダイバーシティ&ワークライフバランス推進部 チーフコンサルタント
長男の誕生を機に、2008年5月よりNPO法人ファザーリングジャパン会員として、父親の育児・夫婦のパートナーシップなどのセミナー講師や、イベント企画等を行う。三児の父で3人それぞれで育休を取得。
渡邊大地さん
<監修者プロフィール>
渡邊大地さん
株式会社アイナロハ 代表取締役/札幌市立大学看護学部 非常勤講師
大学卒業後、会社員を経て、2011年に株式会社アイナロハを設立。 2012年より「産後サポート “ままのわ”」事業をスタート。自治体の産後サポート事業、全国の産院での両親・父親学級の開催、講演など、多方面で活躍中。三児の父。
<監修者プロフィール>
中山美里さん
ライター・ファイナンシャルプランナー
ワーキングマザー向けWEBメディアで執筆したマネー記事連載が好評だったことからファイナンシャルプランナーの資格を取得。難しくて面倒くさいお金のことを分かりやすく説明すること、使える制度の紹介などの記事に定評がある。

※この記事は2021年9月時点での情報です。

参考文献[*1]特定非営利活動法人ファザーリング・ジャパン 夫婦de育休取得戦略プロジェクト パパ育休ファイル

提供:ピジョン株式会社