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2021年04月07日 17:00 更新

チョコレートで虹をつくろう!『おうちで楽しむ科学実験図鑑』Vol.1

特別なものを使わなくても、家にあるもので簡単に科学を体験して学べる! 尾嶋好美・著『おうちで楽しむ科学実験図鑑』(SBクリエイティブ)より、おうちで簡単に、親子で楽しめる実験をご紹介。目の前で起こる実験による変化の「理由」を考えながら、科学に触れてみましょう!

【10分でできる】虹みたい? カラフルなチョコレートでアート

おうちで楽しむ科学実験図鑑

茶色のチョコレートを手でもつと、ふつうはとけてきますね。チョコレートにはカカオバターなどの油脂が多くふくまれており、体温でとけてしまうのです。
しかし、つぶ形のチョコレートには、さまざまな色をしていて、手の上でとけないものがあります。それぞれのつぶに、砂糖や食用色素でつくった液をかけ、固めてあるのです。このコーティングを「糖衣」といいます。糖衣は、ほかのお菓子や薬などでも見かけることがありますね。
糖衣チョコレートを使って、虹のような色あいの模様を描きましょう。

用意するもの

・糖衣チョコレート
・お湯(ぬるめ)
・皿(ふちがあるもの)

手順

おうちで楽しむ科学実験図鑑

1.皿のふちの内側に、糖衣チョコレートを並べる。

おうちで楽しむ科学実験図鑑

2.皿のまん中にお湯を注ぐ。

おうちで楽しむ科学実験図鑑

3.お湯が糖衣チョコレートに届いたら注ぐのをやめ、しばらく置く。

【解説】なぜ色がひろがる?

Lazy dummy

糖衣チョコレートのコーティングは、水分のある口の中ではとけるようになっています。たくさん食
べたとき、舌に色がつくのはそのためです。糖衣は、口の中だけではなく、お湯の中でもとけます。糖衣にふくまれる食用色素がお湯にとけると、色がつくのです。

ではなぜ、まん中に向かって、色がひろがっていくのでしょうか? これは、「拡散」という現象です。コップの中に水を入れて、インクをたらすとします。ポトリと落ちたインクは、水の中にどんどんひろがり、しばらくすると水全体にひろがって、コップの中の水の色は同じになるはずです。
1か所だけが濃い状態から、全体が同じ濃さになっていくのが、拡散なのです。

糖衣の中には、食用色素のほかに砂糖などもふくまれています。これらは水にとけて、じょじょに拡
散していきます。そのため、皿のふち側から、何もとけていないまん中に向かって、色がひろがっていくのが見えるのです。

今度は、皿のまん中に糖衣チョコレートを置き、お湯を注いでみましょう。まん中から、ふちのほうへと色がひろがっていきます。糖衣チョコレートはさまざまなお菓子メーカーから出ています。メーカーによって使っている食用色素がちがうので、色の出方も異なります。さまざまなメーカーの糖衣
チョコレートで、色のとけ出し方のちがいを調べてみるのもいいですね。

実験をする際の注意

・実験を行うときは、必ず保護者の方と一緒に行い、子どもだけで実験しないでください
・火を使うものや高温になるものについては、やけどや火事に注意してください。
・ふだん触ることがないような、刺激の強い物質をあつかう際は、手や目、口、服につかないように気をつけてください。調理器具や食器、食品などを使う実験でも、安全・衛生面に注意しましょう。
・実験は、室内の温度や湿度、使用する材料などによってはうまくいかないことがあります。うまくいかなかった場合には、その理由を考えることが勉強になります。

本書の情報を利用した結果について、著者・編集部は一切の責任を負いません。

書籍『おうちで楽しむ科学実験図鑑』について

おうちで楽しむ科学実験図鑑
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(2021/3/12 時点)

【親子で挑戦したくなる! きれいな実験、 おもしろい実験が集結】
私たちの身のまわりには、「科学で説明できる不思議な現象」が実はたくさんあります。材料とは似ても似つかない見た目のお菓子、コマーシャルで見かける謎のシーン、美しく恐ろしい自然の出来事、使いはじめると手放せない便利グッズ……。
そのそれぞれに、おもしろい実験のタネはひそんでいます。そこで本書では、「身近な道具や材料で」「ご家庭のキッチンやリビング、お風呂場、庭先で」できる実験を厳選して紹介。詳しい手順を掲載し、「どうしてそうなるのか」という秘密にも科学的に迫ります。

(文:『おうちで楽しむ科学実験図鑑』著・尾嶋好美、撮影:香野 寛(SBクリエイティブ)より一部抜粋/マイナビ子育て編集部)

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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