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2021年07月20日 08:30 更新

赤ちゃんのスイーツデビュー・離乳食プリン! 人気レシピ&市販品もご紹介【管理栄養士監修】

ひんやりしててぷるんとおいしいプリンはスイーツの定番ですが、大人と同じように赤ちゃんに食べさせてもいいのか迷うパパ・ママも多いのではないでしょうか? この記事に使う食材別のポイントや注意点をまとめているので、離乳食のスイーツデビューを考えている場合の参考にぜひ記事を読んでみてくださいね。

離乳食のプリンデビューはいつから?

プリンは口当たりがいいので、イメージ的に離乳食を始めたばかりの時期から試すことができそうですよね。しかし、私たち大人が一般的に食べているプリンは赤ちゃんに不向きな食材が多く使われているため、気をつけなければならないポイントがいくつかあります。

食材を工夫すれば離乳食の中期から

 卵の材料の牛乳と卵

一般的なプリンに使われている材料の中でも卵と牛乳は乳児期に多い三大アレルゲンとされているものです。このため、離乳中期(7〜8ヶ月)ごろからプリンを食べさせたいと思ったら、食材の工夫が必要です。

離乳期の卵と牛乳に関しては、以下の記事も参考にしてください。
▶︎離乳食の卵の進め方!量は?卵白はいつから?
▶︎離乳食に牛乳、いつから、どうやって与えればいい?

アレルギー食材入りプリンの進め方

卵と牛乳を使ったプリンを食べさせる場合は、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

卵を使用したプリンについて

プリンを作るための卵液

卵アレルギーは卵白のアレルゲンに反応することが多いといわれているので、初めて卵を使うプリンを与える場合は卵黄のみを使ったレシピで作ってみましょう。

卵は調理の温度が低いとしっかりアレルギーの力(抗原量)を減らせないため、プリンのような「蒸しもの」は、固ゆで卵が食べられたとしても、アレルギー症状が出てしまったりする可能性もあります。ステップアップの目安は固ゆで卵だけではなく、卵焼きなどのレシピで卵を約1個分食べられるようになってから。これがクリアできたら1歳以降に全卵で作ったプリンをあげてみます。

加熱するタイプのプリンは中心まで十分に火が通っているかがわかりにくいので、最初はたくさんあげすぎないほうがいいでしょう。

牛乳を使用したプリンについて

プリンに使う牛乳

牛乳アレルギーの場合は牛乳そのものだけでなくヨーグルト、チーズ、バター、生クリームなども該当します。牛乳・乳製品は、加熱や発酵処理をしてもアレルギーを起こす力はほとんど変わらないのでアレルギーが心配される場合には、豆乳などに置き換えて作ってみましょう。

市販品の離乳食プリンってあるの?

2021年5月現在の情報で、市販される離乳プリンは キユーピー株式会社のベビーフードの1つ「バナナプリン」のみとなっています。7ヶ月ごろからが対象になりますが、原料由来のアレルギーとして卵、乳、バナナがあります。これらをすでに食べたことがあり、問題なければ試してみてもいいでしょう。

プリン自体は比較的作り方が簡単なので、アレルギーの心配を少しでも減らすためにも手作りするのがとてもおすすめですよ。

離乳食のプリンレシピ

プリンは卵やゼラチンを使ってかためる方法が一般的ですが、アレルギーに配慮するために食材をまとめる作用のある別の食品を使って対応してみましょう。

卵不使用! 粉ミルクを使ったプリン(離乳中期〜)

ミルクプリン

■材料(作りやすい分量)
・粉ミルク 13~15g ※100mlのミルクを作れる量
・片栗粉 小さじ1
・水 100ml

■作り方
① 大きめの耐熱容器に粉ミルクと片栗粉を入れてよく混ぜる
② ①に水を加えてダマにならないようにさらによく混ぜる
③ 電子レンジ(500W)で1分ほど加熱する
④ 取り出してもう一度よくかき混ぜ③と同じように加熱する
⑤ 粗熱がとれたら冷蔵庫で冷やしかためる

バナナ&ミルクプリン(離乳後期〜)

バナナ ミルクプリン

■材料(耐熱容器3~4個分)
・バナナ 中サイズ1本
・牛乳 50〜75g(バナナの大きさに合わせて調整)
・砂糖 小さじ1/2

■作り方
① バナナを一口大に切ってお皿の上に並べ、かるくラップをかけて電子レンジ(500W)で2分ほど加熱して冷ましておく
② ①と牛乳、砂糖をミキサーに入れ、なめらかになるまで撹拌する
③ お好みのカップに流し入れ、冷蔵庫で3時間以上冷やす

牛乳不使用 豆乳とかぼちゃのプリン(離乳完了期〜)

カボチャプリン

■材料(耐熱容器3~4個分)
・皮つき冷凍かぼちゃ(カットタイプ) 120g
・卵 1個
・無調整豆乳 120g
・砂糖 小さじ1/2

■作り方
① かぼちゃはラップをして電子レンジ(600W)で3分ほど加熱をする。竹串がスッと通るくらいになったら熱いうちに黄色い部分だけをすくいとりスプーンで手早く潰す
② 卵を溶きほぐし、①に加える
③ 豆乳を電子レンジ(500W)で1分ほど加熱し(人肌くらいの温度に)、②に加える
④ ③を別のボウルにこしてなめらかにし、型に注いでアルミホイルで蓋をする
⑤ フライパンに布巾を敷き、④をのせてフライパンの底から2cm程度の高さまで湯を注ぎ、蓋をして弱火で15分加熱し、その後火を消してそのまま10分置く

離乳食プリンの保存と注意点

お店で買えるプリンは保存期間がまちまちで、使われている材料も異なります。また、手作りする場合にも何に注意すればよいかわかりにくいですよね。離乳食では赤ちゃんが安全に食べられることを優先して考えていきましょう。

離乳食プリンの保存期間は?

がっつく赤ちゃん

プリンを加熱して作る場合、蒸気を使う方法が一般的ですよね。しかしこの蒸気は100℃までしか温度が上がらず、プリンの中心部まで高温で加熱させることが難しいため十分に火が通らない可能性があります。

当日中に食べきる

自宅でプリンを手作りする場合は、温度管理がしっかりできているか判断が難しいこと、添加物の使用はないため保存性が低いことが挙げられるため、使用する材料に関わらず調理した当日中に食べきるようにしましょう。

ゼラチンや寒天を使って固める調理方法も、高温加熱がされておらず食中毒菌の増殖の危険性も考えられるため、調理した当日中に食べきるようにしましょう。

離乳食プリンの注意点

離乳食のプリン

離乳食でプリンを食べさせる場合の注意点は、大きく2つ。卵と砂糖です。

卵のプリンは調理に注意した上で1歳以降に

蒸気を使ったプリンの調理では高温加熱が難しく、卵の卵白に多いアレルゲンを弱められず、アレルギーを引き起こしやすくなります。そのため卵を使ったレシピは1歳以降で、卵焼きなどで卵1個分食べられるようになってから与えるようにしましょう。

卵の殻はパック詰めの過程で殺菌・消毒がなされているため、サルモネラ食中毒の感染の可能性は低いとされています。しかし、赤ちゃんは大人と比べて十分な抵抗力が備わっておらず、食中毒が絶対起こらないとは限らないため、卵の殻が混ざらないように注意します。また、卵の殻はかたく、割れ方によってはとても鋭いものになるので、一度別の容器に割り入れて殻が混ざっていないかを確認して調理するとより安全です。

砂糖はごく控えめに

砂糖の甘味は赤ちゃんが好みますが、離乳期では砂糖の量が多くならないようにしましょう。砂糖を使わず野菜や果物などの食材そのものの甘味を生かして作れるのは手作りならではのメリットですよね。今回ご紹介しているレシピをぜひ活用してみてくださいね。

まとめ

プリンを完食した赤ちゃん

一般的なプリンが離乳食に向かないことを知って、びっくりされたパパ・ママも多かったのではないでしょうか。一方、工夫次第で自宅にある身近な食材を使ってプリンに近いスイーツが簡単に作れることがわかりましたよね。赤ちゃんのスイーツデビューの第一歩に、ぜひ本レシピのプリンを作って一緒におやつの時間を楽しんでみてくださいね。

(文:関水芳江 先生、監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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