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2021年12月30日 07:44 更新

認定こども園とは? 保育所と幼稚園のハイブリッド! 特色と手続き

認定こども園は、保育所と幼稚園のよいところを組み合わせたハイブリッド型の施設で、 全国で年々設置数が増加しています。保育所と幼稚園、どちらに預けたらいいか迷っているママは検討の価値ありですよ。本記事では、認定こども園の特徴や入園方法などをくわしく解説します。

認定こども園とは?

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就学前の子どもを通わせる施設として、保育所と幼稚園があります。認定こども園は、両者を組み合わせたハイブリッド型といえる施設です。

保育と教育をおこなう施設

保育所と幼稚園では、対象となる子どもの年齢や管轄する省庁が異なりますが、何より大きなちがいは子どもを預かってくれる時間。幼稚園のほうがかなり預かり時間が短く、そのため、かつては「母親が働いている家庭の子どもは保育所、働いていない家庭の子どもは幼稚園に通う」という認識が一般的でした。

しかし、働き方や家族のあり方が多様化し、子育ての意識も大きく変化した現代において、保育と教育に対するニーズも変わってきました。

すべての子どもたちに、家庭と同じように安心して過ごせる空間や、異年齢交流、小学校の学びにつながる教育などを与えられるよう、保育と教育を一貫しておこなうための施設が、認定こども園です。

認定こども園が開設されることになった背景には、保育所の待機児童増加、幼稚園の入園希望者減少というアンバランスな状況を是正する意図があります。

認定こども園の種類

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内閣府の調査(*1)によると、認定こども園は2021年4月の時点で全国に約8,500園あります。認定こども園には、「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地域裁量型」の4種類があり、地域や保護者のニーズにあわせて開設されています。

地域や保護者のニーズに対応する4種類

認定こども園は、すべてが新規に建設され設置されたものではありません。多くは、従来保育所や幼稚園だった施設が国の定める基準を満たし、認定こども園に移行しています。

「幼保連携型」「幼稚園型」「保育所型」「地域裁量型」のそれぞれを比べてみましょう。

幼保連携型は、独立した単一の施設です。幼稚園型は従来の幼稚園が保育時間を確保する形で運営しており、園の行事や園内教室(スポーツや英語など)が充実しているところも多くあります。保育所型は、従来の認可保育所が保育の必要がない子どもも受け入れる形で運営しており、保育所ベースの活動が中心になっているところが多くなっています。

幼稚園や保育所とどこが違う?

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幼稚園、保育所、認定こども園、それぞれの違いを比べてみましょう。

利用できる年齢や管轄省庁が異なる

認定子ども園は、利用できる年齢や管轄省庁、保育料などの規定に違いがあります。

認可された施設に子どもを預けるためには、利用者が自治体から認定を受ける必要があります。

1号…3~5歳児 保育を必要とする事由に該当しない
2号…3~5歳児 保育を必要とする事由に該当する
3号…0~2歳児 保育を必要とする事由に該当する

0~2歳児で、保育を必要とする事由に該当しない場合は認定されません。

保育を必要とする事由には、就労以外にも、妊娠・出産、病気、介護、求職活動、就学準備、虐待・DVなど、さまざまな事由があります。ほかに自治体が必要と認めた場合は認定がおり、各施設を利用できます。認定がおりなくても、一時預かりのサービスもあります。子育てに悩んだり、行き詰まったりしている人も、まずは自治体窓口へ相談してください。

子どもを預けられる時間は、幼稚園は4時間程度、保育所・認定こども園は4~11時間です。

入園するにはどうしたらいい?

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認定こども園に入園するための手続きについて解説します。

子どもの認定区分によって手続きが違う

認定こども園への入園手続きは、子どもの認定区分によって異なります。

1号…園に直接申し込みます。園から入園内定をもらうと、園が自治体に区分認定を申請し、認定証を受け取ってくれます。その後、園と契約をします。

2号・3号…まず、自治体に区分認定を申し込みます。自治体が区分認定をおこない、認定証が発行されます。その後、あらためて自治体に希望園の申し込みをします。自治体が調整し、園が決まった後、利用者が園と契約します。

1号にあたる人は、認定こども園が区分認定の申請をおこなってくれますので、まずは園に直接利用の申し込みをしましょう。子どもに保育の必要性がある人は、申請して認定証をもらうのが先です。

認定こども園のメリット

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保育所でも、0歳から就学前までの子どもを預かってくれますし、保育の必要がなければ幼稚園に通わせるという選択肢があります。それでもあえて認定こども園を選択するメリットとは何でしょう?

途中転園なしで預けられる

大きなメリットは、認定こども園が1~3号の区分認定に対応していることです。保護者の状況が変化した場合も、転園することなく、子どもを通わせることができます。たとえば、保育所に通わせていると、ママが退職した場合は子どもも退園する必要がありますが、認定こども園ならばその必要はなし。子どもにとっても保護者にとってもストレスが少なくてすみます。

また、0歳児から同じ施設内で生活しているため、異年齢の子ども同士の交流があります。兄弟姉妹の少ない核家族世帯の子どもにとって、異年齢集団で生活する体験は貴重です。

さらに、これまで、両親が共働きで保育所に預けざるを得なかった家庭にも、認定こども園なら、幼稚園的な教育プログラムを提供できます。ただし、幼保連携型、幼稚園型、保育所型では教育・保育内容や比重の置き方が異なりますので、各園の教育内容についてはよく確認しましょう。

まとめ

保護者の就労状況や家庭の事情が変化する可能性がある場合は、認定こども園への入園を検討する価値があります。幼稚園のような教育指針があることにより、学校へ入学して感じるいわゆる「小1ギャップ」の解消も期待できます。保育所か、幼稚園かで悩んでいる人は、近くの認定こども園について情報を集めてみてください。

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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