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2021年11月03日 12:10 更新

仕事と育児の両立に悩んだら、職場でもプライベートをオープンに!『新・ワーママ入門』Vol.3

「保育園に預けるのはかわいそう?」「職場に迷惑をかけるかも」など、ワーママの悩みはつきないもの。でも、ちょっと考え方を変えたり工夫したりすることで悩みは解決できるんです!『 新・ワーママ入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より、令和のワーママに役立つマインドやアクションを紹介します。

両立不安神話「職場にプライベートを持ち込むべきではない」

日本では「職場にプライベートなことを持ち込むのはタブー」という空気がどことなく漂っている。そんなふうに感じることはありませんか?
会社員であれば、与えられた仕事を予定通り滞りなく進めるのが当然であって、たとえ子どもが体調不良で看病が必要になっても、上司や同僚に相談するのはちょっと抵抗がある、という方も多いのではないでしょうか。「本当はマーケティングの仕事を続けたいけれど、定例部会は16時からで長引くと保育園の迎えに間に合わないかも...。だったらしばらく時短を使うか、不本意だけど部署異動するしかない?」
そんなふうに悶々と、一人で悩んでいるワーママさん、とても多いように思います。上司に遠慮するあまりタイミングを逃し、「妊娠を伝えたのも、産休が差し迫った時期になってしまった」という人も多いようです。

でも、「子育ての事情や悩みは自分で解決すべきで、職場に相談してはいけない」という考えこそ、今すぐ捨てたほうがいい!と私は思います。なぜなら、上司は社員の事情をできるだけ細かく具体的に知りたがっているからです。
上司にとって、自分の部下が、いつ、どれくらいのパフォーマンスで働けるのかという見通しはできるだけ早く立てたい重要事項です。
チームの中の誰かが妊娠・出産を迎えるとなれば、早急に休業中の業務を補う調整 が必要となりますし、育休から戻ってきた後の働き方についても「5割になってしまうのか、家族の連携で8割カバーできるのか、目安だけでも知っておきたい」というのが本音です。

チームマネジメントの計画に欠かせない“部下の情報収集”ですが、昨今は職場のハラスメントが社会問題になっているため、上司から部下に直接聞く機会はなかなか持てなくなっています。
「旦那さんも子育てに参加できそうなの?」という問いかけがどう受け取られるかわからないので、上司からは聞きにくいのです。
「私の事情なんて、上司は関心ないと思う」なんて、とんでもない!
私自身、マネジメントする立場になって初めて、上司は部下のことをひたすら考える生き物なのだと気づきました。自分が部下時代に想像していたレベルの5倍は考えています(会社員時代の上司には「あの頃、わかっていなくてごめんなさい」と謝りたいくらいです)。
ただ、上司から部下の事情は聞きにくい。限られたコミュニケーションの中で、 「察してください」というのも無理な話です。
だから、部下のほうから積極的に、プライベートな事情や悩みをオープンにしていくほうが、ありがたがられます。特に、日本人、その中でも女性は会話の中で”聞き役”に回るのが得意な人が多いので、努めて”伝える側”になる意識が必要です。

ワーママであるあなたが自分の事情を話すことで、他の人もそれぞれの事情を打ち 明けやすくなる空気が生まれます。 上司のために、チームのために、会社のために。
いい循環を生み出すきっかけとして、自己開示を始めてみてください。

(文:堀江敦子『自分らしい働き方・育て方が見つかる 新・ワーママ入門』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

書籍『自分らしい働き方・育て方が見つかる 新・ワーママ入門』について

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多くのワーキングマザーたちの悩みに応える、新世代のワーママのバイブル。
著者の堀江敦子さんは、これまで200名以上の赤ちゃんのベビーシッターを経験し、1000以上の共働き家庭と出会い、1万人以上の仕事と子育てに悩む人へ研修や講座を提供。その中から導き出した、マインドセットとアクションが紹介されています。

仕事・家事・子育ては「みんなでやる」が、現代のスタイル。
すべてを完璧にこなすスーパーウーマンにならなくていい。
職場にも家族にも迷惑をかけちゃいけない、と気を張らなくていい。
少しのマインドセットで、アクションで、必ず変わる。
あなたらしい働き方・育て方を一緒に見つけていきましょう。

堀江敦子さんのプロフィール

スリール株式会社代表取締役社長。日本女子大学社会福祉学科卒業。大手IT企業勤務を経て、25歳で起業。両立支援や意識改革を得意とし、企業の研修・コンサルティング、大学・行政向けにライフキャリア教育を実施。「子育てしながらキャリアアップする人材・組織を育成する」をテーマに、人材育成事業を展開。内閣府男女共同参画会議専門委員、厚生労働省イクメンプロジェクト委員、東京都文京区ぶんきょうハッピーベイビー応援団委員など、複数行政委員を兼任。千葉大学教育学部の非常勤講師も務める。2013年日経ウーマン「次世代ガール25人」選出、2015年日経ビジネス「チェンジメーカー10」選出、2018年「第9回若者力大賞ユースリーダー賞」選出。

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