【助産師解説】赤ちゃんの吸いだこ〜唇にできる原因&対処法

【助産師解説】赤ちゃんの吸いだこ〜唇にできる原因&対処法

赤ちゃんの口元を見ると、「吸いだこ」と呼ばれる水ぶくれが破れた後のようなものができていることがあります。吸いだこはどうしてできるのか、このままにしていていいのかなど、心配になるママもいるかもしれません。ここでは吸いだこの原因と吸いだこを作らないための対処方法などを解説します。


この記事を解説してくれた先生
坂田 陽子先生
看護師、助産師、国際認定ラクテーションコンサルタント。 葛飾赤十字産院、愛育病院、聖母病院のNICU・産婦人科に勤務し、延べ3000人以上の母児のケアを行う。その後、都内の産婦人科病院で師長を経験。現在は東京で「すみれ出張助産院」を開業している。
HP:https://sumire-josanin.com/

赤ちゃんの吸いだこってどんなもの?

吸いだこの原因と対処方法について説明する前に、まずは吸いだことはどのようなものか確認しましょう。

吸いだこは唇の水ぶくれや皮むけ

吸いだことは、赤ちゃんの唇にできる水ぶくれや皮むけです。

上唇中央、鳥で例えるならくちばしにあたる部分に、水ぶくれが破れたような白い皮がポチッとできることが多いです。まれにですが、下唇にできることもあります。吸いだこを触っても赤ちゃんが痛がるようなことはありませんが、なるべく触れないようにしましょう。

唇にできる吸いだこの原因と対処法

吸いだこは、生まれて間もない赤ちゃんにできることが多く、成長するにつれて見かけなくなります。

唇にできる吸いだこの原因

おっぱいを飲むとき、上唇が口内に巻き込まれ、乳首と一緒に唇も吸ってしまっている

吸いだこは、赤ちゃんが授乳時に上手く吸着できていないためできます。乳輪を口に含む時上唇の先端を一緒に巻き込んでしまい、一緒に吸うため、巻き込まれた部分に水ぶくれや皮むけが起きます。

授乳は1日に何回も行うことと、特に生まれて間もない赤ちゃんは皮膚が薄くて口が小さくまだ上手に吸着できないことから、生まれたての赤ちゃんほど吸いだこを作りやすいです。

吸着した後に唇が内側に巻き込まれているときは、指でそっと外側に出してあげましょう。生後2〜3ヶ月にもなると、顔も体も大きくなって上手に授乳できるようになるため、吸いだこもできなくなります。

唇にできる吸いだこの対処法

吸いだこを無理に取ろうとすると、乾燥してめくれた唇の皮を取ろうとしたときのように出血する場合があります。吸いだこが気になっても無理に皮はむかず、そのまま自然と剥がれ落ちるのを待つか、乾燥がひどければラノリンや馬油などで保護しても良いでしょう。

赤ちゃんの体が大きくなれば、吸いだこはそのうちできなくなります。

もし、吸いだこができたら、上唇を巻き込んで吸着していないか確認をし、巻き込んでいるようなら、ママの指で外側に出してあげます。授乳時に乳首が痛いようなら吸着をし直します。しかし、赤ちゃんの唇に吸いだこができるということは、ラッチオンがうまくできず強い力で母乳を吸おうとしている状態。そうなると、授乳のたび痛い思いをしているママもいると思います。

もし赤ちゃんが成長しても吸いだこがなくならないようなら、 ラッチオンのコツを確認するといいでしょう。

左:正しいラッチオン  右:ラッチオンが浅い例

授乳の際のラッチオン(吸着)について、詳しくは以下の記事を参考にしてください。
▶︎母乳育児を検討中のママ必見「ラッチオン」のコツ

まとめ

吸いだことは生後間もない赤ちゃんの口元にできやすい、水ぶくれや水ぶくれが破れた後のような皮むけです。生まれたての赤ちゃんは授乳に慣れておらず、授乳時に上唇も一緒に吸ってしまうため、吸いだこができやすいです。吸いだこは一時的なものです。吸いだこができても無理に取ろうとせず、自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。もし授乳時に乳頭が痛いようならラッチオンのコツを振り返ってみましょう。

(文:本河美佳/監修:坂田陽子 先生)

※画像はイメージです

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、監修を経た上で掲載しました

※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

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