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2021年09月18日 09:30 更新

意外と知らない人が多い!「幼児食の基本」『<1歳半~5歳>子どもと食べたいレンチン作りおき』Vol.1

子どものために体にいい食事を作ってあげたいけれど、毎日の料理は大変。そんなママ・パパにおすすめなのが、レンチンで簡単にできる作りおき。2児のママでもある管理栄養士・中村美穂さんの著書『<1歳半~5歳>子どもと食べたいレンチン作りおき』(世界文化社)から、幼児食のポイントと選りすぐりのレシピを紹介します!

幼児食の役割とは?

幼児食とは離乳食完了後の1歳半から5歳くらいまでの食事のことで、大人への食事の移行期間です。まずは幼児食の役割と、食事のポイントをチェックしましょう。

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丈夫な体と心を育み食事を通し 生きる力を学ぶ

幼児期の子どもは離乳食の時期よりも大人に近い食べ物を食べられるようになりますが、噛む力や消化器官などはまだ発達段階。そのため、幼児食はたくさんの食の経験を積み、離乳食から大人と同じ食事への移行期とされています。
この時期は食べ方を学び、噛む力や味覚を育みながら、多くの食べ物や味と出合い、生きる力を身につけていきます。まずは大人と一緒に食卓を囲んで食事の楽しさを体感したり、食べられた達成感を味わったりしながら、「食べたい」という気持ちを引き出すことが大切です。
また、心や体の発達がめざましく、自我が出てくる時期でもあります。順調に食事ができていた子でも突然食べなくなったり、食べムラが出てきたりすることも。しかし、これは成長の一過程であるので、焦らず、子どものペースに合わせてサポートしていきましょう。

一汁二菜を基本に 栄養バランスの良い献立を意識する

幼児期の子どもは体の成長スピードが早く、活動量も増えるため、バランスの良い食事で適切なエネルギーと栄養素を補給することが大切です。
健やかな体作りに欠かせない栄養素が、下記の5大栄養素。この5つの栄養素がバランス良く摂れる食事の基本は、主食(ごはんなど)、主菜(肉・魚・豆などのメインのおかず)、副菜(野菜やきのこを使ったサブのおかず)、汁物(栄養素と水分を補う)で構成する一汁二菜です。これをベースに献立を考えると栄養バランスがととのいやすくなります。
幼児期は特に、筋肉や血、骨、歯など体を作るタンパク質やカルシウム、鉄が重要。ビタミン・ミネラルはそれらの吸収や代謝を助けたり、免疫力を高めたりと体内の潤滑油として働くので、野菜やきのこ、豆、海藻類も積極的に摂り入れましょう。

5大栄養素

健康維持に欠かせない栄養素は、炭水化物、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラルの5つで、5大栄養素と呼ばれます。それに加え、水と食物繊維を意識して摂りましょう。主食、主菜、副菜のグループに分けてそれぞれの栄養素の働きを紹介します。

主食

炭水化物

エネルギー源。主成分の糖質は消化吸収の効率が良い。砂糖より穀物やいも類を噛んで食べると◎。不足すると集中力低下につながることも。

主菜

脂質

体の中で作ることができない必須脂肪酸が含まれており、細胞膜やホルモン、血液の材料になる。魚や良質な植物油を中心に摂ると良い。

タンパク質

筋肉や細胞の主成分。20種類のアミノ酸に分解され、うち9種類は必須アミノ酸と呼ばれる。タンパク質の多い食品にはビタミン、ミネラルも含まれている。

副菜

ビタミン

体の調子をととのえる栄養素。ビタミンAは皮膚を守り、B群は成長を促し、Cは抵抗力を高め、Dはカルシウムの吸収を促す。

ミネラル

体の調子をととのえる栄養素。骨や筋肉を作るカルシウム、塩分排出を促すカリウム、貧血を予防する鉄や銅、味覚を正常に保つ亜鉛など。

幼児の体の70%を占める。汗をかく季節は特にこまめに水分を摂取し、代謝バランスをとる必要がある。

食物繊維

炭水化物のうち、体内で消化されない成分。植物性食品に含まれる。体調維持に欠かせない。

成長にあった食事を摂る

幼児期は年齢によって体格や成長スピードに差があるため、食事量は前期(1歳半~2歳頃)と後期(3歳~5歳頃)に分けて考えます。

【幼児食前期(1歳半~2歳頃)】「食べたい!」意欲を引き出す工夫を

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幼児食前期になると、自我が強くなり、好き嫌いがはっきりしてきて苦手な食材や味つけは食べないことが出てきます。また、好奇心旺盛になり、1人で食べたい気持ちが芽生える時期ですが、上手くいかずに苦戦することも。食べムラや、食事中に食べ物で遊んだり歩き回ったりすることも出てきて1回の食事を完食しないことも増えがちです。
食を通じて成長・発達を促すためにもしっかり食べてほしいところですが、無理強いは逆効果。この時期の食事はほぼ1日の全体でバランスがとれていればよしと考えましょう。そして、「食べたい」という意欲を引き出すために、苦手な食材や料理は少し日をおいてもう一度食卓に出し、大人が食べる様子を見せたり、盛りつけで楽しませたりして気持ちを盛り上げる工夫をしてみましょう。

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【幼児食後期(3歳~5歳頃)】活動量が増え 食べる量も増えてくる

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幼児食後期になると多くの子が保育園や幼稚園に通い、集団生活を送るように。1人で上手に食べられるようになり、友だちと食事をするなど、より食事の楽しさを体感する機会も増えます。
この時期になると胃が成長し、活動量も増えるので、大人の半分強くらいの量を食べられるようになります。幼児食前期に比べて1回の食事量を増やすとともに、おやつも腹持ちが良いものを選ぶようにしましょう。おやつは油脂や砂糖の多い洋菓子やチョコレート類はできるだけ避け、おにぎりやいも類、野菜類、果物、乳製品などにするのがおすすめです。
食べられるものも多くなり、味覚の幅が広がるので、まろやかな酸味のものもおいしいと感じるように。噛む力も発達するので、根菜を使うなど咀嚼を促す料理を積極的に取り入れていきましょう。

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書籍『<1歳半~5歳>子どもと食べたいレンチン作りおき はじめてママとパパでもかんたん』について

<1歳半~5歳>子どもと食べたいレンチン作りおき はじめてママとパパでもかんたん
¥1,452 (2021/09/18時点)
(2021/8/11 時点)

「台所に立つ時間を減らしたい」「でも体にいいものを作ってあげたい」
そんな希望を叶える1冊!
忙しいママ&パパを助ける、レンチン作りおき幼児食レシピ集です。

1歳半~5歳の成長を助ける、栄養まんてんのレシピを全134点収録。
苦手な食材でも、好きな味つけなら食べられることもあるから味つけのバリエーションは豊富にしました。

同じおかずが続いて飽きてしまわないよう、メイン・サブともに作りおきを活用したアレンジレシピも多数掲載。
大人が食べてもおいしいちょい足しアイデアが豊富で、作り分けの必要もありません。

●30分かからず作れるバランス献立×2週間分
●アレンジ自在! 作りおきメイン&サブ
●これだけでOK! 1品メニュー
●野菜を食べるレンチンおやつ

ラクできるところはラクしましょう!
子育ての負担を軽く、食事の時間を楽しくしてくれる1冊です。

中村美穂さんのプロフィール

管理栄養士、料理家。2児の母。保育園栄養士として給食作りや食育活動、食事相談などを手がけ、2009年に独立。料理教室「おいしい楽しい食時間」を主宰するほか、メディア監修やレシピ制作、調理、スタイリングなど幅広く活動。著書に『1歳半~5歳 子どもと食べたい作りおきおかず』(世界文化社)、『1~3歳 発達を促す子どもごはん』(日東書院本社)、『きちんとかんたん離乳食』、『3歳 からのからだを作るおべんとう』(ともに赤ちゃんとママ社)などがある。

サイト:おいしい楽しい食時間

(中村美穂・著『<1歳半~5歳>子どもと食べたいレンチン作りおき はじめてママとパパでもかんたん』(世界文化社)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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