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2021年09月16日 16:05 更新

妊婦はどのぐらいアーモンドを食べていい?栄養素とおすすめの食べ方【管理栄養士監修】

美容や健康にいいといわれるアーモンド。最近はアーモンドミルクなども気軽に手に入るようになりましたね。アーモンドには妊娠中に取りたい栄養素も含まれており、小腹が空いたときなどのおやつにピッタリな食材です。

妊娠中、1日にアーモンドはどのくらい食べていい?

おつまみやスナック感覚で手を汚さず食べやすいアーモンド。小腹が空いたとき用に持ち歩きなども便利ですが、食べ過ぎには注意が必要です。

1日10粒、多くても20粒程度に

手に乗せたアーモンド

せっかくだからアーモンドの栄養をたくさん、美味しくいただきたいところですが、トッピングやちょっとしたおやつとして10粒(10g)ほどがおすすめです。カロリーも高いので、多くても20粒ほど(約120kcal)にとどめておきたいですね。

カロリーオーバーと塩分に気を付けて
アーモンドには妊娠期に必要な栄養素をたくさん含んでいますが、100gあたりのカロリーは608kcalと意外と高いです。脂質も100gあたり54.1gと高いので食べ過ぎには注意しましょう。
また、アーモンドやアーモンド入りのミックスナッツなどは、塩で味付けされたものもあります。味付きのものは知らず知らずのうちに塩分の摂りすぎになることもあるので、アーモンドを選ぶ際には素焼きアーモンドなど、塩分の含まれていないものを選ぶといいですね。

アーモンドは妊婦に必要な栄養が豊富

妊娠時期はいろいろな栄養を摂りたいと思っても、料理がなかなか出来なかったりして、不安になったりもしますよね。そんな時に手軽に食べられる食材をいくつか知っておくと安心です。その1つがアーモンドです。どんな栄養が含まれているのでしょうか。

アーモンドの栄養

赤ちゃんの成長に必須な葉酸
葉酸は妊娠前から摂取を心掛けるように言われているビタミンです。しかし、妊娠したから終わりというわけではなく、妊娠初期にしっかり摂取することで胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクを低くすることが明らかになっているほか、妊娠中期以降も食事から普段以上にとっていく必要があります。
アーモンド約10粒(10g)には4.8㎍の葉酸が含まれています[*1]。日本人の食事摂取基準(2020年版)では、妊娠中期・後期で1日あたり480㎍必要なので、アーモンドだけで必要量を摂取するのは難しいですが、おやつにアーモンドクッキーを選んだり、シンプルにアーモンドを食べるなど、葉酸の含まれた間食として手軽に食べることができます。

妊娠中の葉酸について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
▶︎葉酸はいつからいつまで摂取すべき?

妊娠中に不足しがちな鉄分
妊娠中は血液の必要量が増えるため、貧血になりやすいので鉄はしっかり摂りたいものです。
アーモンド約10粒(10g)には、0.37㎎の鉄が含まれています[*1]。アーモンドに含まれる鉄分は、ビタミンCやたんぱく質と一緒に摂取することでより効率的に吸収されますので、フルーツヨーグルトなどにトッピングしたり、サラダにアーモンドスライスを加えたりするのもおしゃれで、なおかつ少し鉄分が摂れるので嬉しいですね。

妊娠継続のために必要となるビタミンE
ビタミンEは抗酸化作用や老化防止の作用などが有名ですが、妊娠中にも大切な役割があります。ビタミンEは末梢神経を広げて血行を促進する作用や脳下垂体へ働きかけることで女性ホルモンの分泌を促進する働きもあります。アーモンドのビタミンEの含有量はナッツ類の中でもトップクラス(10gあたり2.9㎎)です[*1]。

便秘解消に役立つ食物繊維
妊娠中は便秘に悩まされることも多いですよね。アーモンドに含まれる食物繊維は10粒(10g)あたり1.1gと豊富。千切りごぼうはひとつかみ(20g)とほぼ同じ繊維量になります[*1]。葉酸や鉄分とともに繊維も摂れるのは嬉しいですね。ただ、便秘改善には水分補給や運動も欠かせないので食物繊維だけにならないようにしましょう。

アーモンドの食べ方は多種多様

アーモンドの食べ方

小腹が空いたときにそのまま口に入れられる
一番手軽なのが、スナック感覚で食べれる炒りアーモンド。ミックスナッツなどでもよく見かけますね。炒りアーモンドもミックスナッツも無塩のものと有塩のものがあるので、注意が必要です。妊娠中は特に塩分も気を付けたいので無塩のものを選ぶようにしましょう。また、アーモンドは程よい固さで咀嚼回数も増えるので、満腹感や満足感を感じやすいです。

妊婦の間食に最適な小魚アーモンド
乾燥した小魚とアーモンドが合わさった小魚アーモンドは、小魚に含まれるカルシウムとアーモンドの栄養がいっぺんに摂れるので間食におすすめです。ただし、商品によっては塩分の多いものもあるので、内容を確認して食べる量を調節しましょう。

トッピングにスライスアーモンド
固さや味の好みなど、そのまま食べるのに抵抗がある方は、薄くカットされているスライスアーモンドもおすすめです。スライスアーモンドならサラダに直接ふりかけたり、パスタやスープの飾りなどにも使えるので、簡単ですね。軽くトーストした食パンにはちみつとスライスアーモンドをのせたアーモンドトーストはおやつにもピッタリです。

栄養素を吸収しやすいアーモンドミルク
近年の健康ブームでアーモンドミルクも手軽に入手できるようになりましたね。アーモンドミルクはそのまま飲むことができるのはもちろん、シリアルにかけたり牛乳の代わりに使うこともできます。ただし、アーモンドミルクは砂糖が添加されているものも多いため、糖分の摂りすぎには注意が必要です。

まとめ

妊婦のアーモンド

持ち歩きにも便利なアーモンドは、つわりの時の空腹対策はもちろん、ちょっとしたおやつにもいいですね。また、アーモンドもアーモンドミルクもコンビニで手軽に買うことができるので、お出かけの時も安心です。葉酸や鉄分など妊婦にもうれしい栄養が摂れるアーモンドですが、必要な栄養素を補うにはバランスの良い食事も大切です。サラダやシリアルのトッピングだけでなく、スライスチーズとスライスアーモンドをのせたトースト、アーモンドミルクを使ったホワイトシチューなど様々な料理と共に楽しめるといいですね。

(文:宗政祥子 先生、監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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