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【医師監修】妊娠初期の出血の原因は?  考えられる可能性と月経との見分け方

【医師監修】妊娠初期の出血の原因は?  考えられる可能性と月経との見分け方

妊娠初期の出血は、少量であれば心配ないケースもありますが、自己判断はせず、かかりつけのドクターに相談することがとても大切です。特に生理の時より出血量が多い場合や腹痛がひどい場合は夜間・時間外でもすぐに医療機関を受診しましょう。


この記事の監修ドクター
医療法人社団聖育会 三枝産婦人科医院
院長 升田 春夫先生
東京大学を卒業後、東京大学医学部付属病院、東京都立墨東病院を経て、2002年に三枝産婦人科医院の副院長に就任。2014年から院長を務める。周産期の研究・診察に長年携わってきた「お産の専門家」。
超音波の専門免許を取得している超音波専門医でもある。

妊娠初期の出血と月経との見分け方と医師への伝え方

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※画像はイメージです

妊娠初期に出血があったら、落ち着いて状況を確認するようにしましょう。薄茶色や黒っぽい血は過去の出血が出ている状況、赤い血は現在、出血している可能性があります。月経と同じように思える出血もあり、個人で見分けるのは難しいため、自己判断はせず医療機関に相談しましょう。

まずは電話でもかまいません。医療機関に出血の状況を伝える時には「いつからの出血か」「出血の量、色、におい」「固形物が混じっているか」「おなかの痛み、張りはあるか」などを伝え、指示を仰いでください。

特に月経の時よりも出血量が多かったり、腹痛がひどい場合は、異所性妊娠や進行流産の可能性があるので、夜間・時間外でも医療機関を受診しましょう。

出血の原因① 胎盤ができあがる過程での出血

妊娠が判明した後の性器出血の原因のひとつが、胎盤が形成される過程で起こる出血です。「着床出血 」と 「絨毛膜下血腫」がこれにあたります。

着床出血

予定月経のころに性器出血が起こることがあり、これを「着床出血」と呼びます。すべての妊娠の8~25%にみられるとされます。通常の月経と比べて出血量は少なく、2~3日で治まります。

ママから赤ちゃんへの栄養補給ルートとして「胎盤」が子宮に形成される過程で、絨毛膜に血管が入り込み、出血の引き金になると考えられています。

絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)

子宮内に血液がたまることで出血が起こります。妊娠初期~中期に起こり、超音波検査によって発見されます。出血のほか、おなかが張ることもあり、出血の量によっては安静を指示されることもあります。

出血の原因② 切迫流産と流産

妊娠初期の出血には「切迫流産」や「流産」の可能性もあります。出血や腹痛がある場合は、自分で判断せず、医療機関を受診しましょう。

「切迫流産」とは

「切迫流産」と聞くとドキッとしますが、イコール流産ではありません。切迫流産とは、「胎児が子宮内にあって、流産へ進行する可能性のある出血などの症状を伴う場合」を指します。妊娠22週未満に痛みや出血で受診した妊婦さんにはこの診断名がつくことがあります。

出血が少量で強い腹痛がなく、赤ちゃんの成長が確認できていれば、安静に過ごす経過観察になります。

早期流産の主な原因

流産とは妊娠22週未満の早い時期に赤ちゃんが亡くなってしまうこと。

医療機関で確認された妊娠の15%前後は流産になり、妊娠12週未満に起こる「早期流産」がその8割を占めます。とても残念なことですが、主な原因はたまたま起こった受精卵の異常であり、妊娠初期の仕事や運動などが影響していることはほとんどないといってよいのです。

出血の原因③ 異常出血

妊娠初期に出血がみられる場合、異所性妊娠、胞状奇胎などによる異常出血の可能性も考えられます。

異所性妊娠

卵管など子宮内膜以外の場所に受精卵が着床してしまった妊娠のことを「異所性(いしょせい)妊娠」といいます。以前は子宮外妊娠と呼ばれていました。全妊娠の1~2%の頻度で発症します。その大半が卵管妊娠で、卵管に着床すると流産や卵管破裂などが起こりやすく、妊娠の継続は難しくなります。出血と下腹部痛がありますが、程度はさまざまです。卵管が破裂すると大量の出血と激しい痛みがあります。

異所性妊娠でも妊娠検査薬では陽性反応が出ます。早めに産婦人科を受診し、超音波検査で胎嚢(赤ちゃんを包む袋)が子宮の中にあるかどうかを確認してもらいましょう。

胞状奇胎(ほうじょうきたい)

胎盤をつくる絨毛組織が異常増殖を起こし、粒のような状態になって子宮を満たしてしまうのが「胞状奇胎」です。つわりの症状が強いのが特徴です。診断された場合は、子宮内容除去術を行い、1年間は定期的な検査を行います。

前置胎盤(ぜんちたいばん)

妊娠中、どの時期にも起こり得る疾患です。胎盤が正常より低い位置に付き、子宮の出口(内子宮口)にかかっている状態です。妊娠初期には診断が難しく、正確に診断できるのは中期~後期になってからです。前置胎盤の場合は帝王切開での分娩となります。

頸管(けいかん)無力症

子宮頸管は子宮口から腟につながる管。出産の時、赤ちゃんが通って出てくる部分です。「頸管無力症」とは子宮頸管が内側から開いてしまい、流産の可能性がある病気です。入院して検査、手術などを行います。

妊娠とは関係なく起こる出血

妊娠とは無関係の不正性器出血もあります。例えば、子宮の入り口の表面がふくらんでめくれる「子宮腟部びらん」、子宮頸部にできる「子宮頸管ポリープ」などです。子宮頸管ポリープは良性の腫瘍で、女性の約2~5%に認められます。 また「細菌性腟症」による出血というケースもあり、中期以降の切迫早産の原因になるので治療が必要です。

ほかにも性器以外(外痔核、尿道口、外傷)からの出血という可能性もあるので、念のため医療機関で確認しましょう。

まとめ

妊娠初期に出血があると不安になってしまいますが、医療機関で赤ちゃんの胎芽心拍を確認できれば、まず心配はありません。妊娠超初期の出血の情報も合わせて参考にしてみてください。ただ自己判断はせず、必ず医師の診察を受けましょう。また痛みをともなう大量の出血がある場合は異所性妊娠や進行流産などの可能性があるので、夜間・時間外でもクリニック・病院に連絡、受診してください。

(萩原明子/毎日新聞出版MMJ編集部)

※この記事は、マイナビウーマン子育て編集部の企画編集により制作し、医師の監修を経た上で掲載しました
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください

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