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2022年12月14日 16:22 更新

【医師監修】妊娠16週のママの注意点2つ&赤ちゃんの変化とは?

妊娠16週は「妊娠中期」のちょうど1週目。今回は、妊娠16週にスポットライトを当て、この時期に起こる体の変化のほか、必要なこと・注意点をお伝えします。

妊娠16週ってどんな時期?

妊娠16週の安定期に入り笑顔の妊婦
Lazy dummy

※画像はイメージです

「妊娠16週」は妊娠中期が始まる週にあたります。妊娠中期は一般的には「安定期」とも呼ばれています。心身ともに落ち着いてきたママも多いのではないでしょうか。

さて、妊娠16週ころまでには胎盤が完成します。胎盤の形成は妊娠7週ころから始まります。胎盤は無数の血管から成り、「臍帯(へその緒)」によってママと赤ちゃんをつなぎます。そして、赤ちゃんにエネルギー(栄養)、酸素を供給したり、老廃物を母体側に運んだり、妊娠の維持や赤ちゃんの成長に必要なホルモンなどの産生を行っています。

「胎盤はもっと早く完成するのかと思っていた」というママもいるかもしれませんが、妊娠16週目頃までに形と機能が出来上がり、以降、妊娠38週ころまで大きくなり続けます。


初めに「安定期」という言葉が登場しました。この言葉は医学用語ではないので厳密な定義はありませんが、胎盤の形と機能が出来上がり、“安定的に”胎児に血液が送られるようになる、またつわりが落ち着く時期として一般的には妊娠5ヶ月以降(妊娠16週~)を指すことが多いようです。しかしながら決して、「この時期を過ぎれば“妊娠が安定”し、トラブルが起きない」という意味の安定ではありません。言葉に惑わされて、無理をしないようにしましょう。

妊娠16週に体内で起きる変化

妊娠期間が進むにつれ、胎内では目まぐるしい変化が起こります。それだけでなく、ママの心身にも変化が生じるのです。ここでは妊娠16週に起こる体の変化を詳しく見ていきましょう。

赤ちゃんの変化

妊娠16週ごろには、胎児の体の重要な器官の形成がおおよそ完了しています。皮下脂肪もつき始め、筋肉や骨格などの発達が進みます。超音波検査では、この頃から、羊水を飲み込んだり呼吸する様な動きが見られ始めます。

ママの変化

ママの体型は妊娠初期に比べて、より妊婦さんらしさが増しています。お腹とともに乳房も目に見えて大きくなっていることでしょう。“妊婦さん”であることにも、ずいぶん慣れてこられた時期ではないでしょうか。

妊娠16週に必要なこと・やっておくこと

妊娠中期の「妊娠16週」に必要なこと・やっておくことをチェックしましょう。

適度に体を動かしましょう

つわりが長引いているママは無理をする必要はありませんが、つわりの症状が落ち着いてきたママは適度に体を動かす習慣を持つと良いでしょう。これは、妊娠期間中の体力づくりの意味合い以上に、最も避けたい「ストレス」の解消にも役立ちます。便秘やむくみ、冷えなど妊娠中に起こりやすいマイナートラブルの予防にもつながり、精神的にもプラスの効果が期待できます。近所の公園などを散歩すれば、リフレッシュできて生活のリズムも整うでしょう。

このほか、妊婦さん向けのヨガ・水中ウォーキングなども楽しめます。妊娠中に新しくスポーツを始める場合は、妊娠12週(妊娠4ヶ月)以降に開始することが推奨されています。スポーツクラブだけでなく自治体が主催している場合もあるので探してみると良いでしょう。妊婦さん向けのスポーツ教室に参加すると、同じくらいの妊娠週数の友人を作ることもできますので、気になる方はぜひ調べてみてください。

ただし、流産や早産のおそれがあるママは、医師から運動を控えるようにアドバイスされるケースがあります。体調が良くなったからといって急に運動を始めず、必ずかかりつけの医師に相談してからにしましょう。

必要な摂取カロリーを少し増やしましょう

妊娠中期のエネルギー必要量は、非妊娠時に比べて約250kcal増加します。250kcalとは白米でいうと、お茶碗1杯(150g)程度。

身体活動レベルが普通の18歳以上の女性は、おおよそ1日2,000kcal必要なので、トータルで「1日2,250kcal程度」必要になる計算になります。食べ過ぎにも注意して、バランスの良い食事を心がけましょう[1]。

「戌の日(いぬのひ)の安産祈願」もおすすめ

「戌の日」(いぬのひ)は暦(こよみ)の上では毎月12日周期で巡ってきますが、中でも妊娠5ヶ月戌の日に安産祈願のお参りを行うのが習わしとされてきました。もちろん「絶対に必要」というわけではありませんが、この時期にご近所への散歩も兼ねて安産祈願のお参りに行くのは、おすすめです。

妊娠16週の注意点

妊娠16週はどんなことに気を付けておくべきでしょうか。最後に、注意点を確認していきましょう。

体に合った服を購入しましょう

妊娠中期に入ると、個人差はありますが、バストが通常よりも大きくなる妊婦さんもいるでしょう。下着や洋服も、締め付けるタイプのものは避けて、体型に合った、ゆったりしたサイズのものを購入しましょう。近年のマタニティウェアはバラエティー豊かで、おしゃれなものも多いので、選ぶ楽しさもあります。

おりものが増えるのは正常。しかし……

妊娠中期に入ると、おりものが増えます。乳白色で異臭などがなければ正常な範囲内なので、問題ありません。下着は清潔に保ちましょう。ただし、おりものがカッテージチーズのようにポロポロしていたり、赤茶色っぽくなっていたり、異臭がする場合には早めにかかりつけ医に相談し、必要があれば治療を始めましょう。

まとめ

すでに妊娠16週に入り、「出産までの折り返し地点」にだいぶ近づいたことになります。妊娠に伴う心身の変化に、戸惑いや不安を感じられることもあると思いますが、かかりつけの産婦人科の医師や助産師に相談して一つひとつ不安を解消し、楽しく穏やかなマタニティライフを過ごしましょう。家の中にばかりいると気持ちが暗くなりがちなので、体を動かしてリフレッシュするのも良いでしょう。ただし、無理せず過ごすようにしてください。

※この記事は 医療校閲・医師の再監修を経た上で、マイナビ子育て編集部が加筆・修正し掲載しました(2018.06.18)

※記事の修正を行いました(2019.06.12)

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