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2021年03月21日 16:30 更新

離乳食の豆苗はいつから?初期・中期・後期レシピ【管理栄養士監修】

カイワレに似た見た目で独特の風味がある豆苗ですが、赤ちゃんにはいつから食べさせられるのでしょうか。赤ちゃんが食べやすくなる下処理のコツや豆苗を使った離乳食レシピもあわせて紹介します。

豆苗、赤ちゃんは離乳食でいつから食べていいの?

豆苗の離乳食開始時期目安
離乳初期に使えないわけではありませんが、繊維が強いのでペーストにしにくいでしょう。

・初期の調理:緑色の葉の部分を切り取り、やわらかく茹でてすりつぶし、お湯でのばしてペースト状に
・中期の調理:緑色の葉の部分を切り取り、やわらかく茹でて細かくみじん切りに
・後期の調理:緑の葉と茎は別々にやわらかくなるまで茹でて、粗めのみじん切りに
・完了期の調理:緑の葉と茎は別々にやわらかくなるまで茹でて、食べやすい大きさにきざむ

  ■ワンポイントアドバイス■

豆苗の旬と栄養素

Lazy dummy

豆苗はエンドウの若い芽を摘んで食べる野菜です。土壌栽培でとれる季節は春ですが、出回っているのはほとんどが水耕栽培のものとなります。
豆苗は緑黄色野菜で、ほうれん草よりもβ-カロテンが豊富です。他にはビタミンB群、ビタミンC、ビタミンK、葉酸が多く含まれています。しかし、繊維が強く量をたくさん食べるようなものではないので、いろいろな野菜のローテーションの1つとして取り入れるといいでしょう。

離乳食の豆苗、下処理・下ごしらえの方法

離乳食で豆苗を使う場合に、ちょっとした下処理のコツがあります。

下茹では不要

豆苗を収穫する

豆苗のカットの目安は豆の上2cmくらいのところです。水耕栽培をされているので、水でさっと洗いましょう。豆苗はアクがないので、下茹での不要な野菜です。

とろみなどをうまく使って

豆苗を大人は食感を楽しむ食べ方をしますが、赤ちゃんは奥歯がないので口に残って食べにくい食材です。初めのうちはすりつぶし、慣れてきたら細かくみじん切りにします。そのままでは食べにくいので、何かに混ぜたり、とろみを使ったりする工夫が必要です。

  ■ワンポイントアドバイス■

豆苗の離乳食、よくある疑問

次に、収穫や保存方法など豆苗についてよくある疑問にお答えします。

豆苗の再収穫のコツは?

家で再収穫のため栽培している豆苗

豆苗は葉と茎を食べ終わった後、根を水に浸すと新しい芽が伸びて7~10日で再収穫をすることができます。豆苗を切るときは、植物が新たに芽を伸ばしていく部分(脇芽)を残すようにします。

豆苗の保存方法は?

豆苗は、根が付いた状態で売られているので、比較的鮮度が保たれやすい野菜です。常温では生育が早まってしまうので、購入後は冷蔵庫で立てて保管しましょう。育ちすぎるとかたくなるので2日くらいで使い切るとよさそうです。

エンドウ豆はどういう植物なの?

えんどう豆の一つであるグリンピース

エンドウ豆の若い芽を摘んで食べるのが「豆苗」、さやを食べるのが「きぬさや」「スナップエンドウ」、未熟豆を食べるのが「グリーンピース」、みつ豆や甘納豆に使われる完熟豆が「赤エンドウ」「青エンドウ」です。用途によってさまざまな品種があるそうです。

豆苗の離乳食レシピ! 初期・中期・後期

それでは最後に豆苗の離乳食レシピをご紹介します。

<離乳初期のレシピ>豆苗の豆腐和え

茹でている豆苗
大人の分もまとめて茹でて、あとで取り分けるのもOK

材料(作りやすい量:約4〜5回量)

・豆苗 10本くらい(緑の葉のみ)
・絹豆腐 40g
・だし汁 適量

作り方

① 豆苗は緑色の葉のみ切り取り、やわらかく茹でみじん切りし、すりつぶした後、裏ごしする
② 絹豆腐を湯通しし、だし汁を入れながらのばし、すりつぶす
③ ①と②を鍋に入れて沸騰したら完成

  ■ワンポイントアドバイス■

<離乳中期のレシピ>豆苗とマグロのとろみあん

とろみあんを作っている鍋

材料(1回量)

・豆苗 10本くらい(緑の葉のみ)
・マグロ 10g
・じゃがいも 15g
・だし汁 1/2カップ

作り方

① 豆苗は緑色の葉のみ切り取り、やわらかく茹でみじん切りにする
② 茹でたマグロをほぐして粗くすりつぶす
③ 鍋に①②とだし汁を入れて弱火にかける
④ ③に皮をむいたじゃがいもをすりおろしてとろみがつくまで煮る

  ■ワンポイントアドバイス■

<離乳後期のレシピ>豆苗と鮭の混ぜご飯

ほぐしたしゃけ

材料(1回量)

・豆苗 30g
・生鮭 15g
・軟飯 80g
・醤油 1滴

作り方

① 豆苗はやわらかく茹でて細かくみじん切りにする
② 生鮭はよく茹でて、骨があれば取り除き、ほぐす
③ 軟飯に①②と醤油を入れてよくかき混ぜて完成

  ■ワンポイントアドバイス■

まとめ

スプーンを持って微笑む赤ちゃん

豆苗は価格が安定していて、再収穫ができるので野菜が高騰しているときに家計に優しい食材です。にょきにょきと伸びてくる様子は赤ちゃんでもわかりやすく、収穫が楽しい食材です。
アクやくせが少なく大人は歯ごたえを楽しむ食材ですが、赤ちゃんには難しいので、すりつぶしたり細かくきざんだりして食べやすくしましょう。緑の色が鮮やかなので、料理の色味に使うと赤ちゃんの食欲が増すかもしれませんね。

(文:夏目千恵子 先生、監修:川口由美子 先生)

※挿入画像はイメージです

  • 本記事は公開時点の情報であり、最新のものとは異なる場合があります。予めご了承ください。

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