【医師監修】1歳半の子育て!成長の様子と食事、遊び、しつけのポイント

【医師監修】1歳半の子育て!成長の様子と食事、遊び、しつけのポイント

体形も体の動きも、赤ちゃんぽさが抜けてきて幼児らしくなってくる1歳半(1歳6ヶ月)。今回は、赤ちゃん時代が終わり幼児期へと移行していくこの時期に起こる心身の変化や必要なこと、注意点などをお伝えします。


1歳半ってどんな時期?

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生まれて1年半。ずいぶん大きくなってきたこの時期、どんな成長がみられるのでしょうか。

「赤ちゃん」から幼児期へ

赤ちゃんから幼児への移行期に入るこの時期、運動発達に問題がなければほとんどの子が歩けるようになっています。あんよだけでなく、体をコントロールして自由に動かせるようになり、活動範囲もそれまで以上に急速に広がります。

感情表現も豊かに

心の成長もめざましく、感情表現が豊かになって喜怒哀楽をはっきり表せるようになってきます。自我が発達して自己主張もますます強くなり、早くも「イヤイヤ期に突入⁉」という子もいるでしょう。同時に、自分と他人との違いがわかるようになってくるので、周囲の人に興味を持ち始めます。記憶力も発達してきて、経験した記憶をもとに少しずつ物事の予測がたてられるようにもなるでしょう。

その一方で、周囲への警戒心が強くなり、初めての場所や場面でとくに不安が強くなる時期でもあります。そんなとき、活動の拠点となる「安全基地」がママやパパの存在です。安全な基地があるからこそ、子どもは興味のあるものを探索しに出かけ、少し不安になるとまた基地に戻って安心するということができます。この行動を繰り返しながら、子どもは成長していくのです。ですから、子どもが安心できるよう基地となれるよう、いつも笑顔で子どもの行動を見守ってあげてくださいね。

1歳半で起こる変化

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ここでは、1歳半で起こる体と心の変化を具体的にみていきましょう。

身長・体重の目安は?

厚生労働省が公表している乳幼児身体発育調査(平成22年)によると、1歳6~7ヶ月の身長・体重(3~97パーセンタイル)は以下の範囲です[*1]。

男の子
身長:75.6〜85.9cm
体重:8.70〜12.47kg

女の子
身長:73.9〜84.2cm
体重:8.05〜11.77kg

生まれて1年半がたち、体重は出生時の約3kgから10kg前後まで増えます。体格はますます個人差が目立つようになってきますが、母子手帳の成長曲線の範囲から大きくはずれずに成長していれば問題ないと考えましょう。

1歳半健診を忘れずに!

赤ちゃんの成長を発達の節目ごとにチェックする健康診断(以下・健診)。1歳半は赤ちゃんから幼児へ移る大事な時期なので、ほとんどの自治体で1歳半健診を行っています。順調に発育・発達が進んでいるかどうかを確認するため、必ず受けてください。

1歳半健診では、身長や体重などのほか、いつあんよを始めたかや言葉を話すかどうかなどをチェックします。歯の状態をチェックしたり栄養相談を行っている自治体もあるので、気になることがあったら相談するといいですね。健診を受けるまでに、母子健康手帳の保護者の記録「1歳6ヶ月の頃」の該当する項目を記入しておきましょう。

言葉

わが子が一つずつ言葉を覚えていく様子を見るのは、ママ・パパにとって大きな喜びでしょう。ただし、1歳半でどれくらい話せるかには、体の成長同様、かなり個人差があります。90%の子が意味ある1語を言うことができるようになっていますが、早い子では5語以上も単語が出ている子もいれば、「ワンワン、いた」などと2語文を話し始める子も出てきます[*2]。

このころは、まだうまく発音できない言葉も多く、特にサ行やラ行が難しいため「さかな」が「たかな」になってしまうようなこともあるでしょう。そんな時は言い直させるのではなく、ママが「さかなね」と正しい発音で言ってあげてください。正しく話すための機能が発達してくれば、うまく言えるようになってきます。

中には、あまり言葉が出ない子もいるかもしれません。特に男の子は言葉が遅いとよく言われますが、2歳過ぎてから爆発的に話すようになるケースも多いのです。ママやパパの言うことが理解できているようなら、もう少し様子を見ましょう。

1歳半の食事

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1年ほどかけて慣らしてきた離乳食もそろそろ卒業するこの時期。食事面の特徴を紹介します。

離乳食から「幼児食」へ

離乳食を卒業することが多い1歳半には、大人と同じような食材が食べられるようになっています。ただし、味つけや調理方法は大人と同じではまだ早く、「幼児食」の時期です。幼児食では、子供のまだ未発達な内臓に負担をかけないよう、大人の食事より「うす味」の食事を心がけることが大切です。

どのくらい食べさせるといいの?

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」によると、1~2歳の子どもの1日のエネルギー必要量は、男の子が950kcal、女の子が900kcalです。また、1歳以上では年齢にかかわらず、タンパク質は1日の総エネルギー量の13~20%をとることが理想とされています(生後11ヶ月までは月齢にあった目安量g/日が示されています)。そのほか、野菜などからビタミン・ミネラル類、穀類やイモ類などから炭水化物が摂取できるように、栄養バランスのとれた食事をとることが成長期の子どもにとってとても大切です[*3]。

ただし、1日の必要エネルギー量はあくまでの目安の一つです。子どもの食欲にはムラもあるので、1回ごとの食事の量は気にしすぎずなくてよいのです。食べない時があっても、2~3日で目安の量がとれるようにすればよいと考えましょう。

また、小柄な子の場合も、母子健康手帳の成長曲線の範囲内で身長・体重が少しずつでも増えているのであれば心配しすぎないようにしましょう。食が細くて気になるときは、「空腹なときに食べさせる」「おやつの軽食(おにぎり、イモ類など)で補う」などしてみてください。

なお、1~2歳では塩分は食塩相当量で男の子3.0g/日、女の子3.5g/日が目標とされています。成人の目標は男性8.0g/日未満、女性7.0g/日未満とされている[*3]ので、このころは食塩量は大人の半分以下に、と覚えておくと良いでしょう。


1歳半の遊び

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あんよが達者になってきて、体を自由に動かす喜びに夢中なこの時期、どんな遊びが適しているのでしょうか。

「ごっこ遊び」で、成長の次の段階へ

1歳半ごろになると、記憶力が発達してきて少し前のことが覚えていられます。そして、以前に見聞きしたものが次に出てきたときに、そのものに対してイメージを抱くようになってきます。また、それまでしていた「まねっこ」が進化して、「そのものになりきる」ようにもなります。こうした成長によって、「つもり遊び」や「ごっこ遊び」ができるようになっていくのです。

たとえば、絵本にりんごが載っていたら食べるまねをしたり、おままごとでママになりきったりといった様子が見られるようになるでしょう。これは、社会性の発達や、感情のコントロールといった面からも大きな意味を持つ変化です。

どんなおもちゃが良い?

外遊びの場合

このころの子どもは、体を動かしたり外で歩き回るだけでも大喜びします。また、外の世界はすべてが興味深く楽しい遊び道具です。公園などで葉っぱや土などに触れながら感触の違いを感じる遊びも良いでしょう。

室内遊びの場合

複数個の積み木で塔を作り始める子も出てくるころで 、ブロックや積み木、型はめなどを喜びます。道具を使うことも上手になっているので、クレヨンで何か描いたり粘土遊びをするのも楽しいですね。クレヨンや粘土は、子どもが口に入れても体に影響のない食品由来のものを選ぶと安心です。

遊ぶときはくれぐれも安全に気を付けて

あんよが上手になっているこのころ、ちょっと目を離したすきに大人の思いもよらぬところで危険な目に合うことも。外遊びの際、階段や遊具などからの転落、道路への飛び出しなどに注意することはもちろん、室内にも、家具の隙間や角での打撲、ひもが絡まったり、おもちゃなどを飲み込むことによる窒息、電池や磁石、薬品などの誤飲、電化製品、暖房器具によるやけどなどによる危険が隠れています。遊ぶスペースにこういった事故につながるものがないか、よく確認してから遊ばせるようにしましょう。

1歳半の歯と歯みがき

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小さな歯が上下に数本ずつ生えてきたころ。このころはどんなケアをしたら良いのでしょうか。

奥歯が生え始めます

1歳半ごろには、第一乳臼歯といわれる乳歯の奥歯が生え始めます。生後半年くらいから生え始めた前歯と合わせ、歯の本数は、上下6本ずつの合計12本くらいになっているでしょう。

歯磨きの習慣をつけましょう

歯の本数が増えるにつれて、歯みがきをすることで虫歯予防をする必要が高まります。できれば、食後ごとに磨けると理想的ですが、少なくても寝る前に1日最低1回は歯みがきする習慣をつけましょう。自分で磨きたがる子も多いと思いますが、仕上げ磨きは必ず大人が行ってください。

歯みがきを嫌がるときは、ママも一緒に歯みがきを

イヤイヤ期が始まっていたりすると、歯みがきをいやがる子もいるでしょう。それでも、無理強いすると歯みがき自体が嫌いになってしまいます。できるだけやさしく話しかけたり、歌ったりしながら、楽しく磨いてあげましょう。ママやパパも一緒に歯みがきをするのもいいですね。

仕上げ磨きのときは、ゴシゴシこすったり、上の歯ぐき中央にあるすじ(上唇小帯)に歯ブラシが当たったりすると、痛くて嫌がることがあります。磨くときは歯ブラシを鉛筆のように持ち、力を入れずにやさしく磨きましょう。また、上唇は小帯が見えるまでしっかりめくり、小帯を避けて1本ずつ磨くように心がけてください。

1歳半のしつけ

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自我が芽生え、自己主張もはっきりしてくるこのころ。しつけではどんな点に注意したら良いのでしょうか。

しつけの基本

1歳半になれば、1日3食が定着し、起床・就寝時間など1日の生活リズムもだいたい定まってきているのではないでしょうか。「早寝・早起き」「歯みがき」「あいさつ」「片付け」「着替え」など、身に付き始めた日常的な生活習慣を、この時期にしっかり定着させることを目指しましょう。

ただこのころは、何でも「自分で!」とやりたがったり「イヤ!」と拒否することが多いなど、自己主張が激しくなってきます。ママやパパは少し大変でも、子どもの主張を尊重して時間の許す限り挑戦させてあげてほしいのです。うまくできないときは見本を見せて、繰り返しトライさせてあげましょう。うまくできたらほめることも忘れずに。あの手この手で興味を持たせ、気分を盛り上げて、少しずつ自分でできるようにしていきましょう。

夜泣き

夜泣きのピークは6ヶ月~11ヶ月ごろで、1歳過ぎると夜もまとまって眠るようになると言われています[*4, 5]。ただ個人差が大きく、中には1歳半以降も夜泣きが続いたり、このころになって夜泣きが始まる子もいるものです。

その場合は、
・生活リズムを規則正しく整えて、夜寝る時間と朝起きる時間は毎日同じようにする。
・寝る前は刺激になるテレビやスマホ、タブレットなどを見せないようにして、絵本の読み聞かせをするなど静かに過ごして眠れる雰囲気作りをする。
・昼間の刺激が原因になることもあるので、環境が大きく変化したり興奮するようなことはなるべく避ける。
・快適に眠れるよう室温に注意する。
・痛いところやかゆいところがないか体をチェックし、原因があるなら取り除く。

上記のような手を尽くしてもひどい夜泣きが続くときは、小児科で相談しましょう。

まとめ

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外を自由に歩き回ったりいくつか言葉を話したり、大人と同じような食事をしたり。1歳半にはそんなわが子の成長ぶりを実感するママやパパも多いのではないでしょうか。子どもの発育・発達は個人差が大きいので、よその子と比べるのではなくお子さんのペースを「個性」と受け止めて、愛情をたっぷり注ぎながら成長をサポートしていってくださいね。

この記事の監修ドクター
大越陽一先生
杏林大学医学部卒業、杏林大学医学部小児科学教室任期助教、埼玉県立小児医療センター循環器科医長を経て現在アルテミスウイメンズホスピタル小児科勤務。小児科専門医

(文:村田弥生/監修:大越陽一先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]厚生労働省「乳児身体発育調査:調査の結果」平成22年調査結果概要
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/73-22-01.pdf
[*2]W. K. Frankenburg, 日本小児保健協会:デンバーⅡ発達判定法, p21, 日本小児医事出版社, 2005.
[*3]厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」P73
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000083871.pdf
[*4]厚生労働省「子どもの心の健康問題 ハンドブック」124p 
http://rhino.med.yamanashi.ac.jp/sukoyaka/pdf/sinsin.pdf
[*5]乳幼児の睡眠と発達 Japanese Psychological Review, 2017, Vol. 60, No. 3, 216–229
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/60/3/60_216/_pdf/-char/en

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、[内閣官房][厚生労働省]妊婦に関する情報[日本小児科学会]幼児に関する情報など公的機関等で発表されている情報をご確認ください。

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