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2018年10月29日 10:00 更新

保活はいつから? 情報収集・保育園見学をスムーズに進めるスケジュール

待機児童の問題がまだ解決しきれていない中、職場復帰を予定しているママなら今すぐにでも取り組んでおきたい「保活」。今回は、保活の前に知っておきたいことなどについてまとめました。

保活ってそもそも何のこと?

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保活とは

出産後に仕事復帰する予定のママは、復帰までに保育園など子供の預け先を確保しておかなければならなくなります。保育園などに入園させるために情報を集めておいたり、入園の手続きをスムーズに進めておかなければなりません。こういった活動のことを、「保活」と呼びます。

保活アドバイザーの山下真実氏(株式会社ここるく代表取締役)は、「保育園に入園できる確度を高めるための一連の行動のこと」と定義づけています。

どんな活動をするの?

自宅や職場から通える範囲にある保育園の情報収集に始まり、保育園を見学に行くなど、保活でやるべきことは多岐にわたります。実際に行動を開始すると目の前のタスクが忙しくて焦ったり不安になったりする人も多いようです。保活の3要素である「選択肢」「時間」「指数」に分けて考えながら行動することで、頭の中がシンプルになり行動しやすくなると山下氏はアドバイスしています。

選択肢……応募を検討する保育園は何件あるか、何件まで増やせるか。
時間……保活に使える時間がどのくらい確保できるか。誰かと分担して時間を増やせるか。
指数……自分の指数はいくつまでなら上げられるか。その指数で狙える園は。

保活の始めどきって?

保活を始めるタイミングは、赤ちゃんの誕生月やママが仕事復帰する時期によって異なってきますが、認可保育園の場合、次年度の春に入園を希望する人の募集は10月~11月頃に始まる自治体が多いです。つまり、保活はそれよりも早く始めておかなければなりません。特に子供が0歳の段階で仕事復帰や入園を考えている場合には、体調の許すかぎり妊娠中から始めておきたいところです。

また保活は、役所や保育園に足を運ばなければならず、想像以上に時間も体力も使います。そのため子供が産まれて育児が始まってからでは、なかなか思うように進められないこともあるでしょう。育児休業をじっくり取って、子供が1歳になってからの入園を考えている場合でも、妊娠中から情報収集などを始めるといいでしょう。

保活前に知っておきたい保育園入所の基本情報

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保育園を利用する場合、条件はあるのでしょうか? また、保育園の「認可・認可外」とは一体どのようなものなのでしょうか? 保活前に知っておきたい保育園の基本情報についてご説明します。

保育園の入園基準

地域の認可保育園の利用を希望する場合、自治体から利用するための認定を受けなければなりません。認定は、子供の年齢のほかに「保育を必要とする事由」の有無によって、1号認定~3号認定までの3つの区分に分けられます。

この「保育を必要とする事由」は、次に該当している事が条件となります。
・保護者が働いている
・保護者が妊娠中や産前産後である
・保護者が病気や怪我をしている、または障害がある
・保護者が親族の介護・看護をしている
・災害からの復旧のため子供を養育できない
・保護者が求職活動を行っている
・保護者が学校に通っている
・虐待やDVのおそれがある
・育児休業取得中だが、保育を利用している子供がいるため継続利用が必要


1号認定は、子供が3歳〜5歳で「保育を必要とする事由」に該当しない場合になります。この認定を受けると、保育園には入園できませんが認定こども園や幼稚園に入園できます。2号認定は、子供が3歳〜5歳で「保育を必要とする事由」に該当する場合に受けられます。この場合は、保育園・認定こども園が利用できます。また3号認定は、子供が0歳〜2歳で「保育を必要とする事由」に該当する場合に当てはまります。この場合は、保育園や認定こども園のほか、地域型保育を利用できます。

入園時の審査って?

保育園への入園希望者が定員を上回った時は、ほとんどの場合「基準指数」と「調整指数」を用いて入所優先順位を決定し、審査することになります。

「基準指数」とは、保護者が子供を保育できない時間や頻度を基準に指数化したもの。働いている時間や日数によって、点数が変わります。「調整指数」とは、家庭の状況や保育支援状況をもとに指数化したものです。母子家庭または父子家庭であることや兄弟が保育園に入園していること、子供に障害があるなど、それぞれのケースごとに基準指数に加点されるの方法が一般的です。

調整指数の場合、例えば兄弟がすでに保育園に入園している場合にはプラスポイントになりますが、同居している親族が保育にあたれる場合にはマイナスポイントとなるなどが比較的よく見られますが、お住いの地域によって違いがあります。とはいえ共通しているのは、保育園による保育の必要性が高いと見なされる家庭ほど、加算されるポイントが高くなるという点です。

この基準指数と調整指数の合計指数が高いほど、優先的に保育園に入園することができます。基準指数や調整指数の基準については地域によって違いますが、公開している自治体もあるので確認してみましょう。

認可と認可外はどう違う?

保育園には、認可と認可外の2種類があります。この2つで大きく異なるのは、児童福祉法にもとづいて国が認めた設備や職員数などの条件を満たしており、自治体の認可を受けているかどうかです。そのほか、運営方法や入園方法、保育時間、保育料などが変わってきます。

認可の場合は、自治体が運営する公立と社会福祉法人などが運営する私立の2つのタイプがありますが、どちらも公費によって運営しています。入園希望者は、基準指数と調整指数の合計が高い人が優先的に入園できるようになっています。保育時間は、自治体が定める時間に加えて延長可能な園もあります。保育料は、世帯の収入に応じて定められています。

認可外は、公的な援助を受けている施設もありますが、基本的には利用者が支払う保育料で運営されています。入園は、保護者が保育園で直接入所手続きを行う形で行います。そのため、ほとんどの場合は基準指数と調整指数をもとにした選考は行われません。空きがあれば、申込み順で入園が可能です。保育時間は施設が定めた時間となっており、夜間や早朝、24時間の対応が可能な所もあります。保育料は、保育園が定めた料金となります。

また「保育園」ではなく「保育所」と表記している園もありますが、基本的にはどちらも一緒。児童福祉法の中で「保育所」という表現が使われているので役所の入園案内冊子などでは保育所と書かれていることが多いようですが、「保育園」と「保育所」は、呼び名が違うだけと思っていて大丈夫です。

まずは情報収集から

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保活は、まず自分の居住区にある保育園の情報を集めて、入園が可能な園を把握するところから始まります。情報収集はどのように行うのでしょう?

役所での情報収集

保育園の情報はインターネットでも集められることが多くなりましたが、制度や条件は地域や年度によって変更があるので、正確な情報を把握するためには市区町村の役所に直接足を運ぶことがおすすめです。

役所内の保育課を訪ねたら、自分の居住区にあたる保育園が掲載されている案内冊子やパンフレットをもらいましょう。案内冊子には、認可保育園のほか、地域型保育施設、保育ママといったさまざまな種類の保育所の情報が記載されています。

また、保育課では待機児童や応募の状況や申込み書の書き方、提出の仕方についても詳しく教えてもらうことができます。なるべく多くの情報を集めておくと良いでしょう。申込みの時期についてもきちんと確認しておきましょう。

保育園の資料で確認するべきポイント

役所からの情報収集の後は、入手した案内や情報を参考に希望する保育園を決めていきます。認可保育園の入園審査に関わる基準指数なども含めて検討しましょう。

また、早生まれの子供で0歳からの入園を希望している場合には、認可外の利用を視野に入れることも必要かもしれません。先にも説明した通り、認可園の申込みは10~11月頃に締切られる自治体が多いことに加えて、ほとんどの保育園では生後57日以上の赤ちゃんではないと入園できないためです。

また認可の場合、年度の途中で入園することはかなり困難と言わざるをえません。そのため認可を希望していても、年度途中は空きが出るまでは認可外の保育園を利用することが多くなっています。認可外を利用すると指数が上がるため、翌年度の認可園への応募にもプラスに働きます。

なお認可保育園の申込みの際には入園を希望する保育園をいくつも書くことができるので、候補は多めに選んでおくことをおすすめします。

保育園見学に行こう

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入園候補とする保育園を決めたら、実際にそこに子供を通わせることができるかどうかを再確認しておきたいところ。見学しない人もいますが、実際に足を運んで、子供が生活する場所・遊ぶ場所を自分の目で確かめておくことが重要です。

保育園の見学方法

保育園を見学するには、まずは事前に問合せをし、見学できる曜日や時間帯を確認しましょう。また、入園の可能性のある保育園であれば、全て見学しておきたいところ。スケジュールを組み、1日で複数の保育園を効率よく見学できるといいですね。

保育園見学で見るべきポイント

まずは自宅から園まで、そして園から職場までのルートや所要時間を把握し、通園が可能かどうかを確認しておきましょう。また保育園は子供が1日の半分近くを過ごす場所となります。園内の施設や先生や園児の様子、園の雰囲気といった部分をチェックし、安心して預けられるかどうかも確認しておきましょう。

保育園申込書の書き方

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希望する保育園が見つかったら、次は入園申込みの手続きをします。保育園の申込書の書き方について説明します。

保活成功のための書き方のコツ

保育園の入園申込みの際には、家族の就労状況や入園希望の園などを記載する申請書や勤務(予定)証明書といった書類が必要になります。早めに準備をして、記入漏れがないかを確認しておきましょう。

申込書を書く際に最も注意が必要なのは「どの園を希望園欄に書き込むか」です。過去の入園状況を可能な限り調べて、自分と同じ指数(もしくは自分より低い指数)で入園できた人がいる園から優先的に書いていくと良いでしょう。また、新設される保育園がある場合も要チェック。既存園より入りやすい傾向があります。

まとめ

産後、保育園の利用を予定している場合、妊娠中の段階で情報収集だけでも始めておくといいかもしれませんね。また保育園は子供が長時間過ごす生活の場となるので、選ぶことにも慎重になっておきたいですね。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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