妊婦はシナモンをとっても大丈夫?摂取量の目安は?【管理栄養士監修】

妊婦はシナモンをとっても大丈夫?摂取量の目安は?【管理栄養士監修】

お菓子やパンによく使われるシナモン。スパイスカレーやチャイなどの飲み物などに含まれ、摂取する機会も多いスパイスです。今回は妊娠中のシナモンとの付き合い方について解説します。


この記事の執筆者
奥野由 先生(管理栄養士/母子栄養指導士)
前職は加工食品の研究開発職。自身の出産を機に離乳食アドバイザーを取得し、活動を開始する。ベビーフードの開発および監修の他、大阪府高槻市にて離乳食教室開催、育児広場での相談会などを実施。食品科学、調理学をベースに手軽で美味しいレシピの考案に尽力している。
離乳食教室 FooMiLab HP

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この記事の監修者
川口由美子 先生(管理栄養士/母子栄養指導士)
一般社団法人母子栄養協会 代表理事
女子栄養大学 生涯学習講師。大学時に小児栄養学を学んだのち、育児用品メーカーでベビーフード開発を経て栄養相談、離乳食レシピ執筆、講演会に携わる。2児の母。現在は、母子栄養協会にて離乳食アドバイザー®他、専門家を養成している。
一般社団法人母子栄養協会HP

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シナモンとは?

シナモンはクスノキ科の樹木の樹皮を乾燥させたものです。ほのかな香りと甘みが特徴的で、洋菓子や嗜好飲料に利用されます。

シナモンはスパイスの一種

スパイスは植物の実、果実、花、樹皮、根塊などを乾燥させた物の総称です。食材に香りや辛味、色をつけたり、匂い消しや保存料として用いられます。

シナモンはスパイスの一種として料理に用いられる他、「肉桂(ニッケイ)」という呼び名で生薬として漢方薬などに用いられます。

シナモンで得られる効果・効能とは?

生薬としての効能は、血流を良くして体を温める、内臓の働きを活発にする、などがあり、長く漢方薬などで使用されてきました[*1]。しかしながらシナモンに含まれる成分自体の有効性について、十分な科学的根拠はありません[*2]。

妊娠中はシナモンをとってもよい?

生薬としてだと血流や内臓の働きに影響があるというシナモン。妊婦は摂取して良いものなのでしょうか?

大量の摂取は避ける

シナモンは原産国によって種類があり、スリランカなどが原産のセイロンニッケイと、中国やインドネシア原産のカシアやニッキに分かれます。特にカシアに含まれる成分で、日々多量に摂取することに対して注意喚起されています [*3]。

シナモンのサプリメントは避ける

サプリメントにはシナモンが “g(グラム)単位”で含まれることがあります。これは、通常料理などに使う量と比較してかなり多い量になります。このような量を日常的に摂取することに対する安全性は確認されていません[*2]。また、シナモンパウダーを含むサプリメントが、胎児に影響を与える可能性があるという実験結果が、マウスを用いた研究で報告されています[*3]。

どれくらいの摂取量なら大丈夫?

料理の風味付けなどに使用する程度であれば問題になることはないでしょう。何かの効果を期待して、過剰に食事に取り入れることのないよう、あくまで食の楽しみの一つとして利用できると良いですね。

妊娠中のシナモンに関するよくある疑問

シナモンロール、チャイなど人気の食品にも含まれるシナモン。日常的に摂る機会もあり、妊娠中の摂取は気になるかもしれませんね。

シナモンは子宮収縮作用があるって本当?

シナモンの作用として明確に子宮収縮作用が確認されている訳ではありませんが、妊娠中日常的に多量摂取することは推奨されていません。食事の風味付けの範囲内での使用に止めておけると安心ですね。

シナモン以外に妊婦が注意したいスパイスは?

シナモンも、通常の食事の範囲内であれば特別避けなければいけないものではありません。料理の風味付け以上の量で摂取する可能性があるサプリメントや生薬、漢方薬などを自己判断で摂取することについては、その他のスパイスにおいても同様に避けるべきと考えると良いでしょう。

まとめ

生薬として長年利用されてきた側面もあるシナモンですが、妊娠中に多量に摂取することで予期せぬトラブルを招く可能性があります。日常の食事の風味付けの範囲で楽しめると良いですね。

(執筆:奥野由 先生/監修:川口由美子 先生)

※画像はイメージです

参考文献
[*1]喩静・植木もも子 (2018) 『増補新版 薬膳・漢方 食材&食べ合わせ手帖』西東社
[*2]シナモン | 「健康食品」の安全性・有効性情報
[*3]ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、健康影響評価「シナモンの日々の多量摂取:健康リスクは排除できない」を公表|食品安全関係情報詳細

新しい食生活を考える会(2005) 『新ビジュアル 食品成分表[増補版]』大修館書店

※本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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