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2021年12月01日 14:00 更新

赤ちゃんにゼリーはいつから? 手作りのコツや注意点とレシピ【管理栄養士監修】

ツルンとして、プルプル食感のゼリー。甘みがあるので赤ちゃんも好んでくれそうですが、いつから食べられるのでしょう。赤ちゃんにゼリーを与えるときの注意点やおすすめのレシピなどをご紹介します。

赤ちゃんはゼリーをいつから食べられるの?

オレンジゼリー

プルプルとやわらかいゼリーは、かたい食品と比べて食べやすいイメージがありますが、赤ちゃんはいつから食べても大丈夫なのでしょうか? 

ゼラチンのゼリーは9ヶ月以降が安心

ゼリーと言えば「ゼラチン」で固められたものが一般的でしょう。

ゼラチンは、牛や豚などの骨や皮などを原料に作られていて、アレルギー表示推奨品目の1つでもあります。また、のどごしがツルっとしていて、誤ってのどに入りやすいことからも、赤ちゃんに与えるのは、生後9ヶ月を過ぎてからにしましょう。

最初に与えるときは、アレルギーが出た場合を考え、少量ずつ食べさせるのが安心です。

赤ちゃんにゼリーを与えるときの注意点

ゼリー 食べやすく崩したもの

アレルギー品目の1つであり、ツルっとしているゼリーは、赤ちゃんに与えるときに注意が必要です。ポイントをチェックしていきましょう。

くずして食べさせる

ゼリーが大きすぎたり、かたすぎたりすると、赤ちゃんののどに詰まって窒息する恐れがあります。赤ちゃんにゼリーを与えるときは、なめらかになっているかを確認し、かたまりの状態ではなく崩したものを食べさせるようにしましょう。

アレルギーに注意

ゼリーの原材料である「ゼラチン」は動物性のたんぱく質からできており、アレルギーを起こす恐れのある「特定原材料に準ずる21品目」(※)に該当します。初めて与えるときは、赤ちゃんの様子を見ながら少量ずつ与えましょう。

※アレルギー表示には、卵・乳・小麦など、表示義務対象となる7品目と、表⽰が推奨(任意表⽰)されている21品目の2種類があります。

糖分の摂りすぎに注意

市販のゼリーや大人が食べるようなゼリーは甘みが強く、砂糖が多く使われているため、赤ちゃんが糖分を摂りすぎてしまうことになりかねません。赤ちゃんは味覚が敏感なため、離乳食の期間は、最低限の味付けで食材のもつ味を経験させることが大切な時期です。

また、砂糖の甘みは赤ちゃんが好むものではありますが、甘いものをたくさん食べて砂糖の甘みを覚えてしまうと、薄味の離乳食を嫌がるようになる可能性があります。

甘いものは多くなりすぎないように注意してください。

ゼリーを手作りするときは、大人用の味付けではなく、赤ちゃん用に砂糖の量を調整しましょう。

ゼリーを作るときに覚えておきたいこと

ゼラチンを加熱して溶かす

乳幼児期は、できたら手作りしたいものですが、ゼリーを手作りするときは、どんなことに注意したらいいのでしょう。

片栗粉のゼリーは離乳初期からOK

ゼラチンで固めたゼリーは、かたさやアレルギーの点から、離乳初期や離乳中期には難しいですが、片栗粉のとろみを使えば、離乳初期からゼリー風のおやつも作ることができます。片栗粉は、とろみをつけて離乳食を食べやすくするときによく使いますが、ゼリーを作ることもできるのですね。

寒天でも代用可能

ゼラチンと寒天は異なる食品ですが、寒天でもゼリーを作ることはできます。ゼラチンと同じく離乳後期ごろから使うことができます。

寒天の原料は「テングサ」や「オゴノリ」という海藻です。ゼラチンと比べると、アレルギーになる可能性は低い食品になります。

寒天でゼリーを作る際は、ゼラチンと同じように加熱して使います。

ただし、出来上がった寒天ゼリーの溶ける温度は、ゼラチンゼリーよりも高くなります。体温で溶けるゼラチンゼリーは口の中で溶けやすいですが、寒天ゼリーは体温では溶けないので、ゼリーのかたさや大きさにより注意が必要です。

寒天
寒天はゼラチンよりもしっかり固まるので、かたさや大きさに注意して

風邪や熱のときの水分補給になる

赤ちゃんが風邪や熱で食欲がないときや、口やのどに痛みがあるなど、体調がよくないときでも、冷たくてのどごしのいいゼリーならば食べやすいでしょう。栄養補給や水分補給に役立ちます。

無添加を意識して

市販のゼリーには添加物が含まれるものも多くありますので、成分表示を確認してから食べさせるといいでしょう。添加物のすべてが悪いわけではありませんが、着色料などの添加物が少ない方が安心です。わからなければ、「赤ちゃん用」と表示してあるものを選ぶとよいでしょう。

ゼリーの保存方法

ゼリーの保存はどうする?

ゼリーを作っても、赤ちゃんが食べる量は少しですよね。残ったゼリーはどのように保存したらいいのでしょう。

冷蔵保存が基本

手作りゼリーは冷蔵庫で保存します。冷蔵保存したものは当日から翌日中に食べきりたいですね。

食べかけのものは唾液がついてしまているので、菌が繁殖しやすくなります。市販のものであっても、食べかけのものは処分するほうがいいでしょう。

日持ちしないので食べきれる分を

水分の多いゼリーは菌が繁殖しやすいので、なるべく早く食べきりましょう。赤ちゃんが食べる分だけを器に入れて食べさせるといいですね。

冷凍保存は赤ちゃんが食べるには不向き

ゼリーを冷凍した場合、解凍したときに水分が出てきてしまい食べにくくなります。また、赤ちゃんが食べるものとしては、冷凍したゼリーは冷たすぎるのでおすすめできません。

赤ちゃんにおすすめ!ゼリーのレシピ【1歳頃~】

1歳頃からの離乳食に使える、手作りゼリーのおすすめレシピです。

おやつに最適!カラフルフルーツゼリー

いちごゼリー
(画像はイメージです)

■材料(作りやすい分量)
・いちご 50g
・お湯 120cc
・砂糖 小さじ1
・ゼラチン 2g

■作り方
① いちごを1cm角に切り、器の中に入れる
② 80℃位のお湯に砂糖とゼラチンを入れ、ゼラチンを溶かす
③ 粗熱が取れたら、①の器に流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める

栄養満点!ヨーグルトゼリー

ヨーグルトゼリー
(画像はイメージです)

■材料(作りやすい分量)
・牛乳 50cc
・水 大さじ2
・ゼラチン 2g
・砂糖 小さじ1
・プレーンヨーグルト 100g

■作り方
① 耐熱容器に牛乳と水を入れ、ゼラチンを振り入れふやかしておく
② ふんわりとラップをかけて、電子レンジ(500W)で1分ほど加熱してゼラチンを溶かす
③ 砂糖を加え、そこに溶かしヨーグルトを少量加えて混ぜる。さらに残りのヨーグルトを加えて混ぜる
④ 型に流して粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やす
※お好みのフルーツを刻んだものをプラスして食べてもよい

野菜嫌いな子にも!野菜ゼリー

■材料(作りやすい分量)
・にんじん 40g
・かぼちゃ 30g
・煮汁 50cc
・ゼラチン 2g
・水 大さじ1

■作り方
① にんじんとかぼちゃはやわらかく茹で、煮汁と一緒にミキサーにかける
② ゼラチンは水に振り入れてふやかしておく
③ ②を電子レンジ(500W)で1分ほど加熱し、ゼラチンが溶けたら①と混ぜ合わせる
④ 器に流して、粗熱が取れたら冷蔵庫で冷やし固める

誕生日に!ゼリーケーキ

ゼリーケーキ
(画像はイメージです)

■材料(作りやすい分量)
・お好みのフルーツ(いちご・バナナ・みかん・ももなど) 適量
・りんごジュース(幼児用) 50cc 
・ゼラチン〔A〕 1g 
・水〔A〕 大さじ1 
・プレーンヨーグルト 100g 
・砂糖 小さじ2 
・牛乳 50cc 
・ゼラチン〔B〕 3g
・水〔B〕 大さじ1  

■作り方
① お好みのフルーツを、1cmくらいの大きさに切ってゼリーカップに入れておく
② ゼラチン〔A〕を水〔A〕に振り入れふやかしておき、電子レンジ(500W)で1分ほど加熱してゼラチンを溶かす
③ ②にりんごジュースを少しずつ加え、①のカップに流して冷蔵庫で冷やし固める
④ 牛乳と水〔B〕にゼラチン〔B〕を振り入れ、ふやかしておく。電子レンジ(500W)で1分ほど加熱し、ゼラチンを溶かしたら砂糖を加えてよく混ぜる
⑤ ④にプレーンヨーグルトを少しずつ加えてよく混ぜる
⑥ ③のゼリーが固まったら、その上に⑤のゼリー液を流し入れて冷蔵庫で冷やし固める
⑦ ⑥のゼリーが固まったら、ゼリーカップをぬるま湯につけて方から外して皿に盛り付ける

まとめ

赤ちゃん 離乳食 スプーン

ツルンとした食感のゼリーは、赤ちゃんも大人も大好きでしょう。赤ちゃんが食べるときは市販の赤ちゃん用ゼリーを選んだり、野菜や果物を使って手作りすると、大人も一緒に楽しむことができます。

食べるときにツルっとのどに入って詰まらせてしまわないよう、ゼリーをくずしてあげたりする工夫は必要ですが、おやつの代わりに取り入れたり、水分補給も兼ねてみたり、赤ちゃんも大人と一緒に楽しくおやつタイムが過ごせるといいですね。

(文:三浦真由美 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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