みかんダイエット|効果を高める食べ方と簡単レシピ3つ
健康や美容に良いイメージがあるみかん。しかし「果物だから糖質も多そう……ダイエット中に食べていいのかな?」と思っている人もいるのでは? そこで今回は、みかんのダイエット効果と太りにくい食べ方・おすすめレシピを紹介します。
- ダイエット中にみかんを食べても大丈夫?
- 糖質も含むので食べ過ぎはNG
- みかんの栄養成分は?
- エネルギーと糖質は比較的低い
- ペクチンが便秘予防に役立つ
- その他にも美容や健康に良い成分を含む
- ダイエット中におすすめのみかんの食べ方
- 食事を「みかんだけ」にするのはNG
- ダイエット中は1日1個までを目安に
- 食べる時間帯は朝か昼がおすすめ
- ダイエット中にみかんを食べるときの注意点
- 摂りすぎないようにする
- 缶詰やジュースなどの加工品より生のみかんを選ぶ
- 持病や服用中の薬がある人は医師や薬剤師に相談する
- ダイエット中におすすめ!みかんのアレンジレシピ3選
- シナモン香る!みかんグリル
- 朝はそのまま食べるだけ!みかんのオーバーナイトオーツ
- おしゃれな見た目のデリ!みかんとバルサミコ酢のサラダ
- まとめ
ダイエット中にみかんを食べても大丈夫?
ビタミン豊富で健康に良さそうなみかんですが、ダイエット効果はあるのでしょうか。
糖質も含むので食べ過ぎはNG
みかんは、適量ならダイエットや美容に嬉しい効果も期待できます。しかし糖質も含むので、食べ過ぎると減量が進みにくくなる危険があります。過剰摂取は控えるようにしましょう。
みかんの栄養成分は?
みかんに含まれている、ダイエットや健康・美容に関係する栄養素について解説します。
エネルギーと糖質は比較的低い
みかん中1個(可食部80g)のエネルギーは38kcal、糖質は8.7gです[*1]。
以下のように他の果物と比べてもそこまで高くはないので、比較的ダイエットに向いている果物であると考えられます。
フルーツ名 | 100gあたりのエネルギー/糖質量 |
---|---|
いちご | 31kcal/7.1g |
グレープフルーツ | 40kcal/9.0g |
バレンシアオレンジ | 42kcal/9.0g |
うんしゅうみかん | 47kcal/10.9g |
ブルーベリー | 48kcal/9.6g |
りんご(皮なし) | 53kcal/14.1g |
ぶどう(皮なし) | 58kcal/15.2g |
バナナ | 93kcal/21.4g |
ペクチンが便秘予防に役立つ
みかんの薄い皮(袋)には、ペクチンという成分が多く含まれています。ペクチンは植物の細胞と細胞の間に存在する多糖類で、便通改善の作用が期待されている成分です。便秘が気になる人には嬉しいポイントですね[*2]。
その他にも美容や健康に良い成分を含む
みかんは他にも、以下のような体に良い成分を含んでいます。
・ビタミンC:体を酸化ストレスから守る作用のほか、鉄分の吸収を高めるのにも役立ちます[*3-5]
・へスペジリン:フラボノイドの一種で、高血圧や動脈硬化を予防する働きが期待されています[*2]
・β-クリプトキサンチン:生活習慣病や骨粗しょう症・リウマチ・がんなどの病気予防に役立つ可能性があるといわれています[*2,6]
ダイエット中におすすめのみかんの食べ方
ダイエットをより効率よく進めたいという人に向けて、みかんの上手なとり入れ方をお伝えします。
食事を「みかんだけ」にするのはNG
朝食や夕食などをみかんだけで済ませるような、いわゆる「単品ダイエット」や「置き換えダイエット」としてとり入れるのではなく、デザートやおやつなどを置き換えるという方法でとり入れるのがおすすめです。
食事をみかんだけにすると、健康な体の維持に必要なたんぱく質や脂質などの栄養素が不足することで、健康を害したりリバウンドを招いたりするリスクが高くなってしまうからです。
ダイエット中は1日1個までを目安に
1日に食べる量は、ダイエット中なら大サイズ1個(100g)までを目安にすると良いでしょう。
食べ過ぎると糖質のとり過ぎを招く可能性があるため、それ以上食べたいというときでも200g以下にしましょう[*7,8]。
食べる時間帯は朝か昼がおすすめ
果物は短時間でエネルギーになるため、その後は寝るだけであまりエネルギーを必要としない夜よりも、朝食や昼食のときに食べるのが良いといわれています[*9]。夜は脂肪蓄積が進みやすい時間帯なので、その観点からも夜は避けて日中に食べるのが良いでしょう[*10]。
特に朝の時間に果物を食べると、睡眠中に消費されたグリコーゲンやブドウ糖を素早く補給することができるというメリットもあります[*11]。
ダイエット中にみかんを食べるときの注意点
体に良い成分が含まれるみかんですが、ダイエット中に食べるときにはこんなことに注意してください。
摂りすぎないようにする
みかんなどの果物には糖質が含まれていますが、糖質を過剰にとると肝臓で中性脂肪に合成されて脂肪蓄積を招く恐れがあります[*7]。
1日に食べる量は、多くても200g以下にしましょう[*12]。
缶詰やジュースなどの加工品より生のみかんを選ぶ
シロップ入りのみかん缶詰やみかんジャムなどは、糖分が添加されていて血糖値を上げやすいので、ダイエット中は控えるようにしましょう。
また果物をジュースにすると、加工の工程で一部食物繊維やビタミンが減ることもあるので、栄養をよりしっかりとるためにはジュースよりも生のみかんを優先的に選ぶと良いでしょう[*12]。
持病や服用中の薬がある人は医師や薬剤師に相談する
みかんに含まれている糖質である「果糖」は血糖値を直接上げることはありませんが、肝臓で代謝されてその一部はブドウ糖に変わることがあります(糖新生)[*7]。さらに果糖はインスリンの効き目を弱めることで、血糖値を間接的に上昇させてしまうため、それがまたインスリンの多量分泌を招いて肥満につながるという場合もあります。
そのため、糖尿病などの持病がある人はとくに、果物は食べ過ぎないように気をつけましょう。糖尿病の人の果物の摂取量は1日80kcal程度が推奨されていますが、病状によっても異なるためまずは主治医に相談してみてください[*13]。
ダイエット中におすすめ!みかんのアレンジレシピ3選
そのまま食べるのに飽きた人に向けて、ダイエット中におすすめのみかんのアレンジレシピを3つ紹介します。
シナモン香る!みかんグリル
エネルギー39kcal、糖質9.1g(ともに1人分)
・材料(1人分):みかん1個、シナモン 少々
・作り方:
【1】みかんを皮ごと魚焼きグリル(両面焼き)に入れて中火で約8分焼く
【2】グリルから取り出してお皿に盛り、シナモンを振る
・ポイント:皮ごと焼いて甘みをUPさせるレシピ。焼いているときに皮が真っ黒になりますが中は焦げていないので安心してください。シナモンの独特な香りを楽しむことで、より満足感を高めることができます。グリルではなくオーブントースターで焼いてもOKです。
朝はそのまま食べるだけ!みかんのオーバーナイトオーツ
エネルギー212kcal、糖質31.7g(ともに1人分)
・材料(1人分):みかん 1個、ヨーグルト 100g、オートミール 30g
・作り方:
【1】器にヨーグルトとオートミールを入れてよく混ぜる
【2】皮をむいたみかんをトッピングする
【3】ぴったりとラップをかけて冷蔵庫に入れて一晩おく
・ポイント:食物繊維を多く含むオートミールと、カルシウムなどの補給源になるヨーグルトを合わせたレシピ。前日の夜に準備しておけば翌朝そのまま食べられる時短メニューです。
おしゃれな見た目のデリ!みかんとバルサミコ酢のサラダ
エネルギー80kcal、糖質6.4g(ともに1人分)
・材料(1人分):みかん1/2個、ベビーリーフ100g、バルサミコ酢 小さじ1、塩 少々、オリーブオイル 小さじ1
・作り方:
【1】水洗いしたベビーリーフと、小房にわけて薄皮をむいたみかんをボウルに入れる
【2】バルサミコ酢、塩、オリーブオイルを加えてよく混ぜる
・ポイント:野菜と合わせておかずとして食べるメニュー。みかんなどの柑橘系には塩味が合うので、意外とおかずにも合わせやすいですよ。
まとめ
ダイエット中にみかんを食べたいという人に向けて、含まれている栄養やおすすめの食べ方・注意点を解説してきました。健康や美容に良いと期待されている成分が含まれているみかんですが、糖質を含むという点ではダイエット中は食べ過ぎないようにしたい食品です。今の食事にプラスするというより、朝やお昼のデザート・おやつを置き換えることで賢くとり入れるようにしていきましょう。
(文:猪坂みなみ)
※画像はイメージです
[*1]日本食品標準成分表2020年版(八訂)
[*2]農林水産省:消費者の部屋「みかんにはどんな栄養があるのですか。また、おいしいみかんの選び方や保存方法についても教えてください。」
[*3]e-ヘルスネット 活性酸素と酸化ストレス
[*4]Effect of ascorbic acid on apparent iron absorption by women with low iron stores
[*5]Ascorbic acid prevents the dose-dependent inhibitory effects of polyphenols and phytates on nonheme-iron absorption
[*6]国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構:β-クリプトキサンチンの血中濃度が高いと生活習慣病の発症リスクが低下する
[*7]e-ヘルスネット 果物
[*8]農林水産省 食事バランスガイド早わかり
[*9]国立健康・栄養研究所:「果物はビタミン類がとれるので食べたほうが良い、と聞きますが、おいしいので(好きなので)たくさん食べてしまいがちです。適量はどのくらいですか?」
[*10]国立健康・栄養研究所:なぜ夜遅い時間の食事は太りやすいのですか?
[*11]中央果実生産出荷安定基金協会:キレイと健康はくだものから!
[*12]長寿科学振興財団:健康長寿ネット「果物の摂取量の目安」
[*13]毎日くだもの200グラム!
※本記事は子育て中に役立つ情報の提供を目的としているものであり、診療行為ではありません。必要な場合はご自身の判断により適切な医療機関を受診し、主治医に相談、確認してください。本記事により生じたいかなる損害に関しても、当社は責任を負いかねます