もやしダイエットの効果を引き出すコツと簡単レシピ3選
安価でどこでも買うことができるので、「もやしダイエット」にチャレンジしてみたいという人も多いのではないでしょうか? 意外にいろいろな栄養を含んでいる「もやし」ですが、ダイエットにとりいれる際の注意点もいくつかあるので紹介します。
- もやしは栄養価が低い?ダイエット中にもやしがおすすめな理由
- もやしでダイエットに成功しましたか?
- カサ増しだけじゃない! ダイエットの強い味方
- もやしに含まれる栄養素
- 便秘予防にはたらく「食物繊維」が豊富!
- 体脂肪の燃焼を助ける大豆タンパク質が豊富!
- 疲労回復に良いと言われるアスパラギン酸も豊富!
- 他にビタミン、ミネラルなども!
- そして、やっぱり低カロリー!
- ダイエット中におすすめのもやしの食べ方
- 1日に摂る量の目安
- 「熱湯1分」「レンジは3分」
- 麺を減らして、もやしを増やしてカロリーダウン
- ダイエットで摂るときの注意点
- もやしだけダイエットはNG
- もやしは傷みやすい食材
- 簡単おいしいもやしのダイエットレシピ3選
- もやしの塩焼きそば
- 大豆もやしのキムチナムル
- もやしのサンラータン風スープ
もやしは栄養価が低い?ダイエット中にもやしがおすすめな理由
もやしでダイエットに成功しましたか?
※マイナビ子育て調べ 調査期間:2021年3月3日~3月11日 調査人数:143人(21歳~40歳以上の女性)の回答から抜粋
※ここで紹介したダイエット方法と結果は、個人の体験によるものです。記載の方法を推奨したり、結果を保証するものではありません。効果的な減量方法や結果の出方は個人により異なります。
普段、なんとなくもやしが気になっているダイエッターも多いのでは。もやしはダイエットに役立つのでしょうか。
カサ増しだけじゃない! ダイエットの強い味方
もやしってカロリーが低そうだからダイエットには役立ちそう。でも、ひょろひょろだから栄養素なんてないのでは、なんて思っていませんか? じつは、ダイエットに役立つ栄養素もしっかりと含まれているんです。値段も安くて気軽に入手できるもやしがダイエットにおすすめな理由を解説します。
もやしに含まれる栄養素
もやしに含まれる、ダイエットに役立つと考えられる栄養素についてお伝えします。
便秘予防にはたらく「食物繊維」が豊富!
もやしには、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」の両方が含まれています。水溶性食物繊維は食後の血糖値の上昇をおだやかにする作用があり、不溶性食物繊維は便の量を増やすことで大腸を刺激し、排便をスムーズにしてくれます。
どちらの食物繊維も大腸内の細菌により発酵・分解されて、ビフィズス菌などの善玉腸内細菌の餌になり、腸内環境の改善に役立ちます。
大豆もやし(生)100g中の食物繊維量は2.3g、レタス(生)100gの約2倍以上含まれています[*1,2,3]。
体脂肪の燃焼を助ける大豆タンパク質が豊富!
もやしの中でも大豆を種子とするもやし「大豆もやし」は、大豆タンパク質を豊富に含んでいます。大豆タンパク質には、体脂肪の燃焼を促進し、体脂肪の蓄積を抑える効果が期待されています[*4]。
大豆もやし(生)のタンパク質量は100g中3.7gで、緑豆もやし(生)100g中のタンパク質の約2倍。タンパク質をしっかりとりたい方には大豆もやしがおすすめです[*1]。
疲労回復に良いと言われるアスパラギン酸も豊富!
もやしには、タンパク質を構成するアミノ酸の1つ「アスパラギン酸」も豊富に含まれています。アスパラギン酸は、窒素代謝・エネルギー生産のバランスをとる、疲労回復作用、脳の神経伝達物質という機能が報告され、スタミナをつけたり、疲労回復に役立つ期待されている成分です[*2,5]。
大豆もやし(生)100g中には890mgのアスパラギン酸が含まれ、これはレタス(生)100gに含まれる量の約9倍[*1]。緑豆もやしやブラックマッペもやしにも、100g当たり400mg程度のアスパラギン酸が含まれています。
他にビタミン、ミネラルなども!
他にも、もやしには、糖質の代謝に欠かせないビタミンB1、コラーゲンの生成に必須のビタミンC、体内のナトリウムを排出し、塩分の調節をしむくみや高血圧を防ぐカリウム、不足すると骨粗しょう症の原因となるカルシウム、体内のさまざまな代謝を助けるマグネシウムなど、ダイエット中にとりたい栄養素がふんだんに含まれています[*1,6,7,8,9,10]。
そして、やっぱり低カロリー!
もやしは、100g当たり、
・大豆もやし(ゆで) 27kcal
・ブラックマッペもやし(ゆで) 13 kcal
・緑豆もやし(ゆで) 12 kcal
と想像通り、エネルギー量は低いです[*1]。上手に活用すれば健康的なダイエットの強い味方になってくれるでしょう。
ダイエット中におすすめのもやしの食べ方
ここまでで解説したとおり、実はさまざまな栄養素を含んでいてダイエット中にぴったりなもやし。おすすめの食べ方について紹介します。
1日に摂る量の目安
生活習慣病などを予防し、健康な生活を維持するためには、野菜類を1日350g以上食べることが推奨されています(このうち、緑黄色野菜は1日120g以上の摂取が目標[*11])。もやし1袋で200gを食べられますが、もやしは淡色野菜です。緑黄色野菜も合わせて1日350g以上になるように食べましょう。
ただし、野菜を350g食べれば、あとは何を食べても良いという目標ではないことに注意。一緒に食べる他の食品からの栄養素摂取のバランスも大切にしましょう[*12]。
「熱湯1分」「レンジは3分」
もやしは、キレイな水で洗浄されてから出荷されているので基本的には調理前の水洗いは不要。ただし、保存方法や期間により臭いが気になる場合はサッと洗いましょう。なお、水溶性の栄養素が溶け出てしまうので、洗いすぎは禁物です。
ゆでる場合は、たっぷりの熱湯に塩と酢を加えて1分ゆでると白くゆで上がり、栄養素の損失も少なくなります。
レンジ加熱の場合は、耐熱容器に入れ、ふんわりとラップをして600Wで3分加熱がおすすめ。ゆでるよりもシャキシャキに仕上がります。また、レンジ調理では、熱湯に栄養素が排出することも防げます。
麺を減らして、もやしを増やしてカロリーダウン
ダイエット中に気になるのが糖質のとり過ぎ。めん類はついついたくさん食べてしまいカロリーアップにつながります。そんな時におすすめなのが、焼きそばやラーメンの麺の量を減らして、もやしを増やすことでカロリーダウンする方法。カサ増しにもなるので食べ応えもあり、ダイエット中に不足しがちな食物繊維もとれます。
ダイエットで摂るときの注意点
さまざまな栄養素が含まれダイエット中におすすめなもやしですが、ダイエットで摂るときに注意したいポイントもあります。
もやしだけダイエットはNG
もやしは低カロリーなのに意外と栄養成分も豊富な野菜ですが、もやしだけ食べ続けるとエネルギーが不足したり、栄養バランスが崩れることから、体調が悪くなったり、リバウンドの可能性も高くなります。
もやしに含まれる栄養素も、他の食材とバランスよく食べることで効果が期待できるものなので、「もやしだけ」食べ続けるのはやめましょう。
もやしは傷みやすい食材
もやしは価格も安くて手軽に買えますが、水分が多く、発芽中の新芽のため、他の野菜に比べて劣化が早い野菜です。袋に消費・賞味期限が記載されていれば、表示にしたがって食べましょう。
また、消費・賞味期限の記載がないことも多いですよね。もやしの消費期限は一般的に2~3日程度といわれています。ただし、これは製造日から2~3日であって、店頭に並んでからではありません。お店で購入したら、早めに冷蔵庫に入れ、早めに食べきることがとても大切です。
なお、買いはしたけれどすぐに食べられないという場合は、冷凍保存がおすすめです。冷凍用保存袋に入れて冷凍すれば、2週間から1ヶ月ほどの保存が可能。使用するときは解凍せずにそのままゆでたり、炒めたりすれば食べられます。
簡単おいしいもやしのダイエットレシピ3選
ダイエット中におすすめの、簡単なもやしレシピを紹介します。
もやしの塩焼きそば
エネルギー276kcal、糖質29.3g(ともに1人分)
材料(2人分):
もやし200g、豚もも薄切り肉100g、焼きそば150g、ごま油小さじ1、中華だし小さじ1、塩小さじ1/2、こしょう適量
作り方:
【1】もやしは洗って水けをきり、豚肉は食べやすい大きさに切りそろえる
【2】フライパンにごま油をしき、もやしと豚肉を軽く炒めあわせてからフタをして火を通す
【3】もやしと豚肉に火が通ったら、ほぐしながら焼きそば加え、中華だしをふり、混ぜあわせる
【4】塩・こしょうで味をととのえる
ポイント:
麺の量を減らし、もやしを多めに入れ、味つけをソースから塩にすることで、糖質とカロリーをダウンできます。
大豆もやしのキムチナムル
本文 エネルギー68kcal 糖質2.6g(ともに1人分)
材料(2人分):
大豆もやし200g、キムチ100g、ごま油小さじ1/2
作り方:
【1】洗った大豆もやしを耐熱容器に入れ、ラップをして、600Wのレンジで3分加熱する
【2】粗熱が取れたら、手で軽く水気をしぼり、キムチとごま油を加えてよく混ぜあわせる
ポイント:
タンパク質が多く含まれる大豆もやしの簡単レシピ。チンしてキムチと混ぜるだけで味も決まります。
もやしのサンラータン風スープ
エネルギー129kcal 糖質7.5g(ともに1人分)
材料(2人分):
もやし200g、パプリカ赤1/2個、エリンギ1本、絹ごし豆腐150g、卵1個、こねぎ少々、水400ml、中華だし小さじ1、しょう油小さじ1、酢小さじ1、片栗粉小さじ1、ラー油適量
作り方:
【1】もやしは洗って水を切り、パプリカはヘタとタネを取りのぞき細切り、エリンギはスライス、豆腐は2cm角、こねぎは小口切りにする
【2】水に中華だしを加えて沸騰させ、もやしとパプリカ、エリンギを加え、フタをして1分加熱する
【3】しょう油と酢で味をつけ、豆腐を加え、再度煮立ったら、水大さじ1で溶いた片栗粉を加えて軽く混ぜる
【4】スープを混ぜながら、とき卵を流し入れる
【5】器にスープを盛り、こねぎを散らし、ラー油を数滴かける
ポイント:
スープにすることでもやしをたっぷりとれるレシピ。豆腐とパプリカで、不足しがちなタンパク質やビタミンAをおぎなえます。
(文:木下ともえ)
※画像はイメージです
[*1]日本食品標準成分表2020年版(八訂)
[*2]もやし生産者協会:もやしの栄養
[*3]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「食物繊維の働きと1日の摂取量」
[*4]もやし生産者協会:大豆もやしの栄養と機能性
[*5]協和発酵バイオ健康成分研究所:アスパラギン酸
[*6]長寿科学振興財団:健康長寿ネット ビタミンB1の働きと1日の摂取量
[*7]長寿科学振興財団:健康長寿ネット ビタミンCの働きと1日の摂取量
[*8]長寿科学振興財団:健康長寿ネット カリウムの働きと1日の摂取量
[*9]長寿科学振興財団:健康長寿ネット カルシウムの働きと1日の摂取量
[*10]長寿科学振興財団:健康長寿ネット マグネシウムの働きと1日の摂取量
[*11]厚生労働省 健康日本21(栄養・食生活 )
[*12]厚生労働省:e‐ヘルスネット「野菜、食べていますか?」
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます