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2021年11月09日 07:50 更新

赤ちゃんにあんこはいつから大丈夫?注意点やおすすめレシピも【管理栄養士監修】

あんこはやわらかいので赤ちゃんでも食べやすそうですが、いつから食べることができるのでしょうか? 大人があんこを食べているのを見て、赤ちゃんがあんこを欲しがることもあるかもしれませんが、赤ちゃんにとってあんこには気を付けなければならないことがいくつかあります。

赤ちゃんはあんこをいつから食べられる?

粒あん

日本の甘味の定番のあんこ。やわらかいので赤ちゃんでも食べられそうにも思えますが、実は離乳期には向きません。その理由を見ていきましょう。

砂糖の多いあんこは2歳を過ぎてから

あんこは小豆(あずき)をやわらかく煮て、砂糖を加えて練ったものです。どら焼きやアンパンなどの具としてポピュラーですね。

大人にはおいしいですが、あんこは多くの砂糖を使用しているため、赤ちゃんには甘すぎる食品になります。離乳期は薄味が基本であり、甘さも控えめにしたい時期です。あんこは離乳期が終わり、2歳を過ぎたころからにしましょう。

また、2歳になったからといって、急にたくさん食べさせていいわけではありません。あんこはあくまでも嗜好品のため、与える量は少しだけにしましょう。

少しずつ、かつ頻繁にならないように

あんこは何といっても甘いのが魅力の食べ物です。しかし、子どもが一度その甘い味を覚えてしまうと、「もっと!もっと!」と欲しくなってしまう恐れも。

どら焼きやアンパンなどあんこを使った食べ物を食べさせるときは、中身のあんこの量を半分程度に減らすなど、少量ずつにしましょう。日常的な食べ物というよりは、ご褒美のようにして使うくらいがいいですね。

ただし、毎回あんこをご褒美にしてしまうと、結局、あんこの味ばかりをご褒美の味として覚えてしまい、嗜好が偏る可能性があります。大好きなあんこが食べたいから野菜を食べる、ということになったりすると、食べる目的がちぐはくになってしまい、よくありません。ご褒美にする食品にもバリエーションを持たせましょう。

あんこを子どもにあげる際の注意点

何かを食べる子ども

赤ちゃんがあんこを食べる際には何に注意すればよいのでしょうか。

アレルギーの心配は?

豆類の中では、大豆類は食物アレルギーを引き起こす可能性があり、食物アレルギー表示推奨品目の1つです。しかし、あんこの原料である小豆は、食物アレルギーの可能性は大豆ほど高くはありません。

とはいえ、可能性が全くないということはありませんので、ほかのアレルギーリスクのある食品と同様に、初めてあげる際は少量ずつ様子を見ながらにしましょう。

また、あんこと同じく和菓子でよく使われることの多い食品にきな粉がありますが、きな粉には大豆アレルギーの可能性がありますので、あわせて注意をしましょう。

砂糖の摂りすぎによる虫歯や肥満に注意

小豆自体は食物繊維やミネラルを豊富に含み、体によい食品ですが、あんこは小豆の重量1に対して8割程度の砂糖[*1]を使用して作られます。砂糖を大量に摂取すると虫歯のリスクが高まるほか、エネルギーのとりすぎにつながり、肥満の可能性も高まります。食後に歯磨きやうがいをしっかりすることや、食べすぎに注意することが大切です。

なお、市販のあんこではなく、水煮の小豆(砂糖を使わずに煮たもの)を使用してあんこを手作りし、甘さを調節するのもよいですね。

小豆の薄皮は消化されにくい

食物繊維の多い小豆の薄皮ですが、消化されにくい特徴があります。2歳を過ぎてからあんこを与える場合にはそのままで大丈夫ですが、もし、2歳より前に砂糖を控えた手作りあんこを食べさせる場合には、気になるなら小豆の薄皮を取り除くか、裏ごしするとより安心でしょう。

あんこの保存方法

ラップに乗せたあんこ

食べる人数が少なかったりすると、あんこを一度に食べきれないこともありますよね。使い切れずに余ってしまったあんこの保存方法を紹介します。

小分けにして冷凍保存がおすすめ

あんこは使う分量に小分けにして冷凍保存するのがおすすめです。少量ずつにしてラップに包んで冷凍すると、使う分だけを解凍することができます。

 冷凍期間の目安は1~2ヶ月

冷凍保存をする場合は、1~2ヶ月以内を目安に食べきるようにしましょう。冷凍庫の中で保存していても、酸化して風味が悪くなります。この目安に限らず、なるべく早く食べるようにしてください。

少量の場合は冷蔵でも大丈夫

あんこには多くの砂糖が含まれることをお伝えしましたが、糖度が高いことで微生物の増殖が抑えられ、傷みにくいという点があります。そのため、少量を保存する場合は冷蔵保存も可能です。とはいえ、糖度にもよって変わってきますし、あんこの糖とでんぷんは微生物のエサにもなりますので、手作りあんこや開封したあんこは、できるだけ早めに食べるようにしましょう。

あんこを使った赤ちゃんにおすすめのレシピ

2歳以降の赤ちゃんにおすすめのあんこを使ったレシピを紹介します。

おやつにも!あんことバナナのパウンドケーキ|2歳頃~

パウンドケーキ
(画像はイメージです)
■材料(パウンド型1個分)
・ホットケーキミックス 200g
・卵 1個
・牛乳 150ml
・あんこ(缶詰) 50g
・バナナ 1/2本

■作り方
※オーブンは180℃に予熱しておく
① バナナをつぶす
② ボウルに①と卵、あんこ、牛乳100mlを入れてよく混ぜる
③ ホットケーキミックスを2、3回に分けて加え、さっくり混ぜる
④ 残りの牛乳50mlを加えて混ぜ、型に流し入れ、180℃のオーブンで35~40分焼く。焼けたら竹串を刺し、やわらかい生地がついてこなければ出来上がり

あんことバナナの甘みだけなので味付けも簡単です。

みんな大好き!手づかみあんこサンド|2歳頃~

■材料
・サンドイッチ用食パン 1枚
・あんこ(缶詰) 大さじ1

■作り方
① ラップをサンドイッチ用食パンより一回り大きく切っておく
② ラップの上に食パンを乗せ、あんこを塗る
③ 食パンをくるくる丸め、ラップで包み、端をねじって止め、冷蔵庫で10分程休ませる
④ ラップをはがし、4等分に切り分けたら出来上がり

あんこをくるくると巻くことで、見た目もかわいくできます。切らずにそのままかじることもできますね。

簡単ぜんざい|3歳頃~

ぜんざい
(画像はイメージです)
■材料(2人分)
・あんこ(缶詰) 80g
・水 100ml
<お好みで>
・すいとん(かぼちゃや豆腐入りのものなど) 適量
※すいとんは平たくしたものを使ってください。また、お餅や白玉団子で代用しないでください

■作り方
① 鍋にあんこと水を入れ、沸騰直前まで温める
② 器にお好みですいとんを盛り、①をかけたら出来上がり

市販のあんこも、甘さを調節すれば赤ちゃんにも優しい味で食べることができます。
団子状の食べ物は丸呑みによる窒息が心配ですので、少し平らなすいとんなどにしましょう。
心配な場合は、小さくきったうどんなどにしてもよいですね。

まとめ

市販のあんこは赤ちゃんには甘すぎるので、離乳食を終えてからとし、与える量や甘さを調節して楽しむようにしましょう。離乳食では薄味が基本となりますが、甘さについても、強すぎるのは赤ちゃんによくありません。あんこをはじめ、甘いものは気を付けて楽しんでいきたいですね。

(文:宗政祥子 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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