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2021年09月14日 16:05 更新

妊婦がランチを楽しむときに知っておきたい!お店の選び方と外食時の心得【管理栄養士監修】

妊娠中は栄養バランスなどを考え、自炊を始める方も多いですね。しかし、たまには家族や友人と外でランチを楽しむのもよい気分転換になります。妊娠前とはちょっと違う視点からお店選びやメニューのポイントをチェックしてみましょう。

妊婦のランチのお店選び|チェックポイント4つ

妊娠前と比べて身体も体調も変化しているので、妊娠前とは選ぶポイントも少し変わってきます。今回ご紹介する内容は、妊娠週数によって個人差があるのであくまでも参考程度に、ご自身の体調に合わせて楽しんでくださいね。

妊娠前と比べて身体も体調も変化しているので、妊娠前とは選ぶポイントも少し変わってきます。今回ご紹介する内容は、妊娠週数によって個人差があるのであくまでも参考程度に、ご自身の体調に合わせて楽しんでくださいね。

妊婦のランチの店選び

お腹を圧迫せずに座れる座席や個室がある
お腹が大きくなってくると、長時間座っているのが辛かったり、体勢によってお腹が張ったりすることもありますよね。人によってソファが楽だったり、床に座る方が楽だったりと個人差があると思いますが、できるだけ楽な体勢でゆったり座れるような場所を選べるとよいでしょう。可能であればお店のホームページなどで店内を見てみたり、電話で問い合わせて予約の際に希望を伝えておくと安心です。

トイレに行きやすい
店内や通路スペースに余裕のあるところだと、安心して移動できますね。また、店舗によってはトイレの個室が狭いところもあるので、用を足しやすい服装にしておくのもよいでしょう。

全席禁煙になっている
受動喫煙を予防するため、2020年4月に改正健康増進法が全面施行され、屋内は原則禁煙になりました※[*1]。一部条件を満たした店舗では喫煙ルームを併設している場所もあり、近い席だと匂いで気分が悪くなる妊婦さんもいるようです。詳しくは店に問い合わせるなどすると安心です。
※各自治体の個別の条例もあるので、お住いの地域のルールをHPなどでご確認ください

できるだけ自宅から近い場所にある
自宅の近くでランチができると移動時間が短くなり、体調に合わせて早めに帰宅してゆっくりできるので安心ですね。ちょっと遠出になる場合は、時間に余裕をもった移動スケジュールにしたり、無理のない範囲で往復できる場所が選べるとよいですね。

妊婦のランチのメニュー選び|避けるもの・量に注意するもの5つ

メニューを選ぶポイントに気を付ければ、外食でも楽しく食事することができます。

妊娠中のメニュー選び

避けるもの|生もの、アルコール

生ものや加熱が十分にされていない食品は避ける
妊娠中は生ものや加熱が十分にされていないものは気を付ける必要があります。生もの(刺身や生ガキなど)は食中毒の危険があり、注意が必要です。また、外国製のナチュラルチーズやスモークサーモン、生ハムなどはリステリア菌の感染の可能性があります [*2] 。肉の焼き加減などもできるだけよく焼いたものが好ましいです。赤ちゃんとお母さんの安全を考えると控えた方がよいでしょう。メニュー名だけでは判断できない場合もあるので、店員さんに相談するとよいですね。

アルコールを知らずに摂ってしまうことも
妊娠中のアルコールは少量でも影響が出る可能性があるので控えましょう。アルコールはデザートの風味付けで使われている場合もあるので確認するとよいでしょう。最近はノンアルコール飲料も種類が増えているので、そういったものを楽しんでみるのもよいですね。[*4]

注意するもの|カフェイン、塩分、カロリー(脂っぽいもの)

妊婦のランチ

カフェインは量とタイミングに注意
妊娠中のカフェインは日ごろから気を付けている妊婦さんも多いと思います。コーヒーを1日に1~2杯飲むくらいなら問題ないですが、摂りすぎには注意しましょう [*3] 。また食後のコーヒーなどは、食べ物で摂り入れた鉄分を排出してしまうので、食後少し時間をおいてから飲むようにできるといいですね。

妊娠中のカフェインについて、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
▶︎妊婦のカフェイン、影響とリスク

外食で多くなりがちな塩分対策にカリウム豊富な食べ物を
外食はどうしても塩分を摂りすぎてしまうことがあります。ラーメンやうどんは汁を残すなど多少の調整ができますが、そうでない料理も多いですよね。塩分が多かったなと思ったときは、食べ物からカリウムを摂るのがおすすめです。カリウムは体内の塩分(ナトリウム)を体外に排出してくれる働きがあります。カリウムを多く含む食品には切り干し大根やアボカド、ほうれん草、バナナ、大豆、わかめなどがあります。夕飯などに意識して取り入れてみるのもよいでしょう。

脂っぽい料理は控えめに、カロリーも調整
せっかくの外食なので、食べたいものを食べたいですよね。基本的には「食べたいもの」で大丈夫でしょう。でも体重管理も気になるところ。もしメニューで迷ったらカロリーの少ない方を選ぶなど、判断材料の一つとしてカロリーを気にしてみるのもよいと思います。
中でも脂っぽい料理はできたら控えめにできるといいでしょう。脂っぽいと感じるものはカロリーが高く、消化に時間がかかります。付け合わせに野菜を選んだり、夕食はさっぱりとしたメニューを選ぶなど、前後の食事で調整しましょう。

妊婦のランチの持ち物|準備したい2つのこと

冷え対策として羽織るものを持参する
飲食店の店内は空調が効いた過ごしやすい温度に設定されていることが多いですが、妊婦さんにはちょっと寒く感じる場合もあります。また外気の入りやすい出入り口や店内の配置によってはエアコンや送風機の直接あたる場所になることもあるので、自分で調節ができるよう羽織るものを用意すると安心です。テラス席などはひざ掛けなどを貸してくれる場合もありますが、必ずあるものではないので用意しておくとよいでしょう。

臨月の妊婦は破水が起きる可能性を考えておく
臨月に入ると、赤ちゃんはいつ生まれてもおかしくない状態になります。外食や外出ができないわけではありませんが、予定日が近づいてきたら破水が起こる可能性や陣痛が始まるかもしれないことを頭の片隅に入れておくとよいでしょう。可能であれば一人で外出するのを控えたり、診察券や保険証、母子手帳や携帯電話などの必要最低限の荷物は持ち歩くなどして、急な体調の変化にも安心して対応できる準備をしておくとよいですね。

臨月の外出時の持ち物について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
▶︎臨月の外出ルール:持ち物リスト

まとめ

妊娠前と比べてお店の選び方やメニューの選び方などポイントがたくさんありましたね。すべてを満たすお店を探すのではなく、ご自身の体調や気分に合わせてより快適に、楽しくランチの時間を過ごせるお店を選べるといいですね。妊娠中の体調は人それぞれですし、季節や週数によっても変化が大きいものです。今回ご紹介した内容はあくまで参考として、ご自身の体調と向き合って楽しく過ごしていきたいですね。

(文:宗政祥子 先生、監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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